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馴化して溶ける印象

息切れしても,作り続けなければいけない.

質よりも量,最低限の品質と量だと思う.

とくに商業的に活動し,情報化社会を攻略していこうとするならば,その流れは無条件な自然の摂理だろう.

単純接触効果というものがある.別に,ザイアンス効果とも言う.
繰り返し接すると好感度や印象が高まるという効果のこと.

これに縋る必要がぼくらにはある.


SNSのいいね

SNSでいいねを押したくなる投稿はなんだろう.

知っているアカウントの投稿で,尚且つ毎日見慣れたものはいいねが抵抗なく押しやすいことでしょう.

それは紛れもなく単純接触効果,馴化した印象だと思う.

生物は擬似的な永劫を求めるホメオスタシスがある.
そんな生物相手に接触するだけの印象では許容されない.相手にしてくれるとすれば,それは実利性のある情報くらいだ.

こんなにも拝金主義な投稿が蔓延っている世の中はそれを所以としよう.

商業的にのせていくためには,まずこの馴化する印象を手に入れなければならない.恒常性を謳わなければならない.

恒常性を持ったあとに文化に溶けなければならない.


文化に溶けるべくの馴化

作品を評価するとき,世界線を統一する必要がある.

世界線が同一でないと,別物として捉えられてノイズとして映り,評価すらされない.


近代の処遇としてカテゴライズによる概念化のフィルターを濾されてからでないと世界線は共鳴しにくい.

共鳴したあとの世界線でのみでしか商業的にクリエイターは生きながらえることはできない.インターネットでよく出てくるカテゴライズ,SF,コメディ,ホラーなどそこに準えていくしかない.

商業的フィルターに濾されるためには意図を要するからだ.

だから,まず文化に馴化しなければ社会に対しての表現はぼくらがすることができない.

そんな情報社会の性格を攻略して,リーチしていかなければならない.

そうして自我をすり減らしたあとに,表現の機会は与えられそうな兆しをみせる.

はい,理解ってますから.


文言・写真/うめの瑳刀



のらりくるりと芸術大学中退. 1998年製. 空気を画素におとしこもうと風景をパシャり.二次元(平面)と三次元(立体)の次元間の往来を主題に作品を制作しています.また言語バイアスによる対象からの各個人の情緒レンダリングを試行しております.