ハノイに正月がやってくる!
ここのところ、ハノイで働く日本人お父さんは「今日は新年会」「明日は忘年会」と忙しい毎日を送っています。そう、ベトナムでは旧正月を祝うので、この時期は西暦で祝う日本人仲間と新年会、ベトナム人の同僚やお客さんとは忘年会、と混在しているのです。
ベトナムのお正月は、「テト」と呼ばれていて、中国の春節と同じく旧暦で祝います。中国文化の影響をたっぷり受けて、街は赤と金色の飾りでにぎやかに彩られています。
下の写真は、テトのプレゼントに人気の金ピカ容器。お菓子やドライフルーツが詰まっています。
新暦で正月を祝うアジアの国は日本だけ!?
ベトナムで暮らすようになって初めて「この国は表面上は西暦を使っているけど、魂は旧暦で生きてる!!」ってことに気づきました。
テトもそうですが、あらゆる季節行事が旧暦に基づいています。お寺も、旧暦の1日・15日が「縁日」で、普段は閉まっているお寺も月に2度はウェルカム状態、ドーンと扉を開けています。そしてお寺の前にお供え物を売る露店も登場します。
そう思って周囲を見渡してみると、中国や香港、シンガポール、台湾、韓国などはもちろん旧正月を祝うし、タイやラオスの新年は毎年4月で、水かけ祭りなどしているそう(楽しそうだ!) カンボジアのクメール正月も4月だし、インドはヒンドゥー暦の正月で、10~11月ごろに祝うのだそう。
旧暦だと、季節感もぴったり
日本では、ひなまつりをする西暦の3月3日はまだ寒くて、桃の花なんて咲いていませんが、旧暦だったらちょうど咲く頃ですよね。ベトナムのテトは、昔ながらの旧暦で祝うので、季節感のズレもなさそうです。日本も季節行事は旧暦にすればいいのに、と思ってしまいます。
ハノイのテト時期はピンクの梅の花を飾って祝います。ホーチミンの方では黄色い花なんですって。
そして、この時期市場に路上に、ズラズラと並ぶのが「金柑」です。こちらはバイクで売りに行くお姉さんの積荷作業中。このあとまだ数鉢、積まれました。バイクが揺れると金柑もボトボト落ちそうです。
テトのお供え物・年末グッズ
2020年の旧正月は1月24日が大晦日にあたります。今ハノイはまさに年末モードど真ん中。街はどこかそわそわして浮かれています。「今年中に済ませたい…!」という人々が行き交い、渋滞も多くなってきました。
市場にはテトに向けたお供え物も並び始めました。
こちらは、4羽並んだ鶏さん…。
喉をかっさばかれて、骨をぶっ刺されています。南無…!!
大きなザボンにはテト用のペインティング。可愛い梅の花…の向こうには、小銭が踊っています。なんだか現実的ですね。
これはお寺や神社にお供えする果物の定番、佛手柑です。普段見かけるよりも大ぶりで、指(?)が多いものが出回ってる印象。きっと、年末料金なんだろうなぁ!
忙しい人はバイクから降りずにお買い物。お焚き上げして先祖や亡くなった方に届ける「冥器」を、自転車に積んで販売しています。
テトは親兄弟、親戚と集まって飲んで食べてしゃべって寝て…と、ベトナム人の皆さんにはとっても楽しい行事なのだそう。
とはいえよそ者の私達にとっては、親戚もいないし、店も閉まってるし、車は捕まらないし、暮らしにくい季節でもあります(笑)
テトの模様はベトナム人の友人に撮影を託し、ガイジンな私たちは旅に出ます!!
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