2024/11/29 漫キース遠征(下)
遠征の続きである。
草野球を終えて、会場である東総文化会館へ向かう。
いやはや、メンバー皆、満身創痍である。
建物は若干老朽した感はあるが、とてもきれいな会場。これはとてもいい場所だなあ。駐車場に出れば、空は広く澄み渡り、田舎を思い出させる。
会場にシャワールームがあるということで、野球のユニフォームのままで会場に着いた。先輩方がシャワーを浴びていく中で、今日のお手伝い若手である私と森さんは待機していた。
漫才56号の堀江さんもお手伝いであるが、塙さんの運転手も兼ねているということもあり、球場から先は行方不明になっていた。
ライブ開始まで、3,4時間はありそうだから何をしていようかと思っていれば、土屋さんから近所にスーパー銭湯があるから行こうよとお誘いいただく。おお~。先輩芸人さんと風呂に行くなんて、タレントさんがよくテレビで言っているやつじゃないか。
土屋さん、かねきよさん、森さんと4人でスーパー銭湯に向かう。こちらも素敵な銭湯だ。きれいな大浴場が二つ、露天風呂も充実、サウナに水風呂。とても気持ちが良い。
体を洗って、露天風呂に行こうとすれば堀江さんがスッと現れた。塙さん、堀江さんもこちらにやってきていたようだ。堀江さんと壺湯に入ってお笑いについて話す。広い空を見ながら、お笑いの話をすれば、なんだか人生の楽園に到達してしまったような気持ちだ。
風呂の話なんか詳しくやっても興味ないという方も多かろうから、端的にお話ししよう。堀江さんと言えば、様々な事情があって体がボロボロであることは皆さんご存じだろう。しかし堀江さんのおしりのきれいさは目を見張るものであった。とてもぷりぷりしていた。もし機会があれば堀江さんのおしりを見る機会があれば注視していただきたい。
露天風呂の底が少し上がっており、寝湯のようになっていた。堀江さんがそこで目を閉じてつかっていた。堀江さんはポコチンを水面にゆらゆらさせながら、これを見ろと言わんばかり。まさに威風堂々としていた。堀江さんの面白さが存分に味わえる風呂であった。
塙さんが露天風呂を出ていくところまでは確認できたが、その後姿を見なかった。後でわかったが、こちらのスーパー銭湯の店主につかまって親族の方とお話をしていたようだった。堀江さんも「師匠どこ行ったか知らない?」と聞いて回っていた。
私も風呂を出て、体重計があったから乗って見た。おお!なんと体重が98㎏になっていた。最近、痩せたと言われるが本当に痩せていた。今年はサインを求められたら体重を書くようにしている。105㎏、103㎏というのは印象が良い。しかし98㎏か。なんだかわざわざ書くほどほどじゃないんじゃないかという感じだ。
どんどん痩せていこうと思う。
風呂を出たら、会場に戻る。ここからは弁当を食べて開演まで、ゆっくりと森さんとお笑いを取り巻く現状について、Sさんと野球の話をしたりと過ごした。
さあ、いよいよ開演。おぼん師匠の引き連れたビッグバンドの演奏から始まり、お笑いライブ。なんと盛りだくさんな会だろうか。
公演の内容についてはそんなに書くことも無かろう。筆舌に尽くしがたいということだ。見た人にしかわからない面白さがあるのがライブである。
じゃあ、その間に我々が何をしていたのかと言えば、これといって書くことも無い。本当にこまごましたことくらいだ。
というのも、やはり町をあげて会に取り組んでいる感じで、すべての役割が見事に振り分けられており、我々若手が入り込む余地のない雰囲気。
ちょいと気づいたところをちょいちょいとやっている状態。美味しいコーヒーをどうぞとおっしゃっていただいていたので、もっぱら大量のコーヒーをすすっていた。美味しかった。
そうこうしていたら、21時を回って終演の時間になる。会が終われば勢いよく片付けをする。片付ければ、もうお帰りのムード。
バスの中でどうぞと大量のお酒をいただき、それでもってバスの中は楽しい雰囲気だ。
バスの中でお酒を飲むなんてほぼ初めての体験だ。帰りのバスでは、隣に金谷さんにかわってナナオさんがかけられた。
ナナオさん曰く、こういったバスの中での飲酒と言うのは演歌界ではよくあることだそう。バス移動であれば、移動費が安くおさえられているから、その分と言っては何だが主催の方が、飲食物を用意してくださることはよくあるとのこと。へえ~。いろんな常識がこの世の中にはあるんだなあ。
演歌界では、バスの中にテーブルとイスが用意され、刺身のさくを切って食べるなんてこともあるそうな。それはもうおもてなしの粋を超えて、醤油が衣装に着くなどトラブルのもとになりそうな気もする。いや、さまざまな世界があるんだなあ。
帰りもプリンプリン田中さんの面白話で盛り上がる。そんな中、かねきよさんの様子がおかしい。どうやら、結構お腹が空いているところにおかきや煎餅でお酒をたくさん飲むというのが辛いという様子。
確かに。先輩方は言いづらいだろうから、私がかわりに言う。おかきでお酒はしんどいというのはある。主催の方々はとても優しい方で、たくさんのご配慮をくださっていることは伝わってきた。しかし、お酒を普段飲んでいらっしゃらない方がおつまみをチョイスしてくださったんだろうなというのが分かるおつまみのメンバーだった。
濡れ煎餅でビールとハイボールをやるのは初体験だった。
かねきよさんの顔がみるみる青ざめていっている。辛そうだ。私は、余った弁当を一つ頂戴していたから、それをどうぞお食べくださいと言ったが「後輩の弁当を貰うなんて」とかたくなだった。
ひとまず、置くだけ置いておいたが、もしゃもしゃと食べていた。少しは顔色が良くなった。いいのです。私の弁当を食べていただいて、その代わりに一生話せる、お弁当を食べた人というエピソードが一ついただけるのだ。
かねきよさんも人間だから、やがて亡くなる日が来る。そのとき、私は「お弁当を食べられた」というエピソードを披露することができる。
かねきよさん、お弁当を食べていただきありがとうございました。
翌日のお昼に、お弁当食べてごめんねとラインのメッセージが来た。そんなに気にしないでよ!
23:30頃に新宿駅へ戻ってきた。めいめい解散して、私も終電ぎりぎりの電車に乗って帰ってきた。ひゃ~~~~疲れた。
1時ころに帰宅して、いつのまにか気絶していた。寝ようと思った記憶が無いのに気づいたら4:30だった。
あらためて、すべてを取りまとめてくださったおぼん師匠には感謝しかない。そして会を盛り上げるためにご尽力くださった旭市の皆様にも感謝しかない。
お弁当を食べたかねきよさんにも感謝しかない。
素敵な人々に囲まれて、私はこうして幸せに生きていられるのだと思った。
今後とも皆さま、よろしくお願いいたします。
今日面白いと思ったことは「かねきよさんは弁当は確かに食べたが、お風呂はご馳走してくださっているので、本当に何の文句もありません。」