芸術家と名乗って半年。42作品創って、個展を4回開催して後、大阪湾に向かって叫んだ次にやりたいこと。
全部で42作品をつくった。
とにかく私の中にあるものを全部出し切った。
だからこそ、半年間で気がつけたことがある。
「アート」ではなく、「アイデア」を展示している
自分の中から湧き上がる衝動で0から作り上げた作品も数点あるが、多くは既存のモノをいくつか組み合わせて、メッセージを添えているだけ。
落ちている石、Amazonで買った時計、誰かが撮影した写真。
何と組み合わせて、どんな言葉を添えれば、見ている人が新たな発見に辿り着けるだろうか?
「アート」というより、「アイデア」を見せている。
それはつまり「私の視点」を展示しているという事だ。
「これとこれを組み合わせて、こんなタイトルつけたら、全く別の価値がみえてくるよね!面白くない?!」という感じ。
小学校6年生の作品を見て思いついたもの。
高校1年の子の作品
MIKAさんの作品
小久保さんの作品
「なにものでもない」さんの持ち運び舞台
村の動物(百森さんの録画映像と村民の方が撮影した写真)
既存の物をアレンジし、言葉を紐づけて作品に昇華させる。
それを考えるのがとっても面白い。
とっても楽しい。とっても好き。
実は経営者としても公務員としても芸術家としても、同じことをしている。
私は0から何かを生み出すのではなく、すでにある「コンテンツ」を別の視点で見て、言葉を添えて新しい価値を作るのが好きなのだと気がついた。
企業の新規事業のコンサルも、先生と一緒に面白い授業を作るのも、村の自然を切り口にアート作品を作るのも、アウトプットの形が「事業」か「授業」か「作品」の違いだけで、やっていることは変わらない。
私は視点発見家なのかもしれない。
そんなことを考えていたある日、海遊館の視点転展のことを知った。
魚というコンテンツを色んな角度から魅せる展示という事で急遽、見に行った。
「うわ!!!!なんや、この素敵な仕事、めっちゃやってみたい!!!!
魚でも、動物でも、ゴミでも、人でも。なんでも良い!なんでも来い!
他の何かと組み合わせて、新たな視点発見してやる!!!やらせてくれ!!!!」と大阪湾に向かって帰り道に1人で叫んだ。
数日後、図書室の学校司書さんと目的がぴったり合致し、学校の図書室で本を軸にキャリア教育を体験する企画展を開催することが決まった。
海遊館の<視点転展>は「魚」を色んな角度から楽しむ方法を展示しているのに対して、中学校の図書室で行う<さっきとは違う展>は「本」をいろいろな角度から楽しむ展示を行なっている。
あああああ、なんと、なんと楽しいんだろうか。
目の前にある本がどんどんキャリア教育の教材に変身していく。
形も内容も変わらないのに、発しているメッセージが変わっていく。
魔法使いにでもなった気持ちだ。
もしや、エルサが雪を操り、ラプンツェルは若さを与えるが、私の魔法は「目の前に置かれたものを、キャリア教育の教材にできる。」なのかもしれない。
この仕事を魔法使いと呼ぶのか、アーティストと呼ぶのか、キュレーターと呼ぶのか、プロデューサーと呼ぶのか、私には分からない。
結局、どこに向かっているのかも分からない。
ただ1つ分かっていることは、自分の個性を最大限に発揮し、どの一瞬を切り取っても一点の曇りもなく「尾崎えり子として最高に幸せである」と言えることだ。
ということで、自分で作品を作る個展は一段落したので、次は動物園、駄菓子屋、クリーンセンター、図書館、スーパー、飲食店などコンテンツがすでにある場所を面白いキャリア教育の場にドンドン変えて行きたいと思います!!