片付けは感情と向き合うと負ける法則。
片付けのハードルが高い最大の理由といえば、自分の感情に負けてしまうことです。どんなことかと言えば、それは「もったいない、まだ使える、損をしている」という負の感情がとても多いからです。
「好きなモノを堂々と残しましょう」という言葉がありますが、実はこれもハードルを上げる要因のひとつ。
なぜ、感情と向き合い決断したのにうまくいかなくなるのでしょうか。
そこに潜む落とし穴を検証します。
好きなモノを好きなだけ持つこと。
一見間違ってはいない言葉。でも、ある基準が抜けています。
それは、「どれだけ持つか」という最大量という数値が抜けていること。
いくら好きでも、所有するモノ(言い換えれば、普段の暮らしで管理できるモノ)には必ず限界があります。
その限界を意識せずに、好きだからと全て持つことは確実に片付けのハードルを上げる要因となります。
収納スペースに対して7割を意識する。
それでも維持管理が大変なら5割、6割でも良いのです。明確な基準を持って、好きなアイテムから優先して選ぶようにしましょう。
スペースには必ず限りがあります。その限界値を超えないことが大切です。
もったいないという感情に潜む価値観
まだ使えるモノを手放すことに躊躇すること。誰しも経験のあることですが、ここにも落とし穴があります。
それは、今の自分や暮らしにとって価値があるかという視点が抜けていること。
どんなに高価のあるモノでも、暮らしの中で使うことがなければ価値は低いのです。
限られた居住空間には、今優先すべきモノだけにするべきです。
使わないけど、大切にしたいモノはほとんどが「思い出の品」に該当します。
その場合は、普段管理しているアイテムとは別保管をお勧めします。
例えば、クローゼットの枕棚や押し入れの奥などです。
収納スペースに対して理想的な物量は7割。そのうち思い出の品は、どれぐらいが理想でしょうか?
これは、その方により基準が違ってきますが、概ね1割程度が理想です。
今使っているアイテムが収まらず、思い出の品だらけでは本末転倒だからです。
現場で拝見する代表的なアイテムに、子どものベビーグッズ、作品、独身時代お気に入りだった衣類、装飾品、書籍などです。
本当にもったいないのは、いつまでも片付かず、精神的なストレスや家事の非効率化、探し物による精神的・経済的な損失。
どこに価値を感じるかで、選ぶ基準は変わります。
まだ使えるは、いつまで使うつもり?
少し厳しい言葉になりますが、まだ使える、でも今は別の新しいアイテムを購入した。というケースが意外と多いです。
その代表が掃除機。
使い勝手が悪く新しく購入したものの、まだ使えるのでそのまま取って置いているというケースです。
お皿が割れた時用にと保管されていた方もいました。
お気持ちはわかるのですが、すでに数か月と使用していないなら、新しいアイテムでも十分対応はできるはず。保管スペースを開けて、本来しまいたいものをしまう方がスペースの価値を十分使えます。
捨てること=損することと捉えがちな思考
捨てることは損をするという考え方は、少し見方を変えてみてください。
それは、本当に損することに繋がりますか?
モノの価値は総合的に判断された方がよいです。
例えば、モノを保管する為に必要なものは、そのスペースです。つまり、家の価値そのものを比較してみて欲しいのです。
そのスペースを住宅ローンや家賃に換算してみてください。
もう使わない家電、空き箱、来客用寝具、子どもの作品や卒業後の学用品。
住宅スペースの価値とモノの価値を比較した時、どちらが本来価値のあるものなのかを今一度比べてみて欲しいのです。
現場でもそのようなアドバイスは多くさせていただきました。
客観的な意見は自分が想像もしないようなことがあるものです。でも、その想像もしない意見を冷静に判断する為の一つとして聞いていただけるかどうかは生徒さん次第です。
このように、家の片付けは、厳選の判断をつい感情と共に判断しがちですが、明確な基準をプラスすることで、実は冷静な判断を促してくれることがあります。
人は感情の生き物。でも、その感情を感情のままに判断しても良い時と冷静沈着な判断が求められることも多々あることをぜひ知っていただきたいと思います。
片付けを行う際の明確な基準と共に厳選に取り組んでください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ビルーム 代表 松崎陽子
静岡県浜松市整理収納アドバイザー。家一軒の片づけをレッスン方式にて具体的なアドバイスとフォローにて行います。家中無駄なく最短で片づけを終える方法を習得し、ライフスタイルの変化にも動じない、リバウンドの根本解決へと導きます。オンラインレッスンも受付中。
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静岡県浜松市整理収納アドバイザー 松崎陽子
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