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EMBEDDED ADS

FlashとかUnityとかその他の開発ツールでゲームを作ってた方は同じような経験をされてきたことと思いますが、ゲーム公開ページにGoogle AdSense広告を貼っていると、ある日突然、「広告の位置を変更せよ」という警告メールが届きます。

許されざるスタイル

警告の趣旨は「クリック操作を多用するゲームと、クリックで収益が発生するバナー広告が近くにあると、広告に興味が無いプレイヤーの誤操作が広告クリック数にカウントされてしまい、広告主にもプレイヤーにも迷惑がかかるのでやめてくれ」というようなものでした。当時のWebサイトの広告といえば記事リンクに偽装したやつとか、ダウンロードボタンかと思って押したら広告だったとか、ブービートラップみたいな奴ばっかりだったのに、なぜゲームのまわりに広告を設置するだけで注意されるのか。よほど苦情が多かったのでしょうか。

そんなわけで「ゲームと広告バナーは100ピクセル以上離すべし」みたいな、順守すべきルールがだんだん増えてきました。そして、Webサイト運営のための情報収集やら、セキュリティ対策やら、HTMLをいじくるために時間を取られるようになりました。ゲーム公開用ページなんて何度も何度も作り直させられます。これじゃあゲーム制作に集中できないよ!ゲームの中に広告を埋め込めさせてくれればいいのに!

理想の形態

と思っていたある日、ゲーム内に広告を埋め込めるようになったという発表がありました。しかし、広告掲載のための条件が非常に厳しく、月間数百万PV、収益実績が数万ドルなどなど、ハードルがクソ高い。たぶんあれはユーザー100万人規模のゲームを開発する大企業向けのアナウンスだったのであり、個人サイトみたいなもんは想定していなかったのでしょう。

ゲーム内広告の夢が断たれてから十数年経った2022年、ついに、掲載のための厳しい審査が特に無いゲーム内AdSense埋め込み機能が発表されました。未だベータ版で、利用者が多いのか少ないのかよくわかりませんが、Google AdSenseの「H5 ゲーム広告」の利用を申し込めば、ブラウザ上で動作するゲーム内に広告を表示させることができます。単純に「ゲーム開始前に広告が出る」みたいな使い方も可能ですが、「ゲームオーバー時に広告を視聴してコンティニュー」とか「ステージクリア時に広告を見れば経験値倍増」みたいな、スマホアプリで見たことある使い方もできる模様。これはすごい。活用してゆかねば!

リワード広告というらしいよ

とはいえ、ゲーム内の様々なフェーズに広告を埋め込むややこしそうな機能、なにも考えずに秒でできるほど簡単ではありますまい。本格的に利用する前に一度おためしゲームを作ってみたいと思います。

……という程度のプロジェクトだったんですけど、なんかいろいろ事件があったり、新技術を試したくなったり、最適化テクニックを思いついたりなど余計なことを山ほどやってたせいで、公開するまでにすんごい時間がかかってしまいましたごめんなさい。

パズルフロント

遊ぶスペースが2ラインしかない画面せますぎパズルゲームです。この手のゲームが苦手な方でも、上級者が到達するハイスピードでクライマックスな感覚を簡単に味わえると思います。ゲームオーバー時に広告視聴でコンティニューするテストケースとして作ってみたので、たくさん死んだり生き返ったりしてほしいです。

ゲーム画面

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