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#現代自由詩

斬り刻んだ歌

5

絶望の中の踊り子

闇の中に、光が在り、光の中で、水が喘ぐ。 水の中で、色彩が華やぎ、色彩の中に、時間が滲む…

季節外れの冀望

已む無く露出した冬の肌に 季節外れの蚊が止まる 遠慮など要らぬ 遠慮など要らぬ そんな取るに…

1

生きて活きる音

がたがたがたがた ごとごとごと どどどどどど がーがー じーじじじじー ばんばん ばん  がん …

全て消えてしまうから

全て消えてしまうから 跡形も無く消えてしまうから それが 誰かに名付けられ 知らぬ者の鼓動を…

1

詩人

その衝動は誰が拵えたのでしょうか 私は見ています 言葉になれなかった鼓動を見ています 悲し…

2

切り落として

それのどれにも繋がらない 自己矛盾とも繋がらない 離れたいだけ 静かに距離を置いときたいだけ 1センチ 1メートル 1キロメートル は? 何そんな目で見てんだよ その目でこれまでどれだけのものを殺してきたんだ 離れることで近づく何かに罵声を浴びせ 乾いた咽喉から唾を吐き捨てる 構ってくれるな 構ってくれるな 地に着くこの足たるものを切り落としてくれ