78日目 日記「生態観察」

家の扉付近にこのところ、みのむしがよく出没する。

今日は帰宅して鍵を開けようと近づいていくと人の気配を感じたのか、みのの口の部分がきゅっと巾着のように絞られ閉じる瞬間を見た。

そんな風に内側から顔を出さずに操作してみのの入り口が閉められるような柔軟なつくりなのねー、と感心する。

その話を連れ合いにすると、連れ合いは数日前みのむしが柵づたいに高速移動する姿を見たという。みのむしってそんなアクティブに移動するもんなんだ、と二人してみのむしのイメージがくつがえされる。

「真冬に木からぶらさがってじっと動かない、落ちたら死んじゃうみたいなイメージだったね」「みのももっとカサカサ固いんだと思ってたけど結構伸縮自在なんだね」と話し合う。

そんな風に好きなように動きまわれるなら、きっとどかしても帰ってきちゃうかもしれないからそっとしておこう、という結論に至る。

枯れた弱々しい存在、みたいなイメージだったのに今度からウェットスーツ着たアスリートみたいに見えてきちゃうよなー、とぼんやり思った。

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