84日目 祝祭日記「人たらし」

嬉しいことがあった。

詳細は言えないのだけど、祝祭をあげる。

仕事で関わったある人から荷物と添え文が届く。あまりに嬉しくて、なんだかこの人は圧倒的人たらしじゃないか、なんて思う。

人たらしなんて言うと少しいやらしく聞こえるかもしれないけれど、ようは驚くほど謙虚で律儀で礼儀正しい、ということ。そのふるまいの奥から、静かで情熱的な、関わった人を大切にする気持ちが感じられるということ。

年齢とか性別とか立場に関係なく尊敬出来る人、というのはそこかしこにいて、その機微に触れ心動かされる度に自分もこうありたいと思う。

もうほんとに人生終わってくれてもいいんだけどな、と思うことがこれまで何度かあったけど、生きていればおもしろいこともあるもんだ、生きてみるもんだな、と、この年になって時々思うようになった。

ひとりひとりの中でそれぞれ孤独に育ててきたものがある時ふいに出会って役者が揃い、がっちりと歯車が噛み合った瞬間、思いもよらないスピードで物語が動き出す、ということが時々ある。

孤独な時間に折れずに生きていると、何度かそういう場面に立ち会える日が来るのかもしれない。

自分の人生、だけじゃなくて他の人の人生の続きが見たいから、もう少し生きていく。

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