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トラウマについて①トラウマは治る

※この記事を読んで過去のトラウマが思い浮かぶ、フラッシュバックをするなど、動悸が激しく辛い、呼吸がしにくく苦しい、と感じたらすぐに読むのをやめてください。

※過度な動機や過呼吸になった場合、深呼吸をしてください。

~参考文献~

心とからだと魂の癒し トラウマから恢復するためのPTSDワークブック

正しく知る心的外傷・PTSD:正しい理解でつながりを取り戻す

トラウマのことがわかる本 生きづらさを軽くするためにできること

トラウマは治る

希望 卵

トラウマを抱えていることで不自由を強いられている方、信じることができなくなった方、恐怖、痛み、苦痛、不眠、不安を抱えている方に伝えなければいけないことがあります。

”トラウマは必ず回復する”

ということです。

なぜ、言い切れるのでしょうか。

それは、心にも体と同じように免疫システムがあるからです。

時間が経つにつれて心も回復していきますし、回復を早めることも可能です。

トラウマを抱えると「ずっとこのままなのではないか…」という考えに陥りやすいですよね。

しかし、回復したい、克服したいと思ったとき、「ずっとこのまま」と思うよりも「少しずつ克服している」と考えて過ごしたほうが、ずっと治りは早いのです。

「自分の免疫システムを信じることで治りが早くなる」

ということも覚えておいてください。

他には、自分の心情を記録していくことも回復を早めるために有効です。

なぜなら、心の免疫システムの活用やこれからの記事で説明するテクニックを使いながら、自分の心境やトラウマについて1年ほど記録すると1年前の自分よりも回復していることが確認できます。

そうすると「これからも、もっと治っていく」という予測が立てられようになり、記録せずに1年過ごすよりもずっと心は楽になります。

トラウマを抱えている人が目指すべきところは「治すのは自分だと意識し、過去に支配されない今を取り戻すこと」です。

過去に支配されない今を取り戻すためにできること◇

①自分を苦しめている今の状況はトラウマの影響であることを知る

②過去と今を区別する

③安全を確保する

これらを達成するためには脳と体、の両方からアプローチすることができます。

例えば、脳へのアプローチは「脱フージョン」のテクニックを使い、体へのアプローチには「瞑想」を使うなど…

回復力の上げ方や、回復のためのアプローチについても今後の記事ですこしずつ説明していこうと思います。

トラウマを治す準備

トラウマを抱えている人に言ってはいけないこと、トラウマを抱えている人が思ってはいけないことは

「ポジティブになろう、前向きになろう」

「もっとつらい思いをした人もいるから」

という言葉です。

周りの人が気をつけなければいけないことは、回復させることではなく、”回復の足を引っ張らないこと”です。

そして、かけるべき言葉は「回復を信じている、いまは辛いだろうから何でも言って」という言葉です。

そもそもトラウマを抱えている人は、トラウマのせいでポジティブになれず、悩んでいるのです。

悩んで解決するようなことならば、そもそも悩み続けることなく回復します。

悩み続けていると、おそらくどんどん思考の深みにはまっていってしまいます。

それではトラウマの回復には逆効果です。

ならばいっそ、手を動かしてしまえばいいのです。

どういうことかというと、

「自分の人生をよりよくするために、自分ができることから行動していく」

ということです。

悩みが深みにはまっていくのを防ぐためには、より行動に意識をフォーカスし、手を動かし、今できることを試していくことが必要です。

トラウマを抱えている人やメンタルが弱っている人は「人生をよくしていくために、少しずつ実験していこう」という考えをもってみてください。

トラウマを治す準備として、「自分にとってより良い人生とは何か、目標を決め、書く」ことも有効となります。

これものちの記事で書きますが、「エクスプレッシブ・ライティング」という科学的に根拠のあるテクニックです。

次に、注意しなければいけないことですが”焦り”は回復力を落とします

焦りは心の余裕を奪ってしまうのです。

私たちは心に余裕を持つことで、過去のトラウマに引き込まれず、現在の自分をどうするかに焦点を当てることができるのです。

心の余裕を作るには「良い行いをする、他人に親切をする」「マインドフルネスを学ぶ」とよいでしょう。

これらについても、これからの記事で説明します。

衝撃的な場面に出くわすと起こること

衝撃

人間は心身の安全が脅かされることで、ストレスホルモンが分泌され、交感神経の働きが強まり、血圧、心拍数が増加し呼吸が浅くなります。

これが第一段階です。

その結果、第二段階の「闘争」「逃走」「凍り付く」などの反応が起こります。

・闘争 

脅威を与えるものや状況や人を攻撃し打ち負かすことで現状を打破しようとします。

・逃走

危険な状況から逃げ出し命を守ろうとします。

・凍り付く 

恐怖に立ちすくみ動けなくなります。特に子供たちが陥りやすい反応です。

ここまでがストレス反応となります。

状況が落ち着いたり危険が去ったとしても、何らかのトリガーによってストレス反応が起こる状態が”トラウマ”と呼ばれます。

PTSDとは

トラウマの代表的な例、外傷後ストレス障害(PTSD)とは何かを説明していきます。

PTSDは大きなストレスを受けることで活力が失われ、危険な状況になっても適切な行動がとれない、身体や感情、思考、対人関係に大きな影響を与えてしまう状況を引き起こします。

PTSDの症状には以下のものがあります。

・トラウマとなった出来事に対する反応が一定以上続く

・少なくとも6ヶ月後に反応が起こる

・死を伴う、重症となる出来事に遭遇、目撃、体験をしている

・極度の不安、無力感、恐怖の反応が起きる

・苦痛がよみがえる

・苦痛を伴う夢を見る

・フラッシュバックなど、再び体験する感覚がある

・光景、におい、音などのトリガーで苦痛や反応が起こる

・トラウマと関連した思考、感情、会話を避けようとする

・トラウマの重要箇所を思い出せない

・感情が希薄になる

・未来を思い描くことが困難

・睡眠が困難になる

・集中が困難になる

・過度に警戒する

気をつけなければいけないこと

これからトラウマを治していこうとしている人が気をつけなければいけないことが3つあります。

①トラブルの原因がすべて自分のせいだと思ってしまう。

トラブルの原因はいろいろなことが重なって起こっているのです。

「すべて自分が悪い」という考えは間違いです。

②ほかの部分にも影響を与えてしまうと考えてしまう

「こんな失敗したから、もう何もできない」

「人生が台無しになってしまった」

と考えてしまう人がいます。

実際はほとんど影響はありません。

③このトラウマはずっと続いてしまうと考えてしまう

冒頭で話した通り、トラウマは時間と共に回復します。

悩み続けるよりも治すための行動をしてみましょう。

◇今後の記事◇

・トラウマを抱える人を支える方法

・罪悪感や恥と悲しみについて

・支えるためのコミュニケーションの方法

・フラッシュバックの引き金について

・フラッシュバックの対処法

・トラウマの緩和法、テクニック

・効果的ではない対処法

・回復力を上げる方法

・瞑想について

などをいくつかの記事に分けて書いていきたいと思います。












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