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プロレスを軸に2種類の人間に分けてみる

この世界にはプロレスを理解できる人間と理解できない人間の2種類が存在していて、

理解できる人間の言い分としては、オカダカズチカがレインメーカーを放ったあとに離さない左手を見ても何とも思いませんか?

初代タイガーマスクの動きひとつ見てもワクワクしませんか?

猪木の延髄切り、長州のリキラリアット、藤波のドラゴンスクリュー、天龍のパワーボム、これらひとつひとつがレガシーです。


一方、理解できない人間の言い分は、あんなの痛いだけじゃん。血を見たくない。暴力なんて見たくない。

そして極めつけは、ロープに振って、あんなにかえってくるわけないじゃないか。トップロープに登って飛ぶまで、寝転がって待つやつなんかいないだろ。あんなのヤラセでしょ。八百長じゃないか。

これを言われるともう国交断絶です。お好み焼きを語る大阪人と広島人みたいなもので、これ以上プロレスの魅力を分かってくれとは言えなくなります。トレンディドラマってやつも、好きでもない役者同士が好きだって嘘ついて抱きしめているのヤラセじゃないかって吐き捨てておしまいです。


時を戻そう。


子供の頃、テレビで見ていたプロレスで強く記憶に残っているのは、小林邦昭のフィッシャーマンズスープレックスと、猪木vsマサ斉藤の巌流島決戦と、あとひとつ。

アントニオ猪木が、長州力と試合をしたあとに、たけし軍団がすごいガタイのビッグバン・ベイダーを連れてきて、猪木が何にもできずあっさり負けてしまいました。

絶対的なヒーローの猪木が、1試合したあととはいえ、あんなに一方的にやられるなんて、あんなやつに勝てるわけないじゃねえかよと、震えたのをよく覚えています。

昔はプロレス好きなら無条件で友達ってところがあり、初めのあいさつは、新日?全日?って感じでした。スマホで例えると、iPhone?android?って聞くようなものです。

自分は新日派でしたので、全日派といがみ合うのですが、時がたてば、プロレスファン自体が少なくなり、団体別でいがみ合うどころではないぞと、みんな仲良くなり、いつか猪木と馬場の試合がみたいねぇなんて語ったものでした。

そして闘魂三銃士以降、プロレス人気は下降していき、暗黒時代の2011年度には11億円程度の売上でしたが、棚橋弘至、中邑真輔、オカダカズチカなどのスター選手の活躍もあり、2018年度には売上高54億円という驚異的なⅤ字回復を遂げました。

大人になると、大人の都合、大人の世界がかかわった新たな見え方がするのもまたプロレスの魅力のひとつですが、結局今日は、プロレスを理解できない人間を置き去りにした記事になってしまいました。

ジャンボ鶴田の紹介なのに、スタンハンセンがうっかり手を上げそうになりごまかした話とか、スーパーストロングマシンというマスクレスラーに向かって、おまえ平田だろって言った藤波辰爾の話とか、新日とUWFの親睦会が大喧嘩になり熊本の旅館を破壊した話とか、いろいろ書きたいネタはあるのですが、それはまた別のお話で。

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