2024年7月18日フィンランド1人旅【フィンランド→福島県いわき市】

9:00頃起床。思ったより寝過ぎてしまった。
シャワーを浴びて歯を磨く。シャワー室からタオル巻いただけの女の人が出てきて、これからは積極的にゲストハウスに泊まろうと思った。もう帰国するけど。

夜に撮ったロビー
共用キッチン


片付けも早々に、チェックアウトして外に出る。この旅は最初と最後だけは決めてた。最後は公衆サウナ「Sompasouna」に行くと決めてた。ヘルシンキ郊外。フィンランドのサウナ好きたちが民間営業しているサウナだ。

駅前のバスに乗って20分。バスを降りてマップに従うと、工事中の広場沿いを歩くと見つかった。治外法権のスラムかよ。

目玉飛び出した動物のオブジェと雑に書かれたlost&foundのハコを通り過ぎると煙突から煙が出てる小屋型のサウナと全裸で歩く男達がいた。治外法権のスラムだった。

全裸でも水着でもいいと書かれていたけど、いざ目にすると凄い。この場所に法は無いが汗を吹いたタオルでロウリュすると晒し首にされそう。
とりあえず服を脱ぎ下着だけになる。シャワーも何もない。あるのはサウナとベンチと湖。下着は履いた。とりあえずサウナに入る。
灼熱だった。地獄みたいな温度と湿度の室内に座ってすぐ、さっきまで全裸でうろついてた刺青だらけの男が汗だくのままフィンランド語で話しかけた後に大笑いしだした。マジで怖かった。

外に10人いないぐらいの人数だったけど結構出入りが多くて、開けて閉めたらすぐロウリュみたいなペースだった。
サウナは交流の場とは聞いてたけど、皆よく話してた。俺も何か話しかけられたけど、適当な相槌しか打てなかった。
一度外に出て湖へ。でっけぇ水たまり。ゆっくり足を入れると学校のプールを思い出した。一旦間を起き、一気に湖へ飛び込む。
全身が一気に冷たくなる。
気持ちいぃ〜〜〜〜!!!!
これが湖サウナか〜〜〜〜!!!!
湖面から顔を出す。目の前で揺れる湖面に反射した日差しも眩しい。
湖から出てベンチでゆっくりする。最高。
目の前をツバメが旋回してきた。
お前らここにもいんのか。
ふと、家に出来たツバメの巣を思い出した。めちゃくちゃ玄関汚くなってるんだろうな。
外気浴中、ビキニの2人組が来た。
2セット目。
中には全裸のおっさんがいた。
8人入ったら寿司詰め状態の室内。
角の空いてるところに座るとすかさずおっさんがロウリュ。
効く〜〜〜〜。耳が熱い。喉まで熱い。
そんな中、何か話しかけてくるおっさん。
下を見ると酒の缶が落ちてた。多分、フィンランドの人ってサウナ入りながら酒を飲むんだぞ〜みたいな事だと思う。
間も無く親子が入ってきた後に、男性が入ってきて、そしてビキニの2人組が入ってきた。
汗だくで全裸のおっさんがいる室内で水着の女性2人組がいる違和感。俺も全裸になりたかった。
おっさんが出ていってから、中の1人が「ロウリュする?」みたいな事をジェスチャーを向けられたから一声かけて外に出た。湖に入り外気浴した。そして思った。はたしてこれでいいのか。
地元では熱波甲子園2022秋の優勝チームの1人、灼熱のノリの熱波を喰らってきた。
本場とは言え、ちょっとは強気に行こう。
そして3回目のサウナへ。
初めて見る人が中で普通に缶ビールと缶カクテル飲んで笑ってた。いや絶対温くなってるじゃんそのビール。強すぎる現地。
また角に座り、ロウリュに耐える。アツアツになる室内で酒飲んでる。ヤバい。凄い。全裸で汗だくになってるだけなのに最強格を見てる気分。
中にいた人が外に出て、薪をストーブに入れた。そういうのも全部自分たちで調節する、まさにDIYで成り立ってる施設。凄い、熱い、ビキニ2人組がまた入ってきた。負けられない戦いがそこにある。
俺は耐えた。アチアチ室内で全裸で汗だくのおっさん達に着いていくって。酒を飲みながら全裸で談笑してるおっさん達に着いていくって。

俺より先に入ってた人たちが全員出たのを見て、すぐ外に出た。そして湖ダイブ。最高すぎ。やったよノリ。ノリと喋ったことはないけど。

そんでベンチ座ってたらまたツバメが飛んできて、涼しい風に当たりながら湖を眺めると体がゾワゾワしてきて無事整い。気持ち良すぎた。
着替えてから近くのコンビニへ。なんかあんまりビールを飲む気にならなかったから、こっちで主流らしいエナジードリンクを飲む。美味くも不味くもない。
飲み物に関してなんだけど、こっちでずっと飲み続けてるのは基本水道水とビール。
この国の水は綺麗だからか、ボトルに入れるための水汲み場があるぐらい推奨されてる。
で、ペットボトルだとスーパーとかコンビニで見ると500mlで170〜340円ぐらい。現地の人は割とみんな買ってるんだけどね。フィンランド水事情。

そこからヘルシンキ駅前に向かうのに見つけたバス停のおばちゃんに、このバスはヘルシンキ駅前に行くかと尋ねるとメトロに乗れって口頭で道案内された。
歩きながらふと、Google翻訳を使わずに意思疎通できた事に不思議な気持ちを覚えた。
おばちゃんに教えてもらった通りに進むとエレベーターを発見。
メトロはVRとは違った電車。既出だけど常磐交通みたいな。


ヘルシンキ駅に着き14:00頃。16:30までにチェックインだからまだ余裕あるなと思ったけど、失敗の数々を思い出し、なるべく余裕を持って行こうと調べて電車に乗る。空港で時間を潰すことにした。

渡国以来のヘルシンキ空港地下鉄。
こんなに明るかったっけ?そのまま空港のロビーへ。チェックインまでのフードコートを見渡すとラーメンの雰囲気を出す店を発見。
正直に言うと北欧のラーメンはあんまり上手くない。とりあえず4杯食べて、0勝3敗1分けぐらいの気持ち。この国のラーメンは基本全部高い。一杯2500〜3000円だ。駄目だ駄目だと思いつつ注文して泣きながら啜っている自分は負けても挑み続けるヴィンランドサガのトルフィンみたい。

暗い部屋で寝る前に二郎の写真を見つけた時に込み上げてきた気持ちと瞼が熱くなる感覚は未だに忘れてない。日本に帰ったらまず最初に絶対にラーメンを食べると決めた。
ロビーにラーメン屋を発見した。吸い込まれるように店内へ行く俺。駄目だ駄目だと思いながら、「noodle」の欄からこってりしてそうな見た目で名前が読めないモノを注文。
一口啜る。フォーだった。
泣きたくなった。
味噌っぽい見た目してるのに酸っぱい。何これ。泣きながら完食。我慢しようとしたのに買ったバチが当たった。



チェックインする為に予め届いてたメールを確認。受付場所は「200」。壁に表示されてる番号は201からしかない。
どうしたと思い周りを見ると、受付というより発券機みたいなのが集まってるところに「200」の数字。手続きすると45ユーロを払えとの表示。
何故?チケ代は払った。手数料的なやつか?
しかしウォレットで払えない。タッチする場所が無い。
JCBは弾かれる。いままで使ってたカードの番号を調べなきゃ駄目だ。
って問答を繰り返し、やっとの思いで決済される。時間は16:10を過ぎていた。チェックインは16:30。本当に焦ったまま発見されたレシートみたいなのを持って入場しようとするも塞がれる。なぜ?
日本人CAの方がいたので聞いてみたら、これはラウンジの支払いとのこと。
「ラウンジってなんですか?」
「飛行機に乗る前に休むところです。」
消えたくなった。7650円捨てた。

入場手続きも終わりゲートに向かう。乗るまでがトラブル用心だからと早めにゲートに行くと長蛇の列。
60ゲートまであったのだが、37〜60ゲートを潜る人がここに集まっていて、しかも受付は2人だけだった。なんだこれ。
とりあえず並ぶも全然進まない。

時間は過ぎる。さすがにソワソワしつつ時計を見るとゲートオープンの時間になってる。閉まるのが20分後。本当に詰みそうなのでスタッフの人に声をかけると特別に…みたいな感じで優先して隣の受付で済ませてくれた。これからは余裕すぎるぐらい早く済ませるようにしよう。
ゲートまで走る。どうやら建物の隅のほうにゲートがある。結構時間がかかるも到着。
この国にこんなにいたのかよってぐらい日本人が溢れてた。
日本語ばっかり飛び交ってる。なんかいきなり肩の力が抜けたような気がした。

WELCOME TO FINLAND

ゲートが空いて飛行機に入場した。
海外パケットのを契約時間がまだ残ってると思って機内の高い値段(到着まで4480円ぐらい)のWi-Fiを申し込まずにそっちを利用したらフライトの瞬間に繋がらなくなった。飛行機に乗るとパケットが使えなくなることを完全に忘れてた。
Wi-Fiの契約ももう出来ない。13時間拘束。めんどくせ〜。

フィンランドに着陸した時は雨上がりで大きな虹がかかっていた。けど今回、飛び立つ時はデカい入道雲が見える。動画で撮っちゃったから写真はないけど。

飛び立ってからちょっと時間が空いた後、晩ご飯の時間になる。ミートボールパスタめちゃくちゃ美味かった。

飲みたかっただけなんだけど、全く眠れないんで、みたいな言い訳をCAさんにして缶ビールと少量の250mlぐらいの赤ワインを買う。2890円。ふと我に帰った。高過ぎない?
愛飲してるグリーンラベル16本ぐらい買えるじゃん。

飛行機に乗りながら日記を書いたり寝たり、旅を振り返ったりしてた。
機内のイヤホンは音質ゴミなので有線のヘッドホンを大推奨。クレジットカードを作ると同じぐらい大事なことだと思うのでここに載せます。
飛行機に乗った段階ではまだ旅の気分が抜けてなかったと思う。
あんなことがあった、こんなことがあった、そんな気持ちがまだ新鮮に残ってる。

まだ10時間か、あと5時間か、もう1時間?
みたいな感じで割とあっという間に成田空港に着いた気がする。
出るのも面倒くさくて、何か手続きしたりしたんだけど、熱すぎるのと空気が気持ち悪いことしか覚えてない。海外被れやったわすいません。

成田空港内に目の前に吉野家があった。
どうしても食いたい衝動に駆られたけどなんとか我慢して上野駅に向かう。
空港に向かう前に洗濯機に置きっぱなしにした洗濯物はどうなったのか。
コインランドリーに着くとちゃんと忘れ物のところにあった。本当に申し訳ない。
すぐに回収してラーメン二郎と一蘭をハシゴしてラーメン欲を解消させた。
一口目食べた時に美味すぎて涙出るかと思った。

初の千住駅前店

上野に戻り特急いわき行きに乗る。
地元の駅に着いて迎えを待つのにベンチに座って、人の少ない真っ暗な駅前を眺めてた。

迎えの車が到着し、颯爽と乗り込んだら
「うわ!めちゃくちゃ硫黄臭いんだけど…」
と言われた。ごめん。

家に着いたら荷物を置いて、コンビニまで歩き、いつも飲んでる酒缶を買った。酒を飲みながら、フィンランドにいる間にずっと聞いてた音楽を再生させる。
不思議な気分に浸ってた。10日ぶりの真っ暗な夜。見慣れてる道が新鮮に思えたし、本当にフィンランドに行ってたっけ?
って思ってしまうほど。
そこでやっと旅が終わったと感じた。改めて地元の心地よさを知った。

あっという間に酒を飲んでしまい、そのままいつも海を眺める場所へ。新しい酒缶を開け、iPhoneに保存されたフィンランドの記録を、音楽を聴きながら見返した。
なんてことはない旅の記録。けど、そこで暮らしている人たちが写っている写真。土産話の一つぐらいは出来たかな。
もしこれを見たらどう思うだろうか。
ちょっとは振り返るぐらいはするかな。

飛行機に乗ってる時間を含めたフィンランド10日間3000キロの旅。
第二の故郷とまではいかないけど、そこに住んでる人たちが今この時もそこで生活してるリアルを実感出来てる。次に会う事はもう無いかもしれないけど、確かに同じ時間をそこで分かち合えた。

日本でいつも飲んでる酒缶をフィンランドにいた時と同じペースで飲みながら地元の真っ暗な海を眺めた。

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