音楽嫌いが吹奏楽部へ入部した話
どうも、AKiRAです。
本日は趣向を変えて、私の人生のターニングポイントである高校時代の部活をお話しようと思います。
私の趣味はドラムでして特に大学からはオリジナルバンドを組んでCDを出すぐらいまでは音楽に没頭しておりました。
今の業界にも音楽・バンド経験があったからこそ入社できた事実があり、様々なプロジェクトを経験させてもらいました。
振り返れば大きな人生の節目であったのは間違いないです。
音楽嫌いの原因は親
私が音楽嫌いになった原因は親のよくわからないエリート志向?による音楽教育の結果です。
特に父がピュアオーディオが趣味で、ジャズやクラシック、オペラが日曜の朝から晩までリビングに流れていました。
お約束のようにピアノはやらされ(教えてもらうのが嫌いで即日辞めた)、父からはジャズやクラシックの知識を植え付けられ、極めつけは月に一度、クラシックかオペラのコンサートへ連れて行かれました。これ全部小学生の話です。
人間、強制的にやらせれることを好きになることは殆ど無いでしょう。私もそれにもれず音楽について全くもって興味を持つことができませんでした。
そんな私は中学校は卓球部でそれなりに頑張りそこそこの成績をあげていました。音楽の授業は必要最低限していたもので最高評価は3年間で5回しかとっていません。中学校は真面目だったのでオール5が基本でしたが、音楽だけ4のときが多かったです。
そんな音楽への偏見の塊をもったまま高校へ入学しました。
知見を広めるために入部…は建前
とはいえ音楽というのはとても身近な存在で、この偏見をもったまま人生を過ごすのはとてももったいない、あえて音楽の世界へ飛び込み人生の知見を広げよう!…というのが建前です。
高校入学直後は卓球部へ入ろうと思っていました。
実際に卓球部へ赴き体験入部をしましたが、あまりにも陰気な感じがして(失礼)とりあえず保留にして校内をぶらぶらしていました。
そしたら前から何やらキャピキャピした可愛い女子高生が、私めがけて走ってくるではありませんか!
「君!吹奏楽、興味ある!?」
「あるよね!?今入ろうと思ったよね?」
「じゃあ今から説明会あるから一緒に行こう!」
勢いに押されて両手を拘束されて部室へと連れて行かれ、私は吹奏楽部へ入部しました。我ながらちょろいですがあまりにも可愛かったので仕方ないです。
こうして吹奏楽部へ”初心者”として入部することになりました。
初心者故の愚直な努力
私は最初トランペット志望でしたが(誘ってくれた女子の先輩がトランペットだったので)経験者で枠が埋まったのでパーカッション、打楽器パートに決まりました。
今考えるとこれはかなりの英断で、何せ私は一切楽譜が読めなかったからです。
打楽器は鍵盤楽器とティンパニー以外は明確な音程が存在しないため、基本はリズム譜だけです。リズム譜だけなら少し勉強すれば所見でも読めるようになります。
そして初心者なのでまずはスティックを使った基礎練習が中心でした。
メトロノームに合わせてスティックを交互に決まったリズムパターンで叩く…これだけです。基礎練習にも色々と種類はありますが、練習用のゴムパッド(公立でお金がなかったので自作)を叩くことは変わりません。
初心者故に基礎練習だけはしっかりやろう!と意気込んでいましたが、それ以外にもっと大きな要因がありました。人が足りないという理由でA編成のコンクールメンバーに選ばれました。まじやべえ。
ここからはとにかく他部員や指導員の足を引っ張らないようにすることだけが私の中で最大使命となりました。何せその年は十数年ぶりの県大会出場を目指していたのでなおさらでした。
※私の高校は吹奏楽部がとても弱くまた同地区には強豪校がひしめく全国でも屈指の激戦区でした。故に地区大会で金賞をとって県大会へ出場するだけでも大変なことだったのです
朝は始発で学校へ行き朝練。授業は爆睡。合間に早弁。授業は爆睡。昼休みは昼練。午後の授業は爆睡。放課後は掃除をさぼってその分個人練。そして部活。部活後は部員と遊びながら帰宅。爆睡。
これをコンクールまで愚直に毎日こなしました。とにかく私は迷惑をかけたくなかったのです。それだけが原動力で楽しい楽しくないの感情がなくひたすら基礎練を繰り返し楽器練習をこなしました。
結果、その年は見事地区大会で金賞。そして県大会へ出場することができました。当時の私はそれがこの高校にとってどれだけすごいことか理解できていませんでしたが泣きながらみんなと喜んだ記憶があります。
県大会はおしくもダメ金で終わりましたが、大変濃密な時間を過ごしいつのまにか音楽への知見がたまりにたまっていました。
そこからは音楽がとても楽しく感じられ、あのとき一生懸命に練習をしてよかったと心底思いました。「できる」という成功体験はとても大切です。
ちなみに学業はからっきしで、学力テストでは下から2番目でした。
一つのことに全てを費やす大切さ
とにかく私は高校時代、吹奏楽部という活動に時間、体力、気力、ありとあらゆる全てを費やしました。
一つのことに全力で取り組めば、結果はともかく、努力することは苦ではなくなります。
そして得られた経験は今でも様々な場面に役立っています。もっと具体的にいうと継続して何かに取り組むことができるようになった。大事な場面で緊張しなくなった。この2つがとても大きいです。
練習というのはとても素直で正しく行えば必ず自身の技術が向上します。
練習をして上手くなり出来ることが増える喜びは、新たなモチベーションを生み出します。結果、継続力を身につけることに成功してます。
また自分がほんの少しのミスをすれば全てが台無しになる、そんなことを大勢の前で行います。
スポットライトを浴びてステージへ上がる瞬間。指揮棒が振られる刹那、とまることはない演奏。失敗は許されない。この緊張感を味わったら大抵の場面はへっちゃらです。
吹奏楽部へ誘ってくれたあの可愛い女子の先輩が僕の人生を大きく変えてくれました。高一の私がちょろくてよかったです。
以上となります。次は…そろそろまた重い話か学歴の話、あるいは仕事の話か…ご期待ください。
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