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「パターン・ランゲージ」制作体験WSで見えてきた私的重要事項

「夏のパターン・ランゲージ活用フェス:パターン・ランゲージ制作体験1日ワークショップ」(クリエイティブシフト主催)に参加してきました。

パターン・ランゲージは1970年代に建築家のクリストファー・アレグサンダーが提唱。建築分野で発展したのちに1990年代にソフトウェアの分野で展開。2000年代に入るとさらに、さまざまな分野で「暗黙知」や「価値観」を言語化・体系化して記述する手法として応用されるようになります。

パターン・ランゲージは、すでに豊かな経験を持っている人から「コツの抽出」をし、他の人が「やってみたくなるヒント集」として提示するという、新しい「知恵の伝承&学び」の方法です。コツを日常の中で「使いながら学ぶ」ことができ、さらに「自分なりの創造」の幅を持って試行錯誤していけるため、良い学びを速く自分らしく積み重ねていくことができます。

https://creativeshift.co.jp/pattern-lang/

今回のワークショップは「パターン・ランゲージのつくり方を1日で学ぶ」というもの。3人で1チームになり、「良いチームの作りかた」にまつわるパターンを制作しました。

事前課題は以下の2点を考えたり、思い出したりしておくこと。
①「良いチームを作るために大切にしていることは何ですか?」と聞かれたら、どう答えるか。
(チームの単位は、自分が所属している複数人で構成されているものであれば、何でもOK)

②①で想定したチーム内で「良いチームを作るために」しているエピソードは?(10~12個書き出す)

当日のワークでは、コツを引きだすインタビューから”コツの種”の抽出、本質が似ているものを集めて分類(クラスタリング)、パターンの言語化……といった、パターン・ランゲージ作成の全行程をぎゅぎゅ~~っと凝縮。各プロセスの要所要所を味あわせてもらいました。

楽しい! むずい! 楽しい!!

チームメンバーが語る「良いチームを作るコツ」はどれもとても魅力的。なるほどなあと思いながら、自分が大切にしていることを改めて振り返ると、どうやら「あえてタイプの違う人同士での協働」を重視しているみたい。

ペースが合わない。
ノリが合わない。
スキルにばらつきがある。

でも、目指す方角が一緒なら、あえてそこに生じる不協和音も受け入れてみたい。自分自身では思いもよらなかった新しい世界への扉が開くかもしれないから。知らない世界を見せてくれるかもしれないから。

そっかー。自分はそんなことを考えていたのか。思いがけない発見を繰り返しながら、話し合いを重ね、ピタッと来る言葉を探すのに四苦八苦。「知恵熱が出そう……!!!」と笑い合い、励まし合い、なんとか1つのパターン・ランゲージの完成までごぎつけました。

私たちのチームがつくった、パターン・ランゲージはコチラ。

まずは「オールOK」。
チームで活発に議論したかったはずなのに、特定の誰かの意見ばかりに偏り、他のメンバーのモチベーションが下がったり、議論が本質から遠ざかっていくことがあります。

「そんなの無理だよ」「現実問題として実現するわけがない」「コスト的に無理」といったネガティブな意見に引きずられることなく、逆に水を差すような意見も遠ざけずに受け入れる(うっとうしいなあと思う意見が、実は大切なことを教えてくれていることもあるから)

たった1つのパターン・ランゲージを生成するのも大変で、ヨレヨレのヘロヘロ。でもチームで話し合いながら、「暗黙知」を言語化していくプロセスは最高に楽しくワクワクする時間でした。

カードを片手に飲み会をするとやたら盛り上がる。モデレーターの方に教えてもらった「パターン・ランゲージ」の楽しみ方もぜひ、近いうちに実践してみたいと思います。

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