そのうち寝る

かれこれ不眠症歴10年は経過したと思うけれど、
20代は不眠症に躍らされながら過ぎ去っていきました。

物事を順序立てて、スケジュールを組み立ててから行動する癖がついているので、逆算して行動しがちなせっかちカッチリ女。

今思えば、前日の寝る前に【明日の服から仕事のイメトレetc...】を考えながら寝落ちしようなんてアホな習慣をつけたいつかの私が悪い。

考える事を始めとして、今では心をつかうこと自体が脳の覚醒に繋がって睡眠導入剤も安定剤も無意味な夜が、大体月に2〜3日程度は訪れます。

だけど、25歳頃に当時通っていた心療内科で、私にとっては目から鱗の一言を頂戴しました。

眠れないときは無理して寝ようとしなくていい。
人間いつかは寝るから。
せいぜい3日ぐらいでしょう。
眠れないことを悩むより、眠れない夜を切り替えて心を掻き乱さず静かに過ごしてみたらどう?

まぁなんてびっくり!
これまでは、少しでも寝ておかないと
寝不足だと肌荒れするし頭は働かないし仕事に支障を来す!
なんとしてでも3時間は!
せめて90分!
と、どんどんタイムリミットが迫るまでに睡眠時間を確保する計算を始めて外が明るくなってしまう日々…
その時の私の情緒ったらもう…

心臓はバコバコと音を立てて、横になっている自分の胸を見たら心臓が飛び跳ねているのが見えるんじゃないかってぐらい鼓動が痛くて、耳鳴りはするし、果てには睡眠導入剤・安定剤を追加あんど追加、、、

とうとう外が明るくなりかけた頃には手足の先までふわふわして起き上がれない
(半日〜丸々1日を無駄にしてしまう)
という負のスパイラルの出来上がりです。

ここからOD癖(オーバードーズ:過剰服薬という自傷癖の一種)がついてしまった事はまたいつかお話します。

そんな私に、「寝なくてもいいじゃない、一晩や二晩みばん」と言いのける先生に驚かされたと同時に、
眠れない=デメリットしかない
と思っていた自分を丸っと容認してもらったかのような安堵の気持ちを抱いたことを今でも鮮明に思い出します。

それから眠れない夜は、
海外ドラマを観てみたり、映画や読書に耽ったり、
たまに手紙や日記をつらつらと列ねるようになって
すっかり眠れないことをつらく思わないようになりました。

シンプルな言葉だけど、私には響いた。

それでもたまには、心が疲弊していたり身体が疲弊していたりして、眠くて眠くてたまらないのに!と思う夜もありますが、必ずこの言葉をおまじないみたいに唱えてみます。

本当にこれで心が楽になる、というよりは
そう唱える自分の心に"余裕"が入るスペースを作っているような意識を持つために。
眠れない自分に寄り添っている気分で…

そんな事を、一睡も出来なかった昨晩を乗り越えた朝にちょっとだけしたためてみした。

お疲れ様、自分。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?