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ロマンスドールという作品に出会う。

きょうはキネカ大森で
ロマンスドールとblank13の二本立てを観てきた。
両作ともに家で観ていて、
とくにロマンスドールは私の琴線にふれた作品だったので、
映画館で観れると知って、胸が踊りました。

きょう改めてスクリーンで観て、
やはりとても好きだ、私史上に残る作品だ、と思ったのです。号泣ポイントがいくつかあり、ハンカチを忘れた事を悔やみました。
蒼井優も高橋一生も、目が、表情の機微がほんとに素晴らしい。
映画館で観られてほんとに良かった。

ネタバレを含みますので、知りたくない方は
スルーでお願いします。

蒼井優ちゃん演じる園子は、胃ガンで亡くなってしまうのだけど、その死に向かうまでのSEXが本当に愛しく、美しいのです。
あんなに美しいSEXシーンを私は見たことがない。
あれを演じ切ったふたり、ほんとに素晴らしい役者さんだと思いました。

二度観ても、まだ観たい。
夫婦について、考えさせられます。
とても刺さる園子のセリフがあるのです。
それがどのセリフだったかは、秘密です。 
ひとつ明かすと、
私は若いときに夫と死別しました。
そのときの感情を思い出したのだと思います。
この愛する人と二度と愛し合う事は出来ない。。。そのうち、肌の温かさも湿度も、匂いも、あれもこれも忘れてしまうのかもしれない。


たぶんこの作品は、この後の人生で、何度も観たくなると確信します。


そしてblank13
これは、家で観るより10倍以上良かった。
小さな画面では、わからない感覚的なものがあった。 

ここからネタバレになります。
ご注意を☺️

幼いころ、
母親に迷惑ばかりかける父親を見て育つ。
家には毎日借金取りが来るから、
灯りを消してごはんをたべる。
ある日父親は、タバコを買いに行くと言って、家を出てから,二度と帰って来なかった。
兄とふたり、父親の事が大嫌いだという気持ちを持ったまま大人になる。

父親がガンで亡くなって,葬式の日。
となりでは大きな立派な葬式が行われていたが、
泣き屋を雇うような、体裁を取り繕ったような式だったのに比べて,父親の式には
ほんの数人しか参加者がいなかったんだけど、そこにいる全員が、父親の事が大好きで、みんな本物の涙をながしながら、
どんなにいいやつだったか、というエピソードを語る。
それを聞いた兄と弟は、
自分の父親が、ずっと思っていたダメ人間ではなかった事を知り、  
そんな父のことを好きだ、とおもう。

私は自分の父親のことを思い出した。
私は父親が大嫌いで、
亡くなった今もまだその気持ちは変わらない。

こうして、
もしも、こういう場があったら
私も父を好きだ、と思えたのだろうか。
たぶん、外面ばかりは良かったんだな、と、
嫌いを確認するだけのような気がする。
私はそういう観点から言うと
思い切り片端人間だ。

この作品は、斉藤工監督作品。
静かで美しい作品だった。
キャスティングも、彼らしさを感じました。

2本続けて観るなんて
すごく久しぶりだから、
お尻痛くなるんじゃないかと心配だったけど(笑)
小さなクッションを持参したので
大丈夫でした♡

それよりなにより
好きな映画に浸れる時間が
至福以外のなにものでもなかった!
映画から暫く離れていたけれど、
ここからの人生は、映画と共に生きようと思う。

#ロマンスドール
#高橋一生
#蒼井優
#タナダユキ
#映画が好き

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