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そろそろ”志望動機”を採用基準から外すタイミング?

 ”この間、美容学生の面接したんですけど、全然ウチのこと知らないんですよ!最近の若い子は入社する前にその店のこと調べたりしないんですかね?”

とか、

 ”面接で志望動機を聞いたら、美容師になりたい理由ばかりで、そもそもホントにウチに入りたいの?って思います。”

等々、毎年新卒採用されている美容室の採用担当の方からのご相談(愚痴?)を伺うことが頻繁にあります。

 元々、ぼく自身も前職のコンサルタント会社で面接官をしていたので、ほぼほぼ”当社の志望動機はなんですか?”なんて聞いていたのですが、ここ5,6年の流れで”志望動機を聞くことそのものを止めた方が良いです。”とクライアントにはアドバイスするようになってきました。そして、その明確な理由は2つ。

①高度なポテンシャルを秘めた人材ほどロイヤリティを要求する会社には入りたくない

②離職者数が採用に直接影響する時代に入った

詳細を以下に述べてみたいと思います。

1.高度なポテンシャルを秘めた人材ほどロイヤリティを要求する会社には入りたくない

 ある意味、面接での鉄板の質問に、志望動機と自己PRの2つがありますが、言い換えればこの2つほど企業側と学生側の認識が異なる言葉もないのではないでしょうか。

 企業側にとって”志望動機”を聞く理由は”どこまでウチのこと分かってるのかな?本当に入社したいんだったらホームページ位チェックしてるよね。”と徹頭徹尾企業研究という名のロイヤリティを要求しているのが一般的ではないでしょうか?

そして、学生側にとっての本来の志望動機は”ワタシが一番成長できそうだから、活躍できそうだから、もっと言うと幸せになれそうだから…”以外は考えられないと思うのです。

 やっかいなのは、高度なポテンシャルを持った人材ほどこの企業研究という名のロイヤリティアピールに嫌悪感があって、極論すれば志望動機を重視している限り優秀クラス(≠トップクラス)以下の人材しか採用できない傾向が強くなっていること。特に今年は!!!!!!!です

2.離職者数が採用に直接影響する時代に入った

 ぼく自身5~6年前頃から、クライアントの皆様には伝え始めていたのが”採用活動時には必ず数字アピールをしてください!!!!!!”ということ。
 就職四季報に代表される所謂”就活誌”や”就活サイト”には企業の数値が掲載されている。3年以内離職率や女性管理職比率に始まり離職率や平均年齢、平均年収等々。そして企業側として答えたくない数値はN/A(ノーアンサー、即ち回答拒否)。
 基本的にブラック企業で働くことを何よりも恐れる傾向がZ世代から感じられることが多い中、数値を公表しない(できない?)企業の採用はどんどん苦戦するように思われるのです。

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