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哲学の論

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2020年11月の記事一覧

ジョルジュ・バタイユと資本主義論素描

 ジョルジュ・バタイユの思想には常に「太陽」があった。最初期の著作『眼球譚』、『太陽肛門』、『松毬の眼』、『腐った太陽』から晩年の蕩尽の理論まで、太陽というテーマはバタイユの中で大きなものであった。
 そもそも哲学において、太陽のイメージは古代から用いられてきた。最も有名なのは言うまでもなくプラトンの太陽である。プラトンは洞窟の比喩のなかで太陽を善のイデア、すなわち最高の存在として記述している。

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