馬楽の時間 47
あわてず、強制せず働きかけていると、騎手の意図を理解して顎を譲ってくれます。何度も丁寧に提案し納得するのを待ちます。
それでもなかなか分かってくれない馬もいます。分からないのです。ずっと強い力で強制されていた馬は、人が何かを提案している、ことそのことが分からないのです。本当に可哀そうです。
そんな馬には必殺技があります。馬術ではありません。遊びです。
補助者に胸前にエサを持っていってもらいます。食べようとして顎を引きます。これ屈撓の形と同じです。同時にハミを口に当てます。何度もやって顎を引くことを覚えてもらいます。苦痛を与えていないので、馬は理解してくれます。馬術じゃないです。邪道、外道と言われるでしょうね。私は平気です。むしろ自慢です。学生さんに随分教えました。大好評。そして速歩。
その内馬術書に載るかもしれませんね。
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