見出し画像

リレーエッセイ「国際交流」(連想#15)

高校時代からの友人はじめくんと、今のところ交互に続けているリレーエッセイ。前回のはじめくんのテーマは「ブラジル」ということで、話題はいきなり日本を飛び出て海外へ。

もちろん彼がサンバチームに参加して、パート練習の取りまとめに苦労しつつも楽しく活動していることはよく聞いていたし、本場ブラジルとの違いなど熱く語ってくれたこともあり、ブラジルへの造詣が深いことは知っていた。
けれど、サンバのみならず「これでもか」というくらいプラジル尽くしの濃い内容で非常に楽しく読ませてもらった。

そんな中、僕が気になったトピックとしてはブラジル人の方々との交流。
文化の違い、ノリの違いなど生き生きとした体験が綴られていて、僕も海外の方々との交流の経験が多いので、重ね合わせるようにいろいろなシーンが頭に蘇ってきた。

「こんなことを書いたら多少面白いんじゃないだろうか?」
というわけで、今回は読んでいる途中から思いついていたテーマである「国際交流」という内容で書いてみたいと思う。


今までnoteではあまり触れてこなかったように思うが、実は僕の趣味の一つに「英語・国際交流」というのがある。
昔は英語はそれほど得意ではなかったし、最初に受けたTOEIC(英語の実力を測る試験)では990点満点中300点台というトホホの結果だったのだが、本格的に英語学習を始めて、その後10年で800点台にまで伸びたという体験もある。

そんな僕が、オンラインやリアルを問わず様々な外国の方と交流してきたお話を、今回はしてみたいと思う。
もちろんエッセイなので、楽しかったエピソード、驚いたエピソード中心に書いていくつもりだけれども、その中で情報収集に役立った便利なサイトやアプリも紹介したいし、必然的に英語力を伸ばすためにやったノウハウなども出てくると思うので、結構英語を学びたい人にも有益な情報になるんじゃないかな?なんて考えている。

まず英語と国際交流に興味を持ったきっかけは、子供が生まれる前に奥さんと行った数々の海外旅行だ。
新婚旅行での初海外であるマレーシアや、その後ハマったスキューバダイビングのために行ったフィリピン、サイパン、グアム。。
毎回英語ができないことで現地の人とうまく交流できないことに歯痒さを感じていた。
例えば、マレーシアのサンゴに囲まれた小島で、ホテルのスタッフからビーチバレーに誘ってもらって、プレー中は一緒に汗をかいて本当に楽しかったのだけれど、いざ休憩中やプレー後、ちょっと気の利いた会話でもできたらもっと距離を縮められたんじゃないか。
「いつからここで働いているの?」「この国の面白い文化はなに? 」とか。

それに、よく他の国から来た観光客とホテルのレストランで隣り合わせて、「Where are you from?」「How long are you staying?」なんて彼らから話しかけてくれたりもしたのに、「Japan」「3 days」とかシンプルに返すだけになってしまい、踏み込んだ面白い会話ができないような場面もあった。

そういう和やかな話ばかりでなく、まぁまぁ危ない目にも遭った。
フィリピン、セブ島に宿泊していたときは、ホテルの敷地から出た途端、若い2人組の現地の男性が「僕らがセブシティを案内してあげるよ」的なことを英語で(よくわからなかったけど)言ってきた。
ガイド代もそんなに高くなさそうだったので、ついて行くと彼らのトゥクトゥク(3輪バイク)に乗せられてどんどん郊外の方へ。
そして連れて行かれたのが、外国人観光客なんて誰もいないスラム的な街の土産物屋で、なんか買わないと出にくい雰囲気。。お店のおばちゃんもじっと僕ら夫婦の行動をうかがっている。確かに珍しいものばかりだったけれど、特に必要のないものを仕方なく2,3買って出た。
すると、今度は地元民のマーケット的な場所に案内され、もの珍しいカラフルな魚が店先に雑然と並べられている魚屋の前へ。
「裏のレストランで調理してくれるから選んでよ」的な英語で言われて、交渉の仕方も断り方も知らないし、しかも値段も書いてないから、めちゃ焦ってしまった。
スマホなんて、ましてやGoogle Mapなんて無い2000年代初頭のことで、ここで彼らの機嫌を損ねて置いて行かれたら文字通り路頭に迷ってしまう。
悩んでいると、若者が「じゃあ僕が選んであげる」的な流れで一番大きい魚を選んで。。
まぁ結果その魚はおいしかったし、最後に若者たちがちゃんとホテルまで送ってくれて助かったけど、結構な散財してしまったし、なかなか一歩間違ったら危うい体験だった。もう笑い話にするしかない。

そのような体験を重ねながらも、当時は簡単なフレーズさえパッと出てこなかったので、「英語が喋れたらなぁ。。」という気持ちがどんどん強くなっていったように思う。

英語を学ぶモチベーションが湧いたところで、それをうまく持続できたのはアメリカドラマの影響だろう。
当時NHKではアメリカドラマ「アリー my Love」という、弁護士事務所を舞台にした恋愛コメディ風ヒューマンドラマをやっていた。

コメディ要素がありながらも複数のストーリーが最後にしっかりまとまって、グッとくる人生訓になる。。それがすごく面白くて、アメリカドラマのレベルの高さを思い知らされた。

その後、「24」「プリズンブレイク」「デスパレートな妻たち」などを経ながら、ますますアメリカドラマにハマっていくわけだが、「いつかアメリカドラマを英語そのままで理解できるようになるぞぉ」というのが今でも英語学習や国際交流の原動力になっていると思う。

さて、それではどうやって英語の世界に飛び込んでいったか。。
当時いろいろ調べた結果、どうやら「ランゲージ・エクスチェンジ(Language Exchange:LE)」「言語交換」という方法があるという。
つまり、英語を学びたい僕と、日本語を学びたい英語を話す外国人がランゲージ・エクスチェンジ(LE)パートナーになって、お互いの言語を教えあい、学び合うというもの。
「これだ!」と思った僕は、早速そのキーワードでインターネット検索をかけてみた。するとそういったコミュニティや、マッチングサイトがちらほら見つかって。。以下のサイトだったかどうかは怪しいのだが、ともかくこのようなサイトに登録することから始まった。

最初に知り合ったのは、ポーランドに住む10代の男の子のMくん。
登録したメールアドレスに早速向こうから連絡してくれた。
「こんにちわ ぼくは◯◯です ポーランドにすんでいます ・・・」
といった、とっても頑張った感のあるひらがなだけで綴られた文章に心が温まった。
もちろん、日本語の文章の後に、英語で同じ文章を書いてくれているので、意味のわからないところは英文から推測するような形だ。
僕からも拙い英文の後に、日本語で意味を書き添えるような形で返信をし、そんなやりとりが1ヶ月ほど続いたように思う。
Mくんは、子供の頃テレビで見た日本に、ものすごい憧れを抱くようになって、日本語を勉強しながら空手も習っていて、将来は日本に住んでみたいと言っていた。若くしてしっかりした夢だ。

LEはお互いに、学習言語(僕の場合英語)と母国語(僕の場合日本語)を半々くらい使うのが暗黙のルールだ。
なので基本、英語と日本語の入り混じった交流になる。これからの会話はそんなイメージで読んでほしい。

次に知り合ったのが、アメリカ在住の20代男性Aさん。
同じくメールでのやりとりが数ヶ月続いて、確か日本のアニメに興味があり、ドラゴンボールがお気に入りと言っていたように思う。

そして初めてリアルに会って話したのが隣町に住んでいるという20代インド男性のIさん。日本の工場で3年くらい働いているという。
何度かのメールのやりとりの後、「せっかく近いし会おう」という話になり、近所の居酒屋で合流した。
僕的には、「インド人って宗教的にNGの食べ物が多いというし、大丈夫かな?」と心配していたのだが、彼はバクバク食べていて驚いた。
彼いわく「インド人が海外で働くというのは人気があってよくあること。宗教を大事にしている人はいつまで経っても真面目に制約を守り、牛肉や豚肉も食べないし、お酒も飲まない。けれど海外に出たら制約をやめて、自由にやるタイプもいる。それがボクさ」とのこと。
んー、世界は広いし色々な宗教観、考え方があっておもしろい。

次にリアルであった40代ロシア人女性のOさんの話も面白かった。
「元夫とは昔に分かれていて、国の母親の元に14歳の娘を預けて日本に来た。なぜか昔から日本人ののっぺりした顔が好きで(英語でどう表現していたか忘れた。笑)日本に興味があって、娘も手がかからない歳になってきたので、思い切ってわがままを言って日本に出てきた」ということだった。
んー、逞しいし、ものすごい行動力だ。

そんなこんなでLE経験を増やし、英語にも結構自信がついてきた頃、テレビでワールドビジネスサテライトを見ていたら、話題になり始めているという「オンライン英会話」が特集されていて、自分が求めていたものにドンピシャだったので食いつくようにチェックした。
月々5000円程度で毎日25分、海外(フィリピン)に住んでいる講師と、Skypeを使ったリモート映像で1on1の対面英会話レッスンを受けられる!
授業料が何万、何十万とかかる従来の通学の英会話スクールに比べ、なんとリーズナブルで、便利なことか!
コストパフォーマンスが良すぎて、本気で従来型英会話スクールの今後の経営を心配してしまったのだが、ともかく僕は速攻で「オンライン英会話」を始めたのだった。

始めてみると、想像以上に素晴らしいサービスだった。予約は日時を選んで空いている講師一覧から選んで確定するだけの2ステップ。女性講師の方が多かった。無料のLEと違い、有料なので、こちらから何か教えたり、話題を提供する必要もない。オンライン教材が充実しているので、会話集とか、トピック集とか話題には事欠かない。(僕はフリーカンバセーションが多かったけど)
また、講師の方々もかなりの研修を受けており、いつも明るく笑顔で、僕としてはレッスンというより友人と会話を楽しむ感覚で臨んでいた。
講師は日本語がわからないので、100%英語でのコミュニケーションになるが、僕にとってはそれは英語力向上のプラス要素だった。
(この部分が多くの人にとって敷居が高いようなのだが。。)

最初のうちはレアジョブというフィリピン人講師だけのサービスを利用していて、お互い自分の画面を共有して自国の伝統料理や伝統行事を紹介しあったりもして、とても良かった。フィリピンには四季がなく(夏と梅雨だけ)、日本の春の桜や、秋の紅葉、冬の雪景色など見せるととても喜んでくれたのが印象的だった。

そのうち、全世界の講師がいて24時間サービスをやっている後発のDMM英会話に乗り換えてしまったのだけれど、そちらの予約システムはより洗練されていて、講師数も多いのでこちらもおすすめだ。
僕は英語を学びたいと言っている人にはいつもこういったオンライン英会話を絶賛おすすめしているので、もし興味があるなら是非無料体験から始めてみてほしい。

ちなみに、オンライン英会話は去年やめてしまったけれど(理由は後ほど)、それまで10年以上ほぼ毎日続けていたし、受講時間によってもらえる称号は、ブロンズ→シルバー→ゴールドのように進んでいって、僕は最終的に合計受講時間45,000分以上で「レジェンド」になっていたから、それは密かに自慢に思っている。

そんなオンライン英会話サービスで、毎日英会話する機会を得たことで、この頃僕の英語力も飛躍的に向上した。
事情があり関西に引越することになったのだが、TOEICも600点を超えていたおかげで、外国人も多く業務で頻繁に英語を使うというシステム会社に中途採用してもらった。

会社では、確かに外国人も多く、英語で話しかければいくらでも会話ができる状況だった。が、さすが日本在住の外国人たち。たまたま僕の配属された部にそういう人が多かったというのもあるけれど、彼らの多くが日本語ペラペラの上級者レベルだった。
業務ではシステム用語を交えたかなり高度な仕様や状況を伝えなくてはならない。だから中途半端な英語でミスコミュニケーションが起きるよりも、最初から日本語で話した方が断然伝わるという現実があった。
日本語は相当難しい言語のはずなのに、外国人の彼らはちゃんと習得して自然に使えている。それに対して僕ら日本人社員の多くは、言語的には相当簡単な部類であるはずの英語に四苦八苦している。。
なんかとても恥ずかしく思うし、彼らの偉大さが眩しい。

そんな状況の中、社員食堂でフィリピン人男性のBさんとランチをすることがあり、彼の日本人の友達の話が出たので「どうやって日本人と友達になったの?」と聞いてみた。
そして彼が教えてくれたのがLEイベントだった。「MeetUpってアプリをスマホにインストールすれば簡単にイベントを見つけられるよ」とのこと。
おぉ、それは素晴らしい。早速使ってみた。

特にランゲージエクスチェンジ(LE)用のアプリというのではないが、海外製なので海外ユーザも多く、LEイベントも多く掲載されている。
LEイベントとは、イベント会場に日本語を学びたい外国人と、英語を学びたい日本人が集まって、ワイワイガヤガヤ会話を楽しみながら語学力も向上させるというもの。

このきっかけのおかげで僕のLE活動も新たなステージへ昇格した感じだった。
この頃僕的にとても英語づいていて、毎晩のオンライン英会話も継続しつつ、業務後は頻繁に各地のLEイベントに顔を出すようなことが続いた。

LEイベントにも色々なタイプがあったので、分類しつつ紹介しよう。
まずは適当系。
毎回オーガナイザー(幹事)がきているわけではなく、「毎週○曜日○時から、○○のお店の奥の席あたりに集合」程度のルールが決まっていて、そこにいくと誰かしらいる感じ。
これは最初声かけるのに勇気が要ったなぁ。相手が日本人だと一見わからないので、集合のあたりに座っている外国の人に誰かが声をかけることから始まる。その会話の輪にあとから来た人がだんだん入ってきて、次第に大きな集団になる感じだった。外国人は国も様々、日本語のレベルも様々だったけど、やはり母国を離れ単身日本に来ているだけあって、みんな度胸がありそうな社交的な(オープンマインドな)人が多くとても楽しかった。
「どうして日本に来たの?」「日本に来て驚いたことは?」
こんな感じのトピックでいつまでもネタが尽きない感じだった。

そんな中、神戸のLEイベントでとても影響を受けたのは、外国人ではないけど20代の日本人女性Fさん。
彼女は飛行機や移動の旅費だけ用意し、宿泊費はほぼ無料で世界30カ国以上を1年かけて旅行してきた強者だった。
とても興味を持って詳しく聞くと、Couchsurfing(カウチサーフィン)という、世界中のホームステイ先を検索できるサイトがあるのだという。

つまり、世界には海外の人とコミュニケーションが取りたくて、自宅をホームステイ先として登録している人がたくさんいる。
旅行者は、目的の国の目的の都市で、性別や年代の条件にあったホストをを探すことができ、事前に約束すれば、宿泊だけでなく、食事を振る舞ってくれたり、街をガイドしてくれるのだという。
彼女はほぼ全ての国でこのサービスを使って旅行をしたので、金銭面でもとても節約になったし、何より地元の人々と交流ができてとても楽しかったとのことだった。
ちなみにすごく感銘を受けた僕は、その後彼女に協力して、WordPressで海外旅行体験ブログを作ってあげた。
おかげで僕の夢の一つに「(お金をかけない)世界旅行」というのも加わった。

LEイベント適当系でもう一つ。
大阪で毎週特定の曜日に、とあるバーの奥の一角に集まるイベントがあった。そこにくる人々の数が半端なくて、開始時間こそ少ないものの、最後の方になると毎回30-40人くらいは集まっていた。
ちなみにこの系統のLEでは特に参加費というものがなく、そのお店でしっかり注文して飲み食いしてねというスタイルだ。
その幹事であるアメリカ人男性のJさんは、これまたすごいパワフルな人で、そのLEイベントの他にも季節ごとにお花見を開催したり、BBQを開催してたりして、僕も何度か参加させてもらった。

次にLEイベント真面目系。
ある大阪のイベントは月2回、オフィスビルの会議室を借り切って、LE会をやっていた。入会料と毎回500円程度の参加費が必要だが安いものだ。
ちゃんと進行係の人がいて、その人に合ったLEパートナーを決めてくれる。基本的にその後数ヶ月は、そのパートナーとその会議室で1対1で会話をするというもの。
僕のLEパートナーは、20代のオーストラリア人男性のPさんだった。
特に日本のアニメファンとかでもなく、特別なきっかけもあったわけではないけれど、「日本で暮らしてみたい」と思い立って来日したのだという。
まだまだ日本語ビギナーの感じだったので、日本語の教えがいがあった。
彼とは公私ともに仲良くなり、居酒屋に飲みに行ったり、前述したJさんのお花見イベントに一緒に行ったりした。
英語講師の職が見つかったと喜んでいたのに、程なく就業ビザの更新が不許可になってしまい、急に国に帰ってしまったのは寂しかった。
けれどFacebookで繋がっていて、その後結婚して向こうで奥さんと元気に過ごしている写真がタイムラインに流れてくると、なんとなくほっこり嬉しくなる。

LEイベントの最後のタイプはパーティートーク系。
場所はカフェとかバーとかの一角を貸し切って行われる。これも500円〜1000円くらいの参加費は払うけれど、企画がちゃんとしていて、最初に英語のレベルや外国人・日本人でバランスが取れるように席順が決められる。
司会進行の人がいて、席には裏返しになったカードがあり、「今から15分、カードをめくって出たトピックについて英語で話し合ってください」みたいな感じでしっかり盛り上がれるし、組み合わせが決められているので話し相手に困らない。かなり親密にもなれる。
もしLEイベントに行って楽しみたいなら、このタイプのイベントがおすすめかもしれない。

このイベントで仲良くなった外国人の一人が、40代韓国人男性のWさんだ。
最初に会った時は観光で日本に来たついでだったらしいが、その後、半年から一年ごとくらいに来日しては連絡をくれるようになった。
毎回飲みに行ったり、韓国海苔を手土産に来てくれたこともある。そういえば適当系で話した神戸のLEイベントにも連れて行って、その後大勢で2次会に行ったりもしたなぁ。
その彼は毎年年末になるとクリスマス&新年のカードを家に送ってくれる。
韓国といえば、僕は近年韓国ドラマにハマっているのだが、やっぱりドラマで見るように韓国人は情に厚い印象だ。

さて、結構な文章量になってきているので、その他印象に残っている国際交流について駆け足で述べていこう。

ちなみにこの頃はLEや言語学習系の情報も詳しくなって、よく利用していたサイトの一つが「italki」(アイトーキ)だった。

真面目に言語学習をしている世界中の人と繋がれる。

その中の一人でマレーシア人女性のYさんとの交流が一番頑張ってやりがいがあったので印象深い。
彼女は熱心に日本語を独学で学んでいたので、毎週時間と曜日を決めてSkypeで(カメラはOFFだったけど)レッスンした。
日本語教師の専門的な知識はないけど、日本語ネイティブとして僕が事前に簡単な独自テキストを作っておいて、毎回違うテーマで日本語を画面共有しながら英語で教えていく。徐々に難易度が上がっていくという構成だった。

あいさつ、文法、単語、自己紹介の仕方、形容詞、動詞の変化、助動詞(てにをは)の使い方、過去形、未来系、丁寧語、接続詞、、、

おかげで最初は初級者レベルだった彼女の日本語レベルも、数ヶ月後には中級レベルになって、僕にとっても嬉しい体験だった。
僕のことを終始「センセー」と呼んでくれていたのがくすぐったい感覚だったなぁ。
最終的には僕のテキストも結構なボリュームになり、その後それを使って何名かにも同様に無料で日本語を教えた。英語で教えることで僕にとっても語学力向上の十分メリットがあるのだ。

それにしても日本語は本当に教えるのが難しい。
英語と違って、主語を省略するし、特に語順が決まっていないので、助詞(てにをは)で文章を表現する。極め付けは動詞の変化で、例えば座るでいうと「すわない」「すわます」「すわ」「すわば」「すわう」というようにまず五十音を理解してもらわないといけない。
しかも語尾には気持ちや過去形や丁寧語なども乗っかってくるので「彼は座りたかったかもしれないです」みたいにごっつい文章になる。
そもそも文字もひらがな、カタカナ、漢字の3種類あるし、、

話が脱線した。
イスラエル人女性Vさんとの交流も印象深い。
最初はメッセージのやりとりから、時々Skypeで話すようになった程度だったが、ある時観光で日本に来るということになり、大阪でのガイドを頼まれた。なので実際に会って、「大阪城」「新世界」「串カツ」「通天閣」「道頓堀グリコネオン」「お好み焼き」といったコテコテの大阪盛りコースで観光案内してあげて、とても喜んでくれた。

一番仲良くなったのが地元の近くに住む、ニュージーランド人男性のGさんだ。
当時彼の上の娘さんが、僕の娘と同じ小学校の3つ上の先輩で、集団登校グループで僕の娘と一緒だった。
親同士では話したことがなかったけれど、町内会のハロウィン街歩きイベントでGさんがものすごくリアルなゾンビメイクで参加してたので、初めて話しかけた。
最初は日本語で話していたけど、そのうち英語で話が盛り上がり、華やかなハロウィンコスチュームの子供らとともに、談笑しながら町内を練り歩いた。
楽しかったけど、ゾンビの顔を見ながら話すのは怖かった(カラコンで白目だったし、皮膚がただれて至る所から血を流していたので。。)。苦笑
その後彼とは共通の音楽の趣味があったので、ブルースのライブに一緒に行ったり、音楽スタジオで練習したり(彼はボーカル&ハーモニカ)、地元のパパ友メンバと何度か飲みに行ったりもした。

最後に一番びっくりした体験でチェコ共和国人女性のHさんの話を。
彼女とは何度かメッセージのやりとりやSkypeでの交流があったあと、彼女から「今度日本観光で大阪に寄るから少し会わないか?」というので2時間ほどだけ会って話したことがあった。
その数年後、職場で一緒に働いていた協力会社のTくんから、最近熱心に英語勉強していて、よくメッセージ交換している海外の女性がいると聞いていた。そしてある日「実はその海外の方が日本に来ることになったんで今度会うんですよ」と言って彼は彼女の小さめの写真を見せてくれた。
「ん?どこかで会ったような、、」とは思いつつ悶々としながらも過ごしていたら、Tくんが今度はもう少しアップの写真を見せてくれて、、なんと僕の知っているHさんだった!これには驚いた。世界70億人もいるのに、なんで職場の隣の席の同僚と共通の外国人の知人がいるの?
結局僕も久しぶりにHさんと連絡をとって、後日三人で大阪の美味しいしゃぶしゃぶのお店で楽しくおしゃべりしたというお話。
いやぁ、世界は狭い。It's a small worldだ。

というわけで長々と語ってきたけたけれど、そろそろ終わりのまとめに入ろうと思う。

最近の国際交流はというと、これも超おすすめのHelloTalkというアプリで楽しんでいる。

元々世界最大規模の言語交換学習アプリで、自分の勉強したい言語と、自分の母国語を登録すると、3000万人以上のユーザーから勝手にマッチするLEパートナーをリストしてくれる。
気になった相手にすぐにメッセージを送れるので、本当に簡単に海外の方と仲良くなれる。しかもメッセージの校正機能というのがあって、相手の間違った日本語を簡単に取り消し線や色で訂正してあげられるので、お互いの言語交換にはもってこいだ。この機能は5,6年前によく使っていた。

それが昨年久しぶりにHelloTalkを見てみたら、新機能でボイスルームという音声チャットが増えていて、今はこれに夢中だ。
数年前に流行ったclubhouseのようなもので、主催者はまず自分のルームを作る。参加者は数ある開催中のルームから選んで参加でき、最初は聴き専門で主催者の声が聴ける。挙手して主催者に承認されると最大8人まで会話に参加できるというもの。
本当にみんなアクティブで、ルームを開催すると程なくメンバーがいっぱい集まる。アジアから中東からヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ大陸、、いろんなメンバがやってきて、そのルームの共通言語でワイワイガヤガヤトークする。
あまりにも盛り上がりすぎて、主催者としてはコントロールが難しく、終了のタイミングも悩ましいという面もある。

なので今は僕は基本的にルームのタイトルを「1on1 EN 15min」のようにして、1対1の15分だけの英語のおしゃべりにしている。最初にきた人とだけ話して、他の参加希望者の人にはごめんねの形だ(部屋の説明にもそう書いている)。
そんな活動を去年からしているので、長年続けてきた有料のオンライン英会話は終了することにした。時々、顔を見て話すオンライン英会話が懐かしくなってしまうが、会話を楽しむためだったら音声だけの無料のHelloTalkだけでも十分だ。
全体的に英語のレベルが高いのだが、もし興味がある人は聴き専からHelloTalkのボイスルーム機能を使ってみてはいかがだろうか?

というわけで国際交流の話の合間にちょこちょこ優良な英語サービスの話もさせてもらいながら長々とお話させてもらった。
気づけば過去最長の文章になってしまったかもしれない。
もし同じようにやってみたい方がいるなら、ポイントは、「目的を持って楽しく続けること」に尽きる。
「世界中の人と楽しくコミュニケーション」の夢は実現できたので、引き続き「アメリカドラマを英語で楽しむ」「(お金をかけずに)世界旅行する」の夢の実現に向けて楽しんでいきたい。


いかがでしたか?長文に付き合ってくれてありがとうございました。
英語仲間はどんどん増やしたいので、興味のある方はお気軽に連絡くださいね。

それでは次もはじめくんにバトンを渡します。よろしく!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?