沈黙の距離感
多分,友人なのが一人.沈黙が続く.
さて,どれだけ沈黙は続いてくれるだろうか.
有意義な沈黙
沈黙を埋める作業はお互いにとって徒労.
大した話しをするわけでもなく,上っ面だけが掬われていく.
でも,沈黙に耐えるよりかは幾分かマシなのか口がお喋りし出す.
微妙な空気感.
ふいにスマホを取り出したりもするけど,目は液晶をなぞりきれない.Twitterを眺めたり,LINEを返したりしていた方が有意義なのにその時間は実際にはなかった.
沈黙で距離感はどれだけ測れるだろう.
沈黙からのワークフロー
そもそも,どちらかと言うとぼくは沈黙を埋めにいく方だ.
ぼくの意識が沈黙を察知すれば埋めに行く.ぼくの埋め方と流れはこんな感じ.
沈黙で距離感を測る
↓
ポジショントーク
↓
ポジションから割り出す経験談
↓
趣向と習性
↓
別のものに興味を持ち,対象をそらす
↓
回避行動に出る
[ポジショントーク]
その人の情報.
職業とか趣味とかプロフィールに書くようなこと.
情報が曖昧で分からない→回避行動にでる
[ポジションから割り出す経験談]
今までの感想と意見.
個人的に興味を持った内容を聞いてみる.
感想と意見の分別がつかない→回避行動にでる
[趣向と習性]
経験談をもとに当人の"核"を探してみる.核の把握によって共感力があがり,その人の話を自分に対して当てはめて考えやすくなる.核を理解すれば個人と個人の関係になれる.
"核"がどれだけ喋ってもありそうにない→回避行動にでる.
[別のものに興味を持ち,対象をそらす]
ここまでの流れでぼくに興味関心を持っていただけた→しばらく話す
スマホをいじり出す→それ以上は時間の搾取だと回避行動にでる.
個人と個人
その人の気質である核を理解して,個人と個人の関係になりたい.
でないと,お互いがお互いに消費し合う関係になってしまう.大勢が集まるイベントなんかはこの一連の流れに時短が求められるので,極力あまり話はしない.どちらかというと視覚情報を頼りに所作から割り出したりしていく.
喋りがうまい下手で判断はしないように,その人の調子とリズムでなるべく理解しようしている.たまにその人の趣味の話を振ってとてつもなく面白いときがあるからね.
おこがましい話しだけど,沈黙で距離感を測ったあとにする,この流れがぼくが相手の個人となるための消費されないための一連のワークフローだ.
文言・写真/うめの瑳刀
のらりくるりと芸術大学中退. 1998年製. 空気を画素におとしこもうと風景をパシャり.二次元(平面)と三次元(立体)の次元間の往来を主題に作品を制作しています.また言語バイアスによる対象からの各個人の情緒レンダリングを試行しております.