見出し画像

エグゼドエグゼス【闇鍋っぽい世界観にお腹一杯です】

1985 カプコン

●一元ショット●弾消しボム●ショット射程距離変化●ショットパワーアップ●ショット当たり判定大●地上物当たり判定有り●全滅アイテム→ボーナスキャラ●スコアによるエンドゲーム

1942の大ヒットを受けた同社の同ジャンル作品として前評判の高かった本作は多くのゲームセンターに設置されましたが、結果はと云うとオペレーターの期待を裏切る短命な物としかなりませんでした。

美しいグラフィックと絢爛豪華な内容に一部のマニアが喜んだ程度の人気であったと云えるでしょう。

それまでになかった新しいアイディアが幾つか搭載されているのですが、気合いを入れ過ぎた嫌いもあり、消化不良どころか取り止めのないSTGとして完成してしまいました。

個人的には大好き作品なのですが、私はここに関西人のえげつなさを見てしまいます。面白くなりそうな物を後先考えず何でも詰め込んでやる……と云う思想が受け取れるからです。悪くすると1942のシンプルな好企画が手抜きか偶然にも思えてしまいます。

二人同時プレイのゼビウス亜流作品としてはツインビーよりも早く発表されています。

その差は一ヶ月ですので企画は同時期に並行していたとして、ゲームシステムの発展がメーカーを問わずそちらに向いていた事に間違いないでしょう。

同時プレイと云う部分で見るべきところは、現在で云うボム(メガクラッシュ)のストックを二人で共有しているところですね。これは即効性のあるボムで瞬時敵の弾を消滅させる事が出来ます。また一瞬自機に無敵時間が作られているようにも見えます。

開発段階では敵弾をショット2発で相殺出来るシステムだったそうですが、何らかの理由でボムに生まれ変わったそうです。

ショット相殺システムについて云うと、グラフィックから作られる納得感が表現し難かったのではないでしょうか。または連射を余儀なくされる本作では敵弾を相殺している内は敵本体を倒せないと云う矛盾に行き当たったのかも知れません。

難度が極端に低くなる可能性もあります。本作では画面後方から出現した敵がそのまま弾を撃って来る事が多いのですが、これも開発段階での名残であるのかも知れません。

地形に置かれた敵砲台が左右に按配されているので、同時プレイの際はプレイヤー1が左側、プレイヤー2が右側を受け持って進む事となります。

敵が両プレイヤーに向け交互に弾を撃って来るシステムです。ここは以降も連綿と続く普通のシステムだと云えます。二人同時プレーSTGの当然でもあり詰まらない欠点でもあるシステムではないでしょうか。

作品によってはプレイヤー2だけを狙い弾を撃ってくるものもありますが、限られたフィールド内で当たり判定が平面処理されているのですから、安易であるだけで良く出来たシステムだとは思えません。

その他には二人同時プレーである必然性のない作品となっています。

この当時は同時プレーと云うだけで新鮮でしたので文句もなく楽しんでいたのですが、20年を経た現在に於いてもこの部分に革新的なシステムを採用した作品は生まれていませんね。

ゼビウスと云う作品が一人プレイを前提に完成している以上無理もない発展の方向であったと云えそうです。

→亜流・二人同時

2006.02.05

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?