2024/08/13 3Dになるin平塚

今日は平塚へ行く。村上春樹さんの本に「ラオスにいったい何があるというんですか?」というものがある。
私は大学の卒業論文でラオスについて書いていた。ラオスはまだまだ日本人にとっては知らない、知ろうとも思わない国である。となると参考文献が足りなさ過ぎてたまらない。ラオスと名のつくものを片っ端から買ってみたり、資料を得るためにJICAの図書館に行ってみたり、ラオス現地の統計局へ直接訪れて、正しいのか正しくないのかもわからない資料集を大枚はたいて買ったりした。今、大枚はたいてと言ったところで「タイ米とかけたな」と思った方も多かろう。それは早計で、実はラオスでポピュラーな穀物はもち米である。そしてフランス統治時代があったからフランスパンも食べる。フランスパンにパパイヤサラダやサラダチキンを挟んだものは最近、ベトナム料理「バインミー」として人気である。ラオスでもバインミーが食べられる。現地の人が買い物に訪れる市場にはこのバインミー屋台があって、日本のスーパーで買えるフランスパンの1/3くらいのサイズのサンドが3000Kip(キープ)で食べられた。日本円換算(現在のレート)で30円!これを食べた時に「私も現地になじんできたな」と感じたものである。ただ、ハエはすごい飛んでいるし、市場は動物の内臓のにおいがすごい。ガッツがあるものだけ来い!
あら、なんの話をしていましたっけ。ラオスが好きなもので話が長くなった。ただでさえ今日は話が長くなる日だというのに。

そうそう。で、ラオスの文献を探しているときにこの本が出たが、あきらかに研究には使えなさそうなので買わなかった、という思い出話がある。そして、この「ラオスにいったい何が・・・」よろしく、皆さんも「平塚にいったい何があると・・・」と思っているだろう。よっしゃ、スタート地点に戻れた。

以前もお話したが、私のセカンドハウス計画の有力な候補地が平塚なのである。今日は今月唯一の休日だから、ここぞと平塚の現地調査に訪れた。
平塚出身の有名人は誰が居ようか。河野太郎氏も出身らしい。でも河野太郎さんに「平塚ってどうですか?」と聞くことはできない。
二番目の有名人はそう、マセキ芸能社、マセキユースの田原かいようくんが平塚出身である。先日の笑フェスの時に平塚がいいなと思ってるんだよという話しをしたら「ぜひ平塚にきてください!」と言っていた。
平塚のおすすめスポットを聞いていたが、忘れてしまったので田原くんにLINEで聞いてみる。
「火曜日に平塚調査に行くけども、再度おすすめのお店教えて」といった具合に。すると彼は「ちょうど火曜日に帰省するので、案内させてください」とのこと。いや、いい人すぎるだろ!なんなんだ。金をとられるんじゃないかと疑った。
これは結局、杞憂だった。私としてはお金をいっぱいあげたいと申し出たが「平塚のためなら」と地元愛全開で、お金を受け取らなかった。

12:30に平塚駅で、ということで11時過ぎの電車に乗って向かう。ちょうど90分くらいで平塚に到着する。この時間がまたちょうど良かった。スマホでプロ野球スピリッツをちょっとやって、ネットで情報収集して、本を読んでいたらいつのまにか到着した。これも嬉しいな。普段の生活だと、この自由時間があまり確保できない。セカンドハウス計画において90分はとても理想的である。この時点で評価はバリ高い。

駅について、まず駅のでかさにやられてしまった。どこから出ればいいのかわからない。田原くんは西口にいるとのことだが、西口がどこかわからない。これがあとから分かったのだが、西口はホームから直接向かわなければいけなかったようだ。大きい改札から出てしまうと、北口か南口しかいけない。西口にいくためにけっこう歩かされた。これは田原くんはなにも悪くない。

西口で落ち合う。田原くんはなんと、実家の車で迎えに来てくださった。優しい!
まずは田原くんのおすすめの天竜という担担麺のお店に行くことにする。いつも通っている平塚駅にある本店はなんと定休日だった。がーん。
ひとつ駅は戻るが、茅ケ崎に別の店舗があるからそこへ行こうということになる。車でぶーんと走ってくださった。
お盆休みの三連休を過ぎているのに外には人が並んでいる。それだけ美味いということなのだろう。それにしても暑い!汗がじゃんじゃんでる。これも田原くんは悪くない。

ようやっとお店に入れたがカウンター席だけのお店で、ラーメンを調理する熱気でエアコンが効いているような効いていないような状態。
店員さんはお一人でお店を回している。食券で注文して、田原くんおすすめの担担麺をいただく。これがま~美味しかったですね。正直な意見を言えば、担担麺はどこで食べてもおいしい。ただ、ここの担担麺は明らかに味の深みが一段階、二段階、深いところに行っている。確かに美味しかった。皆さんもぜひ。

ラーメンを食べ終わったら、ここからは田原くんの思い出話を聞きながら各地のスポットを見て回る。まずは海岸へ向かう。きれいな砂浜で泳いでやろうかと思ったが、トラフ系の地震注意で泳げなくなっていた。これは残念。でも次来た時の楽しみも一つ増えた。
田原くんはサッカーの練習でこの砂浜を走って見たり、休みの日に遊びに来たりもしたそうな。この海で一人の男が育って、お笑いをやっているんだなあ。感慨深いものがある。

その後は、ご実家の前、幼稚園の前、小学校の前、中高一貫校の前をめぐりながら写真を撮った。インスタグラムにて公開しているのでぜひご覧ください。ただの学校と田原くんと私の写真である。このナンセンスさが私は好きである。ナンセンスなことを頑張って行うのが楽しい。田原くんがつまんなく思っていたとしたら申し訳ない。
各思い出の地に行きながら、思い出話を聞く。田原くんがすごく立体的になっていく感覚が心地よかった。

お笑いの人とは劇場くらいでしか会わない。お笑いに限らないが、こうやって誰もが、どこかでスポーツをして、勉強をして、恋をしてとすごしている。誰もがそうやって過ごしてきて私の目の前に現れているし、私も誰かの目の前に現れている。でも何となく、他者と関わるときにそれを忘れてしまうから、ひとつの言動だけでその人はこういう人と決めつけてしまっている部分はあるまいか。
今回、田原くんの歩みを知って、人間としての魅力が数倍になった感覚がある。
この地元をめぐって、そこについての思い出なんかを話してくれれば、それを見れば応援したくなったりするんじゃないかな。まさに私の好きな、ラジオ的な魅力である。伊集院光さんが荒川や足立新田高校での思い出をラジオで発信し、それを聞いてきたから、会ったことがないにも関わらず魅力的に思う。その人の過去を知るだけで何となく良い人のような気もしてくる。

この日記を長い期間書いてきて思っているのは、日記を読んでくださる方の多くが、基本的に私を好意的に捉えてくださっているということだ。いや、正しく言えば「嫌なやつかもしれないが、人間味がある」と思ってくださっているんじゃないかなと考えて書いている。
そもそも、わざわざこれを読んでくれているという時点で、嫌いではないんじゃないかというのはさておいて、私が正直な気持ちを書いたものを読み続けていけば、なんとなく好きになってくる。
それは、読み手自身が時間をかけて読んでしまったことで「面白くないと思ったら損」と無理やり思わせるズルいやり方でもあるんですけどね。
お、正直者だね。手の内を全部明かすじゃねえか。だから信用できるんだよな、この男は。

で、田原くんはもっと人気者になりたいと悩んでいるという話しだったから、まずは地元の話を延々と毎日でも週に一回でも発信すると変わるんじゃないかなという話しをした。
説教くせえ~。嫌なやつだなあ。

でも、これは私の体験でもって感じた成果だから、やると良いことあるよということだけ言っておいた。意識的に「せよ」とは言わなかった。私も大人になったな。意識して話すことをコントロールできるようになってきた。えらい!予選通過!

さあ、なんだか自分の思ったことを書いたから、これで終わりでいいんじゃないかと思ったが、このあといろいろあったんですよ。
最後、ららぽーとができましたから、そこで降ろしますからゆっくりなさってとの提案だった。ららぽーとに降り立って、ハゲた人について一波乱。電機で筋トレをする器具の販売ゾーンで、ミチミチ事件。いろいろあったが、3500字になったからまたの機会に話す。

じゃあ、これくらいで。ぜひ、みなさんも田原くんを応援してあげてください。まずは私を応援してからですけどね。

さて、書いているのは8/16の午前1時。朝には台風で外に出づらかろう。こんなどうしようもない日記でありますが、すこしでも暇つぶしに寄与できていればこれ以上の喜びはない。

今日面白いと思ったことは「お笑いの魅力にはネタの台本も当然だが、人間的魅力もおおいに重要である。そのためには一人でも多くの方にこういった発信を受け止めていただくこと、その方法を考える必要がある。難しいなあ。」


こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。