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「相手の家事に口出ししない」で、本当にいいのかな?

在宅勤務の増えた夫が、これまでしなかった料理を作るようになった。
ありがたいとは思っているけれど、とにかく味が濃くて食べられない。
つい強い口調で注意してしまうし、子どもたちにも「食べなくていい」なんて言ってしまう。

最近伺ったエピソード。
これを聞いて、皆さんどう思われるだろうか?

きっと立場などにより、ご意見は様々だと思う。
そのどれもが否定されるべきものではない。

私自身はというと、料理を作るようになった夫(Aさんとしよう)も、ありがたいと思いながらもつい強く言ってしまう妻(Bさんとしよう)も、お互いや家族のことを考えているなとほっこりすると同時に、「あ~、惜しい!」という気持ちにもなった。

一緒に家事をしていく中で出てくるひとつの考え方に、「相手の家事に口出しをしない」というものがある。
平たく言うと、「任せたなら文句を言わない」ということだ。

うん。わかるよ。わかる。わかるんだけどさ…

少なくともこの事例に関しては、それをすっぽり当てはめることはできないよなと思う。
だって現に、「味が濃い!」と感じちゃっている家族がいる。
子どもたちに「食べなくていい」と言ったBさんのことばにきっとAさんは傷ついたと思うけれど、その発言の根底には、Bさんの家族の健康を思う心も見え隠れする。

「プロセスが結果に大きな影響を及ぼしやすい」という、料理という家事の特殊性も大きく影響していると思うけれど、これに関しては、一定の口出しが必要な気がするんだよなあ…

じゃあ、どうすればいいんだろう?
あくまで私見だけれど…

①料理を作る夫(Aさん)は…

何よりまず、「基本に忠実に」じゃなかろうか。
具体的には、レシピ通りに作ること。
「調味料は目分量」でいいのは、たぶん、普段料理をしていて感覚をつかめている人なのだ。
どの調味料がどんな量でどういう味を出すのか、どんな大きさに切って何分煮込んだらどの食材はどういう食感になるのか…
料理苦手のひとりとして、この辺って、本当に経験則が必要だと感じている。
まずは書かれた通りにやって、ご家庭の調理環境や好みの味で調整を行い、慣れたら目分量やアレンジを取り入れていくというのはいかがだろうか。

余談だけれど、推しマンガ「せんせいのお人形」で、スミカが料理の実験をする回(62~64話)はとても楽しかった。料理の化学を感じる…
(まずはレシピ通り、次の日は醤油だけ、など試しつつ連日同じメニューを作り、食べる人のフィードバックをもとに好みの味に寄せていく…というもの)

②フィードバックする妻(Bさん)は…

「いい」「悪い」だけでなく、より具体的なフィードバックをするとよさそう。
この場合だと、「食べる家族にとって味が濃いと感じる」こと、「どうすれば濃い味を解消できるのか」ということを伝えると、Aさんは改善点を理解し、別の方法を試すことが出来る。
ちなみに冒頭には書かなかったが、Bさん、「あなたの場合、白だしは使わなくっていいよ!」と伝えたそう。
これはすごーくいいフィードバックだと感じた。(白だしって、思った以上に濃くなるもんね!)
ただし、「作ってくれてありがとう」という感謝をはっきりと伝えることは大前提。
併せて、「色どりがいいね」「食感がいいね」など、よい点もフィードバックすることで、コミュニケーションは更に円滑になりそうな気もしている。

③ふうふで、家族で…

ふうふで、あるいは家族で、「ここは守ろう」というベースラインを共有するのも、欠かせないと思う。
例えば、「薄味を基本に作り、足りない人は各自後から味を調整しよう」「ミールキットを活用して毎日自炊しよう」「週末は外食や宅配もOK」などなど…
これをつくっておくことで、慣れていない方(ここではAさん)も「ここまでは頑張ろう」という目安も出来るし、厳しいジャッジしてしまいがちな方(ここではBさん)も「ベースラインを達成しているのでOK」と相手の家事を認めることが出来るようになる。
このベースライン、ほそ~~~い一本でなく、ある程度幅を持たせた、帯みたいな形にすると、作りやすくなるのかも?

このベースラインを決めていくのにきっと有効なのが、『夫婦会議®』の考え方。
「僕はこう思う」「私はこう思う」「じゃあ、私たちとしてどうする?」は、一朝一夕にはうまくいかないかもしれないけれど、あきらめずに向き合えば、少しずつ近づいていける、はず。

▼『夫婦会議®』って?

▼みねは認定講師「夫婦会議サポーター™」です

今回の事例に限らず、在宅時間が増えたことで、今まで外にいることの多かった方が家事・育児に対しての当事者意識を強めた…というごふうふも多いと思う。
だからこその新たな悩みに直面する…のかもしれない。
でも、意識の変化自体は明らかに喜ばしい動きで、これに伴う悩みも、なるべく早い段階でポジティブに向き合っていくべきものだと思う。

Aさん・Bさんごふうふとそのご家族が、今夜楽しい食卓を囲めることを願って。


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