2023/2/21 疑惑をもって疑惑を制す

今日は10:00に起きた。起きた瞬間にあ!10時だ!と思った記憶があるのでほぼ10時ぴったりだったはずだ。
今日も1日、漫才新人大賞の準備にあてようと思っていた。昨日の日記になんと書いたか皆さん覚えているだろうか、賞レースと言えど新ネタをやるべきだと言った。今日、ネタをいろいろと考えていくうちに、中身で扱うニュースこそかえど、アリネタの部分(ニュースの切り口の部分はかえない)を導入するのが良いだろうと思ったので入れることにした。

すごいですね。今朝言ったことがもう覆される。これこそ漫才師らしさじゃないか。自分の発言に責任を取らない。その場で思い付きでずっとしゃべっているのだ。
思い付きでしゃべることについて、私は割と得意なほうである。漫才協会のプロポーズと言うコンビ(説明が面倒なので、早く名前を変えるかブレイクするか辞めるかしてほしい)と「茶色」というユニットで週一で動画をあげているのだが、先日は私の持ち込み企画「クッターズメシダの占い」という動画が上がっている。我ながら、その場で考えている割にはよく喋れているなと思う。なんとなくの説得力を持ってその場を乗り切るのが得意なのだ。これを世間ではホラ吹きという。
この動画をぜひ一度見て、そのなんとなく喋る力を見てもらいたい限りだ。
https://www.youtube.com/watch?v=i7NSaqs1iVc&t=258s

と、つまらない動画を宣伝してしまった。とにかく、今朝言った完全新ネタというのはやめておこうと思っている。

今日も、ラジオを聞きながらネタを書きながら、カレーを作ったり煮物を作ったり米を炊いてはラップに包んで冷凍したりといろいろやった。
おかげさまで、ネタ作りのいったんのゴールが見えている。その途中で今こうして日記を書いている。

今年の漫才新人大賞についての話をする。今年の漫才新人大賞に私がとても注目しているコンビがいる。コンビ名まで書くことは控えるが、どうしても知りたい人は少し前の日記を読むとほぼ答えが書いてあるので、それを確認したうえでこの後の文章を読んでみてほしい。

先日、漫才師が数組集まり、同じテーマで漫才を作り発表するというライブがあった。そのときにいたコンビの話だ。
私はこのライブが終わるまでは、何とか作り上げた漫才を飛ばすことなく披露することに集中し気づいていなかったことがある。

それはこのライブはなぜこの時期に、こんな無理くり行われたのかという点だ。漫才新人大賞と言う漫才協会所属の若手としては何としてでも結果を残したい。優勝コンビは一組であるから、仮に結果が残らずとも我々の漫才はこうだというのを先輩方(若手の中での先輩)にお見せする場でもある。下手な漫才は見せられないため、各組全力で挑む。
そんな中で突如開催が決定したこのライブ。主催は漫才協会員のコンビだ。この時期の若手は日々の寄席やライブで勝負ネタに磨きをかけるのが普通だ。それをせずにこのようなライブを行うのは不自然だ。

そして、このコンビはどうやらこのライブで行った漫才をブラッシュアップしてかけると言っていた。さらに、今回のライブの映像は新人大賞予選後にYoutubeにアップすると言っていた。ここまで聞いてどうだろうか。

これは下衆の勘繰りだが、おそらく各コンビにアイデア出しをしてもらおうという魂胆だったのではないだろうか。これを書いている私が、この魂胆に気づいて怒っているかと言うとそういうわけではない。「その手があったか」と感心してしまった。
たしかに、共通のテーマネタライブと言うていで開催してしまえば、自然と様々な角度のネタが集まる。また、同様の発想のボケ、ツッコミがあればそれはベタなものであり、漫才中に扱う順番にも関わってくる。
予選の際に参考にしていたことが明らかになった場合、動画としてYoutubeにあげることも取り下げてしまえばバレることはなく、魔女裁判状態に持ち込むことができる。本来の魔女裁判は否応なく有罪判決されるが、この場合は責めているほうが悪いように見えてしまう。これはかしこい。

私も近々、各組に時事ネタを披露してもらうライブをやろうと思う。時事ネタをやる漫才師が少ないのでどうしても「角度」の発見が遅い。参考にできるコンビの数が少ないため、何がベタな発想なのかという判断が付きにくい。やろーっと。

とまあ、このように私はこのコンビがネタをパクるとまではいかないが参考にすることは確実であるとわかってしまった。よほどのぐーたらでない限り、ネタをブラッシュアップしてくるだろうし、その過程で我々参加コンビの発想が活かされてくるはずだ。これらの理由から、このコンビの今年の新人大賞予選でのネタにとても注目しているのだ。

この予選会は1部と2部に分かれており、そのコンビとは出場する部が違う。なんとかネタを見ることができないかと画策しているところだ。そんなことより自分達のネタを磨けよ!という声が聞こえる。

ごもっとも。

今日面白いと思ったことは「すべてのプロフェッショナルは模倣から始まる」ことだ。これから、このコンビが大物になってくれればその歴史的瞬間を目撃したことになるから、ライバルではあるが頑張ってほしい。

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。