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防災タイムラインとBCP、作るならどちらか?

最近は、気候変動による水害が多発しているせいか、台風水害を想定した「タイムライン」の策定に注目が集まっているようだ。

タイムラインと言っても、国や地方自治体が民間企業や市民と連携して行う大がかりなものではなく、企業向けのタイムライン(防災行動計画)のことである。

実はかく言う筆者も、この3日間、ある雑誌からの依頼で企業向けタイムラインの策定方法を解説する記事原稿を書いていた。書きながら思ったのは、「これはBCPにおける水害リスクの初動対応と、ほとんど同じものだな」ということだった。

そしてさらに思った。「何もタイムラインでなくても、BCPで対処すべきリスクの一つとして水害を追加すれば良いだけの話なんだがな…」と。

想像するに、企業のタイムラインが着目されている背景には、「水害を想定したBCPを新たに策定するよりは、紙1枚で済むタイムラインの方が簡便に作成できそうだから」という動機が隠れているように思える。「リスクが1つ増えればBCPも1つ増やさなければならず、面倒くさい」と勘違いしている人が多いことの証でもある。

タイムラインの多くは、避難が完了した時点で終わっているものが多い。しかし事態はそこで終息するとは限らないのである。もし会社が被災(浸水や土砂災害)して事業が中断してしまったら、おのずとBCP的な活動に頼らざるを得ないからである。タイムラインは簡便でよいかもしれないが、遅かれ早かれBCPも策定せざるを得ないことに気づくであろうことを思うと、最初からBCPを作る方が理に適っているのではないだろうか。

しかしそれでも、BCPは苦手だから、とりあえずタイムラインの作り方を知りたいという方は、下記までご連絡ください。

連絡先:https://ssl.form-mailer.jp/fms/a74afc5f726983
上記のフォームメーラーからのお問合せが、最も早く確実です。

なお、私が連載を書かせてもらっている「リスク対策ドットコム」というメディアに問い合わせされる方がいらっしゃるようですが、同メディアでは著者(昆)への取次は行っていません。なので、同メディアへのお問い合わせは差し控えていただきますようお願いします。

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