烏龍茶からハイボールへの秒のピボットによる成功秘話(実は取締役COO就任による経営体制強化のお話)
かなり久しぶりにnoteを書きます。
今日ほど待ち望んだリリースはないというくらい、楽しみにしていたリリースが出たからです!
前職、株式会社スタメンにて執行役員、取締役を担い、SaaS事業責任者としてIPOへ事業・組織を牽引してきた満沢将孝(通称:みつさん or 鬼軍曹)に当社にジョイン頂き、かつ、経営体制強化のため、取締役COOに就任いただきました!
当社は、長らく取締役1名体制で進めてきましたが、本日より、非常に強力な取締役として満沢を迎え入れることができたこと、非常に嬉しく思っています。私自身は、「代表取り締まられ役CEO」となるわけですがw、今回の満沢のジョインに関する想いと現在そして未来の事業・組織について、せっかくの機会なので、書いていきたいと思います!
経営に関わる経験・力不足による多くの失敗
バックテックは、私自身が京都大学大学院医学研究科で博士課程の時代に研究していた研究シーズをもとに、京都の地で立ち上げたスタートアップです。振り返ると、はや7年も経過しているのですが、これまでには数え切れないくらいの失敗を繰り返し、自分の能力のなさに落胆しながらも、「よし!やってやるぞ!🔥」と希望が芽生える、というジェットコースターのような日々の繰り返しだったなと思います。
しかし、私自身は理学療法士として病院・クリニック・介護施設等での勤務経験しかなく、もちろん経営をした経験もありませんでした。しかし、しっかりと勉強してから起業するという慎重なタイプでもないため、まずは法務局などに起業の手続きをフットワーク軽くしていたなと思います🚴
起業後は、毎日が全て新しいチャレンジの繰り返しで、常に不安を心に感じながらも仮説検証を繰り返しながら、周りの方々に支えて頂きながら、なんとか前に進んでこれたと思っています。
しかし、経験や知見などの力不足で、事業計画未達や主要メンバーの退職など、様々な大きな壁にぶつかってきました。そんな辛い状況下でも社員に相談できるわけもなく、取締役も私しかいないため、ずっと強い孤独感を感じていました。実はメンタルが病んでしまったこともあり、これまで頑張ってきた緊張の糸がプツンっと音を立てて切れそうなタイミングもありました。
本来は顧客の方向を100%見ておくべきなのですが、いつしか、株主や従業員の顔色を伺いながら経営していた時期もあったように記憶しており、今思うと情けない気持ちで心がいっぱいになります。
しかし、そんなときの助けになってくれたのは、結局、今の株主の皆さんで、事業成長に関する支援はもちろん、健康面やメンタリティサポートも入念にしてくださる皆様に恵まれていたからこそ、今日まで進んで来れました🙇♂️
日々常に悩み続けながらも力強く前に進み続けなければいけないため、日頃から考えていることを素直に共有し、相談でき、たまにはケンカもし、ともに事業を圧倒的に伸ばすことに熱狂できる相方を4年ほど探し続け、そんなときにご縁を頂いたのが、「満沢将孝」という漢でした。
なぜ「満沢将孝」なのか
まず自分のパートナーとなる取締役は、自分の弱みややりたくないことを補完してくれる、つまり、自分の弱みの部分が強みである人が良いなと考えていて、定期的に自分の強み弱みを書き出しては、どんな人が良いのかなと夜な夜な考えていました。
上記の条件に合わせて、こんなことも重要視していました。
そんな超サイヤ人みたいな人はなかなかいないよな…と思いながら、3-4年の年月が過ぎ、ふとしたタイミングでご縁を頂いたのが満沢でした。これまでずっと自分が思い描いていたCOO像をジャストフィットする人材で、運命的な出会いに興奮せざるを得なかったことを覚えています!
最初は、最速でIPOをして、そこの事業責任者かつ役員だった人が当社に興味をもってくれるのかと心配な気持ちが強かったですが、自分にできることは、解決したい社会課題や目指す未来について伝え続けることしかないと心を決めて、口説き続けることにしました笑。
最初はオンラインで話していましたが、対面で食事をする機会まで、なんとか話を進めることができ、その当日は、正直、どんなことを話そうかなど、すごい考えていたのですが、そもそも、それ以前に大きな問題が生じていました。
そう、対面でご飯をたべる、つまり、お酒を飲む可能性があるのに、いや、お酒を飲むのに、早く会いたいからといって、健康診断がある前日に予定を入れてしまっていたのです...
「正直に伝えて烏龍茶ーで今日は乗り越えよう」と思いながら、予約していた新宿のお店に向かい、さぁ!何を注文するかな!というタイミングで、私はこう切り出しました。
こんなことを言う自分が恥ずかしいと思いながら、でも我々はヘルスケアの企業だし、健康診断前だからお酒は我慢しよう!と、心に鬼にして発言したことを今でも覚えています。私は有言実行をモットーにしてますので、それはそれは固い決意でした。
しかし、いざ話し出すと話が止まらず、、、
一杯目の烏龍茶がまだほとんど残っているにも関わらず、店員さんを呼び、「ハイボール!」と元気よく言ってしまっている自分がいましたw
そこからはもちろん深酒をして、事業やプロダクト、組織、そしてお互いの人生観を深く話し合う時間にすることができました。満沢は終電で名古屋に帰る予定だったのですが、気づいたら新幹線の終電ギリギリになっていて、急いで帰ったことを覚えています。
健康診断前ではあったものの烏龍茶からハイボールに秒でピボットした意思決定は、ここ数年で最も迅速で最高の結果を得ることができた最高の意思決定だと思います🤣
そして、健康診断も全て問題ない結果だったので良かったですw
様々な会話の中でも最も印象に残ったことを記録に残しておきたいのですが、満沢に「どんなスタートアップだったら行きたいと思うのか?」と質問をしたときに、返ってきた答えが「この男(社長)を担ぎたいと思う会社に行きたい」と言っていたことが本当に記憶に残っていて、その日以降、ずっと「満沢が担ぎたくなる男とはどんな人か。どうやったらそうなれるのか」と悩み続けていて、変に自分をピエロのように、満沢が担ぎたくなるような男を演じようと考えてしまっている自分がいました。。。(こんな思考になるのが本当に情けないw)
しかし、考え尽くして行き着いた答えは、「よし!これまで色々な人の顔色をうかがいながらしてきたけど、自分らしく、わがままになろう!着飾ることなく、嫌なことは嫌といって、成果出すためには厳しさを持って言いたくないことも言える起業家になろうと。自分らしさの原点に戻って、それでこの人とは合わないと思われたらそれで良い。ピエロのように着飾って、もし興味持ってくれても、それは短命に終わる」と割り切ることが出来ました。福谷×満沢のマネジメントMTGでは、「やるべきか/やらないべきか」ではなく、「やりたいか/やりたくないか」を包み隠さずに共有し、議論を通して、役割分担をするようにしています。今後も子供のようなわがまま経営者の道を突き進んでいきますw
自分最強説の終焉
自分の人生を振り返ると、「キャプテン(野球部)」「生徒会長」「応援団長」「成績は音楽と美術以外は全部5」など、トップを取れることが当たり前というような人生を歩んできました(トップを取りたいよりも「目立ちたい」が正しい表現かも知れませんw)。
そんなこともあり、これまでの人生は大きな勘違いをして、「自分だったら何でも出来るでしょ」と過信しすぎて、意味のない自信に満ち溢れた人生を送ってきたように思います(今思い返すと恥ずかしい…)。しかし、違う見方をすると、だからこそ「起業する」というリスクある判断も、特にリスクを感じずに出来たのかなと思っていますw。
しかし、満沢がジョインしてから数日で、私の自分最強説は終焉をソッコーで迎えましたw
自分が得意と思っていたことも「スピード・量・質」いずれも最高のアウトプットで、かつ、各ステークホルダーを強烈に巻き込み、事業を整理しながら前に最速で進めていく満沢の動きを見て、自分が得意と勘違いしていたことが何かが明確に分かるようになりました。自分の無力さに1秒ほど滅気そうになりましたがw、反対に自分の強みをより認識することが出来るようになり、その部分をより尖らせていけば良いと決意しました。だからこそ、完全に信頼し合って、お互いが背中を預け合いながら、お互いの強みを発揮できるような関係性がすでに出来上がっていると感じています。
「自分より優秀な人を採用しろ」というのはスタートアップでよく言われていますが、自分より優秀な人を採用する意味が、実体験を通して心から理解できたのが、今回の満沢のジョインと取締役COOの就任でした。
経営体制を強化して、自分自身としては起業家としての第二章が始まった気がしています。
起業家第一章は「自分でゴリゴリと全部課題解決する」ことが多かったので、前に進められることが多かったものの、一方で、社員が悩んでいたら、それを可愛そうだと思ってしまい、自分が引き取ってしまい、社員への愛情と自分では考えながら、実は「自己成長のチャンス」「成長実感」「やりがい」を削いでしまうような対応をしてしまう、未熟な起業家でした。
満沢とともに歩みだした起業家第二章は、「自分の尖るべき部分」と「出来ると思っていたけど実は全然得意ではなかった部分」を再認識できたことで、「得意でないことは全部信頼して任せる」という人・組織の力を最大限活かして勝つ戦略に完全に思考が切り替わりました。この第二章は、現在の社員はもちろん、これから新しくジョインしてくれる皆さんにとって、自己成長できるチャレンジングな機会がさらに増え、自分の成長が会社の成長の重要なエンジンなんだ!と実感できるフェーズに入ってきたと思いますので、当社に少しでも興味を持っていただける方は、ぜひお気軽にご連絡ください!
カルチャー投資・人的資本投資を積極化へ
今年のバックテックの経営方針は事業面としては、SaaS企業への構造改革を完了すること、つまり、「ストック売上高比率を80%以上にすること」を最重要視しています!
事業面はもちろんですが、より強化していきたいのが、組織・カルチャー、つまり人的資本への投資です!
その意味でも、最近、東京オフィスを田町に移転して、カルチャーが作りやすい環境づくりや社員や各ステークホルダーが集まりたくなる環境づくりに積極投資をしています。
新しいオフィスはこんな感じです!
「社員が出社したくなる環境づくり」と「カルチャーが作りやすく体現しやすい環境」というのが判断軸で、田町のオフィスの移転を決めて、社員が楽しそうに出社してくるのが最近の楽しみになっています。
ベンチャー is 冒険(アドベンチャー)
最後にはなりますが、満沢が当社にジョインして、各メンバーに言っている言葉で印象に残っているのが「ベンチャー is 冒険(アドベンチャー)」というワードです。
まさしくベンチャーはアドベンチャーだと思います!
だからこそ、個人のスキルで勝負していくのではなく、組織として総合力で勝っていく経営を進めていきます。
当社が見つめている社会課題は「健康寿命の延伸」「生産性の向上」「医療費適正化」といういずれも非常に大きな社会課題で、かつ、これは日本だけでなく、世界中の国がいつかは直面する課題です。だからこそ、Japanで今やる意味があります!
しかし、我々の冒険は前途多難です。順調に進んでいても、実は方向を間違えていたり、ゴールの方向に進んでいると思ったら、急に嵐に巻き込まれて目の前の道がなくなってしまうなど、予想もしないトラブルばかりが起こります。
そんな冒険を、ともに泣きながら笑いながら歩んでくださるメンバーを探していますので、ぜひぜひ経営体制が強化されたバックテックにご連絡ください!
ともにアドベンチャーしましょう!!
最後に、私と満沢の共通点の一つは「名古屋」であり、かつ「藤田豪」という漢に、ともにお世話になっているという共通点があります。
バックテックの主要株主としても支援を頂いているMTG Ventures藤田さんと満沢との思い出の写真でこちらのnoteは締めようと思いますw
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