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峯田の吐く唾は何であんなに愛おしいんだろう★銀杏BOYZ★

7/12 銀杏BOYZ ボーイ・ミーツ・ガール

この日のために去年の12月から頑張ったー。とても雪が降った日に、この日のお支払いをして、その時はこんな夏が来ることを想像もしてなかったよ。あつい、あつい、じめじめした夏。もう寒くてかじかむあの季節が恋しい。残酷だったけど、楽しみだったー。

最初、1曲目に、「新訳 銀河鉄道の夜」が来ると思ってなくて(セトリ見ずにいったよ)銀杏BOYZの曲の中で、5本の指に入るぐらい好きな曲で。初めから泣き倒した。アイメイク、ボロボロになっちゃった。もうよかった、なんでもよかった、峯田が目の前で歌を歌ってることが、それが、それだけが、幸せだったー。

未来はないけど泣いちゃダメさ、「NO FUTURE NO CRY」で大泣きして矛盾 イノマーは全然夢に現れないんですよ!逢いたい人に逢えないですね。というMCから始まった「夢で逢えたら」。いつも教室で、ひとりでお昼ご飯食べながら、泣きながら聴いてる「漂流教室」では苦しい景色が目の前に広がったけれど、そんなことどうだって良かった。峯田の声が安定剤だったことを何度も何度も思い出した。

「この会場には、中学生も、不登校の高校生も、大学生も、じじいもばばあも、メンヘラもいるけど自由に楽しんでってください」(こんなかんじ、わすれちゃった)の''自由''って、音楽を自分の解釈で噛み締めてることだよな。と思った。弾き語りで印象的たったのはここら辺かな。

そしてバンド編成。「いちごの唄 long long cake mix」で思い切り立ち上がった高校生をみて、同じ気持ちだった。

「ぽあだむ」の前奏、誰も知らない物語が降ってくるきがして、好きなんだ。おまじないのような、魔法のような音の空間がなによりも心地よくて奇跡だった。頭ふって、飛び跳ねて、歌って、座席はあるけれど暴れられてこれこそが''ライブ''だと思った。私と、音楽。1対1。

「ナイトライダー」はCD買うぐらい好きだ。いっちばんこのツアーで楽しみにしていた曲。日常、普段、あの長さだからこそ落ち着ける感情があって色々悲しいこともたのしいこともなにもかも思い出した。一生メールが来なくても一生待つよ。っていう矛盾した感情を、好きな人なんていないけれどなんとなくドキドキしちゃう感情を受けた気がして、気分が高ぶる。あーしょうもない写メール誰かに送りたいなー。本気で。無理だな、こんな私だし。

「FRENDS(ENDRESS SUMMER)」はゴイステの楽曲でまさか!?と思ってビックリした。''間違いじゃない 幻じゃない''ってほんとかな。峯田はこの瞬間も「夢」だと言っていた。わたしもそうだよ、これを打ってる瞬間も夢だよ。いつ目が覚めるのだろうか。こわいな。

その後は岡山健二(Dr.)のコーラスで始まる「骨」へと続いた。岡山さんの歌声も大好きで優しくて甘ったるくて、心に染み渡るようだった。峯田の衝動が爆発して歌っている感じとは裏腹に、落ち着いて頭から搾り取るような歌声でつかの間の落ち着きを得た。峯田が「俺の母ちゃんが好きな曲だから大切に歌えよ!」と言っててウケた。

「GOD SAVE THE わーるど」「光」「少年少女」は聴きたい曲たちだったからうれしかったー。「GOD SAVE THE わーるど」の''全てのことが 起こりますように''でまた大号泣して最早恥ずかしかった。残忍で無様で。しあわせをみつけて、大切で。こんな感じなんだ本当に。
ごちゃごちゃなんだ。感情、いつも。大好きな歌の、歌詞の元となっている曲で、その作詞した人にも、開演前逢えて感慨深かった。ちょっとその人のこと、考えちゃったなー。「光」で峯田の方に一生懸命手を伸ばしてる女の人を見つけて泣けてしまった。力強い歌声、甘酸っぱい青春なんて送れないし送る気もないし、悲しみを超えてなにも出逢えてないけど、一筋の希望を求めて聴いた、「少年少女」。

「BABYBABY」言わずもがな。峯田がマイクをこっちに向けてくれるだけで救われる一瞬があると心の底から思った。ここにいる1047人が銀杏BOYZのことが心の底から好きで好きで好きで好きで仕方なくて鬱屈や幸せや様々な感情を預けている、と考えるだけでこの歌をみんなで歌えたことが、どれだけの幸せなのだろうか。とまた、泣いてしまった。

最後、「僕たちは世界を変えることができない」。この曲はわたしの人生の終わりに絶対流して欲しい曲で、映画のエンドロールに出てくるクレジットのような風景が、流れてくる感じが好きだ。銀杏BOYZを(好きな音楽を)を聴いて、頭に浮かぶ景色が何よりも愛しい。本当に、ツアーの締めにふさわしい曲だった。

「やるから今しかねえべ!」のアンコール後、早く帰れよお前ら!と出てきた峯田は、「なんとなくぼくたちは大人になるんだ」を弾き語りで。途中で演奏を止め、手拍子に文句を言う。ロックだぞ!と。でも結局は浅草っぽくていいか!と自由に楽しむことを選択させてくれる優しさ。峯田が「ひでえなーほんとに。」と笑う度に、お母さんにあやされた子供のような、なんとなくくすぐったい気持ちになるのは気のせいではなかったな。

左隣のおじさんのやけに突き出たお腹、前髪ばかりいじってる右隣のお兄さん、単語帳を真剣に読んでいた左前にいたお姉さん、曲調なんて無視してなりふり構わず踊ってた赤髪のお兄さん、BABYBABYでジャンプしながら揺れてたおじさん、顔を覆いいながら泣いてた三つ編みしていたお姉さん、拳を振り上げる度に揺れるなさけない二の腕の贅肉、気がついたら脱いでしまっていた靴、なにもかも忘れたくないひとたちや自分に出逢えた。たまたま、ひとつになっちゃった感じ、したや。音楽で。

ありがとう銀杏BOYZ。ありがとう峯田和伸。あなたは私の人生です。いつかロックのコンサートに行かなくなっても、あなたが救ってくれた命の恩人という事実は誰にも曲げられない事実だ。

''僕たちは 世界を 変えられない'' やわらかい地獄より。

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