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中高の教育におけるパソコン導入の必要性〜iPad導入校は避けるべき?

不意に思い出したので、メモを残しておく。

近年、スマートフォンやタブレットの普及により、若者のIT機器操作スキルが変化しつつある。私の出身校では、この変化に対応するため、コロナ前から中学生に個人用パソコンを導入し始めた。当時の校長先生によると、スマートフォンやタブレットの操作に慣れた生徒たちが、パソコンの基本的な操作を全く知らない様子が見られたという。そこで、個人用パソコンを導入し、生徒たちがパソコンに触れる時間を増やすことで、この問題に対処しようとしたのだ。

私には弟がいるが、彼の高校ではコロナ禍でのオンライン授業対策としてiPadが配布された。しかし、iPhoneとiPadだけを使って生活や学習をしている妹は、ファイル管理やソフトのインストール、画面共有など、パソコンを使い慣れた人には当たり前のことができなくなっていると感じる。実際に、妹が大学進学にあたって個人用パソコンを購入した際、操作方法に苦戦する様子を目の当たりにした。

このような状況を踏まえ、私は中高でのパソコン導入が重要だと考える。その理由は、スマートフォンやタブレットの普及によるITリテラシーの低下に対する対策としてである。リモートワークやオンライン授業への対応だけでなく、基本的なパソコンスキルを身につけることが、将来の社会生活に必要不可欠だからだ。

ただし、パソコン導入後の利用方法についても十分な検討が必要である。授業でどのようにパソコンを活用するのか、具体的な利用シーンを想定し、効果的な教育プログラムを設計することが求められる。

中高でのパソコン教育は、単なる機器の操作スキル習得にとどまらず、情報活用能力の育成につながるものでなければならない。生徒たちが主体的に情報を収集・分析・発信できるよう、適切な指導と環境整備が欠かせない。そのためにも、教員のICT活用指導力の向上と、学校全体でのICT教育の推進が重要である。

中高でのパソコン導入は、時代の要請に応える教育改革の一環として捉えるべきだ。生徒たちの可能性を広げ、未来を切り拓く力を育むために、今こそパソコン教育の充実が求められている。