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インド三神 トリムルティ

ブラフマンは
宇宙の根源的な存在であり、すべての実在の源です。このブラフマンから派生する三神として、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァが存在し、それぞれが宇宙の異なる側面を象徴しています。

ブラフマーの領域
 ブラフマーは創造の神であり、宇宙を創造する役割を担っています。彼は見る者としてプルシャ、すなわち精神を象徴し、サット(実在)を体現しています。
 ブラフマーの配偶神であるサラスワティは、知識と芸術を象徴します。また、三種の神器では八尺瓊勾玉、自然界の元素としては「水」で象徴され、リュウグヌガミ(水の神)と結びつきます。仏教においては、梵天としても知られており、これらの要素は、ブラフマーの創造的な力と知識の象徴してます。


ヴィシュヌの領域
 ヴィシュヌは維持の神であり、宇宙の秩序を保つ役割を果たします。彼は見られる者としてプラクリティ、すなわち物質を表し、チット(意識)を象徴します。
 ヴィシュヌの配偶神であるラクシュミは、富と財を象徴します。また、三種の神器では八咫鏡、自然界の元素としては「火」で象徴され、ウディンヌカミ(火の神)と結びつきます。仏教においては、那羅延天としても知られており、これらの要素は、ヴィシュヌの維持と繁栄の力を象徴しています。

シヴァの領域
 シヴァは破壊と再生の神であり、宇宙の周期的な変化を司ります。彼は行為とカルマ、すなわち動きを象徴し、アーナンダ(至福)を体現します。
 シヴァの配偶神であるパールバティは、力を象徴します。三種の神器では天叢雲剣、自然界の元素としては「地」で象徴され、ヂーチヌカミ(地の神)と結びつきます。仏教においては、大黒天としても知られ、これらの要素は、シヴァの破壊と再生の力とそれに伴う至福を象徴しています。

補足
●ブラフマーを表す元素は「水」です。
水は生命の源であり、創造の象徴とされています。水が生命を育むように、ブラフマーも宇宙や生命を創造する役割を担っています。
このように、ブラフマーは水と関連付けられ、創造力や生命の起源を象徴しています。

●ヴィシュヌを表す元素は「火」です。
火は浄化と再生の象徴であり、秩序を保つ役割を持ちます。ヴィシュヌは宇宙の秩序と調和を保つ役割を果たしているため、火の象徴が適しています。また、火は生命を維持するために必要なエネルギー源とも考えられます。
このように、ヴィシュヌは火と関連付けられ、宇宙の秩序と生命の維持を象徴しています。

●シヴァを表す元素は「地」です。
 地は安定性や物質的な基盤を象徴しますが、それが破壊されることで新しいものが生まれる場ともなります。シヴァは破壊を通じて再生をもたらす神であり、地の象徴はその変化と再生の力を表しています。地はまた、最終的にすべてが戻る場所であり、シヴァの破壊と再生のサイクルを象徴します。このように、シヴァは地と関連付けられ、破壊と再生のプロセスを象徴しています。

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