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森羅万象のウタ  アハムブラフマスミ

自然からの分離

その昔、この星にヒトがいた。ヒトと環境は不二であった。
根源の顕現である権現である「自然」であった。

星の外の者たちが、ヒトに「自」という意識が与え、自と他に分けた。
「自」は然としてられなくなった。

「自」は自然を観察し「死」を見つけてしまい「生」を見出した
「自」は自然への畏怖を抱き「生」を豊かにし、「死」を回避するために、自然への回帰をめざした。
不二のころの「力」と「感」を取り戻すために。

「自」は、自然の背後にある根源存在を感知し、その根源と繋がることによって回帰を目指した。

その根源に対して言霊による「名」づけをし、形や姿を創造し、「神」いう概念を顕現化させた。
その「神」という象徴を媒介として根源存在と繋がることを目指した。

人は森羅事象に「神」を顕在化させ、根源の分霊を作り、神々に囲まれる自然崇拝の世界を創造した。

回帰への道は二手に分かれた。
手懐ける道と共に在る道。

手懐ける道は「力」の拡張であり、共に在る道は「感」の拡張であった。

手懐ける道
手懐ける道とは、根源存在への働きかけとして、自然摂理を観察、分析、把握し、その「理」を応用して、現実変化、変容を起こすもので、自然の「力」を取り戻す道であった。

「祈願」「祈祷」「降霊」などの精神変容を用いた技芸と「占術」「降雨」「治癒」などの自然摂理を用いた技芸が生まれ、自然への介入を試みた。

精神変容を用いた技芸
自らを器として神を降ろし、預言、神託を与えるシャーマニズムなどのこと。
儀式で言葉は「自然」の声として集団は受け入れ、巫女、審神者は、集団を統治する存在となっていった。

自然摂理を用いた技芸
自然現象を観察、分析することにより見出した法則性を、用途に合わせて、活用し問題解決をはかった。各分野は、専門、細分化され医学、天文学、物理学などの学問となった。
根源存在と繋がる媒介は「神」から「儀式」「儀式」から「道具」へと変わっていった。崇拝の対象も神そのものから、儀礼になり、偶像、祷詞、経典へと変わっていった。
結果「自」の力の拡張は「自」意識の強化に繋がり、中心を自然から「自」に移すことになった。自然よりも上位となり、宗教や思想、科学技術など、権威的存在が発展していった。

手懐ける道の学術的発展の極はAIであり、精神変容の極は宗教となった。

共に在る道
共に在る道とは、身体的修練、自己探求など用いて、「自」意識を明け渡す、若しくは消滅させることにより、根源存在との一体感を取り戻す道であった。
神秘主義、ヨガ、密教、行者などがこれにあたり、個人の悟り、三昧を目指すもので、集団では外界との境界線上にいる存在であり、グル、教育者的立場になっていった。
変性意識は、精神病との区別もつきにくく、また個人的体験であるため、客観的検証が難しく、しばし”インチキ”と揶揄されることが多々あるが、正常に接続した場合、根源との繋がりが強固であり、求心力、カリスマ性を持つことになる。

共に在る道の現存する力の極は天皇である。

自然 ➡ 自と自然が分離 ➡ 「死」の誕生
   ➡ 自然への畏怖 ➡ 自然の「力」「感」の回復願望
   ➡ 自然へ回帰 ➡「力」の回復➡介 入
           ➡「感」の回復➡一体化

自然への介入 実用性
 自然摂理を用いた「力」の拡張 ➡「自」の強化
観察 ➡ 学問 理論 思想 ➡ 学術
操作 ➡ 技術 テクノロジー ➡
降霊 ➡ 「自」意識の変容 ➡ 器となる「他」入れる 
      ➡ 預言者 自然との対話 ➡ 祭事と統治 ➡ 権威

自然との一体感 霊性 
意識変容を用いた「感」拡張 ➡「自」の明け渡し
合一 ➡ 変性意識 ➡「自」明け渡し、消滅 ➡ 神秘主義 ヨガ 密教     ➡ 覚者 行者 ➡ 伝承と継承 ➡ 共生

陽 知識 物質 実用性 ➡ 陽の極 AI
陰 祈り 精神 霊 性 ➡ 陰の極 天皇





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