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「エキマトペ」とフォント

NHKの朝のニュースで「エキマトペ」を紹介していました。

初めて聞く単語でした。調べてみました。

エキマトペは、駅のアナウンスや電車の音といった環境音を、文字や手話、オノマトペとして視覚的に表現する装置です。誰もが使いやすく、毎日の鉄道利用が楽しくなるような体験を目指して、川崎市立聾学校の子どもたちと一緒にアイデアを考えました。単一の無指向性マイクによって集音された音声を AI 分析し、各番線アナウンスの文字・手話動画化、および車両・ホームドア・スピーカーから鳴る音のオノマトペ化を行います。また、駅員のマイクから取得した駅アナウンスをリアルタイムに文字に変換するほか、 文章の意味に合わせてフォントを自動的に変化させます。

https://ekimatopeia.jp/

このシステムの持つ将来性には期待が膨らみます。
ユニバーサルデザインとは何か、を改めて考えるきっかけにもなりました。

そしてもう一つ、このニュースで感じたのは「フォントの持つ力」です。
みなさんは、フォントのカタログをじっくりご覧になったことがあるでしょうか。仕事の関係で、有料フォントのカタログを見ることがあったのですが、その多様性と、それぞれのフォントにこめられた開発者の愛情に圧倒されました。まるでワインカタログのように、それぞれのフォントの特徴が表現されています。

たとえば、モリサワの「明石」というフォントの説明文を見てみましょう。

同じくモリサワの「サン」というフォントの解説文です。

エキマトペでは、AIが文章を分析し、最も適当だと思うフォントを瞬時に選びとっているようです。どんなしくみになっているのかわかりませんが、おそらくはこのようなカタログにあるそれぞれのフォントの特徴をAIが学習しているのでしょう。

今、私が書いているこの文章、エキマトペのAIが分析したら、どんなフォントを選ぶのでしょう。
試しに選んで欲しいような、ちょっと心を読まれているようで怖いような。