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b8ta出品企業へインタビュー #1 味の素冷凍食品株式会社(アトリエフローズン)

b8taへ出品いただいている企業のご担当者様へインタビューを始めることになりました🎉
第1弾のご相手は、味の素冷凍食品株式会社の新規事業開発部マネージャー岩﨑様と金澤様です。

b8taからは北川と羽田が参加しました。

左から北川、岩﨑様、金澤様、羽田

(以下、敬称略)
金澤:新規事業開発部の金澤と申します。

岩﨑:開発と生産担当の岩崎です、宜しくお願いします。

金澤:まず初めに味の素冷凍食品は大きく家庭用と業務用と二つの事業がございます。我々は新事業開発部に所属していて、活動しています。

岩﨑:その中で我々2人はアトリエフローズンという全く新しい冷凍食品のブランドを担当しています。アトリエフローズンとは、新しいブランドであると同時に工房の名前でもあります。今回のために、クラフトマンが丁寧に物づくりをできる小さな工房を立ち上げました。そこで全く新しい価値を提供することが今回の新しいチャレンジです。

羽田:今回はなぜスイーツの冷凍食品を選ばれたのですか?

金澤:味の素冷凍食品とスイーツはなかなか結びつかないと思いますが、 実は業務用ではホテル、レストランへ卸す冷凍スイーツのシェアがナンバーワンなんです。気づかずにお召し上がりいただいている方も多いと思います。

羽田:そうなのですね。冷凍食品はどうしても悪かろうというイメージを持ってる人もいるかと思うのですが、どのようにお考えですか?

岩﨑:冷凍食品とは食材を単に冷凍している訳ではなく、それぞれの各プロセスに合わせた適正な処理をしているので、素晴らしいものが出来上がるのです。 例えば極端な話をすると、アイスクリームも凍ってないと価値がないですよね。解けてしまうとただの甘い液体です。 我々のスローガンはフレッシュフローズン。食材が一番おいしい瞬間を切り取って急速凍結してお客様にお届けしています。

金澤:悪かろうというイメージをお持ちの方もいらっしゃるとは思います。しかし冷凍食品は保存料を一切使用していないため、すごくフレッシュで、一番鮮度の良いところで時を止めています。今はフードロスや賞味期限を気にされる方も多いですが、賞味期間は、約1年で社会的にも価値のあるものだと思っています。

北川:巣ごもり需要で冷凍庫をもう1つ持つ人も増えているみたいですよね。

金澤:そうですね。これまでは冷凍スイーツは業務用のみでしたが、今回新しいチャレンジとして一般のお客様向けにアトリエフローズンというブランドと工房を立ち上げ、EC でスイーツの販売を開始しました。

北川:なぜ今回b8taに出品頂こうと思ったのでしょうか?

金澤:流行や新しいものに敏感なお客様が非常に多いこと、スタッフの方々による丁寧な説明していただけること、そしてそれらの情報がしっかりデータとしていただけるところが非常に魅力的で出品したいと思いました。
もう1つは試食の可能性です。食はどうしても食べてみないと購入には1歩届かないところがあり、特にECだと試食はご提供できないので、 今回b8taで試食をしていただければ購入に繋げることができるのでは、と考えました。

羽田:冷凍食品は小分けにしてサンプリングするわけにもいかないですもんね。送料もかかります。

金澤:ECで食品を取り扱われている方は皆さん同じ共通の課題を持っていると思います。

羽田:b8taに出品してみて何か気付きがありましたか?

金澤:実際に試食をしていただいた方の声を頂いて多くの気づきがありました。 「美味しい」「美味しくない」というご意見ももちろんなんですけども、「こういうところが気に入った」とか、「もうちょっとこうなったらいいのにな」という細かいご意見を今後のものづくりに反映していきたいです。

岩﨑:アトリエフローズンのスイーツはテリーヌ型に流し込んでオーブンで170°に焼き上げて、特別な製法でラズベリーを浮かせています。

岩﨑: 実は弊社の研究所の中にはアトリエフローズンのエンジニアがいて、希望する機械を作ってくれます。ハンドメイドのケーキを作る前の、ハンドメイドのマシンが作られている。業界ナンバーワンでいられるのはマシンの開発をしてくれるスタッフが支えてくれているからです。

羽田:他社さんが真似できないことですね。好きな量に切って食べられるというのもいいですよね。

金澤:そこが冷凍食品の良い所で、チルドのスイーツは賞味期限がすごく短いので、急いで食べないといけないっていうことになると思いますが、 冷凍食品は自分の気分に合わせて量を調整いただくことができます。

岩﨑:テリーヌチーズには独自の製法でラムレーズンを仕込み、更に生地に練りこむときにもひと手間かけているのです。 それ故にフレッシュな甘味を感じていただけます。

羽田:チーズの濃厚さとフルーツの甘酸っぱさがすごく合いますね。

岩﨑:フルーツとの相性ももちろんですが、実はシャンパンなどお酒との相性が抜群なのです。 例えば皆さんが寝静まった後にそっと召し上がっていただき、疲れを癒していただく。当然家族でワイワイ召し上がっていただくのも良いですが、 今日はご褒美に一人の時間をひっそりと楽しむといったような時にもおすすめです。
また大切な方に送っていただくことも想定して、送った側のセンスと受け取った側の感激というのを想像しながら作っています。

羽田:まさに大人のためのスイーツですね。

岩﨑:テリーヌショコラに関してはコアントロー(オレンジのリキュール)を使用しているのですが、その取り扱いにも実は相当苦労しまして・・・・、度重なる開発テストの末にようやく洋酒の尖った角を取る手法を見出す事ができました。

羽田:口に入れた瞬間にチョコの濃厚さとアルコールの揮発性成分がふわっと口の中に広がって、噛むとナッツの口当たりがあってずっと楽しめますね。 ナッツもすごく美味しいです。

岩﨑:夜に「甘いもの食べたいな」「疲れたな」と思った時、 気持ちに合うスイーツってなかなか家にありません。 スナック菓子ではない、パティスリーのケーキは常備できるものではない、 わざわざ外に買いに行くのも面倒くさい、となったときに、このクオリティのスイーツを常備できて、いつでもどこでも好きな量を食べることができることで、新しい価値をお客様に提供できるのではないかと思います。

北川:試作にはどれくらい時間をかけられましたか?

岩﨑:トータルで半年程度でしょうか。よく物事を極めるには1万時間は必要と言いますが、私はスイーツを6万時間以上開発してきました。「誰のために」「どんなコンセプトで」というのがわかると、自然にレシピが浮かびあがるのです、金澤のコンセプトにはキラリと光るものがあったのです。

北川:最初にペルソナとしてターゲットを定めることが大事なんですね。

羽田:b8taに出品後の今後のプランを簡単に教えてください。

金澤:まずはアトリエフローズンを皆さんに知っていただきたいです。アトリエフローズンは無限の可能性を秘めた工房なので、冷凍食品の価値をもっと高めていけるような商品開発に色々と取り組んでいきたいという夢を持っています。

岩﨑:実はまだまだ製品化されていない隠れた技術がたくさん眠っているのです。その隠れた技術を製品化してアトリエフローズンを通して世の中に出す一番手前の窓口になれたらなと。金澤がクリエイトしたアイデアから長年の技術を組み合わせてコーディネーターとプロデューサーの役目を果たしたい。生活者の皆さんの生の声を聞く一番いい場所としてアトリエを活用していきたいです。