弔辞

 お前の人生、かっこよかったぞ!お前がいなくなって俺ら寂しいけど、それ以上に、自分の信念に突き動かされ、先頭切って走っていくお前の姿を見て、俺らはほんとに憧れ、導かれ、そして感謝してる。

 お前と出会ってから俺は常にお前に負けないように意識してきた。今の俺があるのはお前のおかけだ。幼い頃から無意識にみんなを引っ張ってきたお前が躓いた時、周りの奴らがお前にどんなふうに言葉を投げかけ、どういう態度で接したのか知らねーけど、俺はいつも通り接した。誰だって躓く時くらいあるだろって思ったし、俺はお前にはその経験が必要だと思ってたから、若い時に経験できて良かったじゃんって、思ってる。

 案の定、お前は立ち上がって、以前よりも強くなってまた先頭走っていく姿に俺らは憧れじゃなく、安心を覚えた。お前の人生はとてもお前らしかったし、お前にしか通れない道を通ってきたと思う。

 誰かに話を聞いて欲しい時、そんな時にはお前は決して優しい人間ではなかった。でも、悩みを解決して欲しい時、お前はネットの情報なんかよりはるかに親身になって解決策を1つだけでなく沢山与えてくれたし、厳しい言葉も平気な顔で言ってくれた。そうやって他人に対して、「お前は間違ってる、甘えるな、こうしろ」って指摘してくれる人間ってのは本当に少ない。だからこそお前は俺にとって貴重な存在であったし、俺以外の人間にとってもそうだったに違いない。

 お前のポジティブな部分、エネルギー、向上心が、周りにとっては常に灯台となり、一変して抜けてる部分、アホらしいところ、甘えん坊なところ、そのギャップとツンケンしてるけどなんだかんだでかわいいところが、人を惹きつける魅力だったんだ。

 俺ら残された人間達は誰も悲しんでなんかいない。それはお前の生き様がある種のストーリーとして完結したにすぎないからだ。だから俺たちはこれから先、お前が残したそのストーリーを時々思い出しながら残り短い人生を有意義に過ごしていきたいと思う。

 最後に、みんなに勇気を与えてくれてありがとう。そして、ようやくお前にも休める時が来たんだから、俺らがお前のいる場所に辿り着くまで安らかに眠ってくれ。

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