システム導入で感じたこと①ー勢いの推移

2021年9月稼働に向け、社内のシステム導入に関わっている。スケジュールとしては、2020年冬にベンダー選定・決定、2021年の年明けからベンダーさんと打ち合わせをしながら仕様の検討・決定。6月に検収となったが、稼働は9月を予定している。

初めてシステム導入にがっつり関わって、部分的にリーダー的な役割をしてきた。稼働を目前に控えていて、業務中はかなりバタバタしているけれど、記憶や気持ちが新鮮なうちに振り返りをしたいなと思って、これを書いている。

背景

導入するシステムは、社内手続きを電子化するためのワークフローシステムで。システム導入のプロジェクトリーダーは情報システムの人。私が事務局を担当している稟議手続きもそれに乗っかることになったので、コアメンバーとして参加する形となった。システム導入に関わるメンバー構成は図のような感じ。

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稟議事務局メンバー同士の連携が必要と考えて、この件より少し前からリモート会議を設定して情報交換や連携強化を図ろうとしていたところだった。そういった声掛けをしたのが私で、拠点間の会議の準備・進行などをしていた経緯から、なんとなくシステム導入についても私が旗振り役になった。この、流れでリーダーになったっぽい…というのは、よかったのか、正式にリーダーになって仕事を進めたほうがよかったのかはいまだにわからない。(要振り返りポイント…いずれ)

勢いの推移

個人的には、今いる部署で、部署横断・他社と関わるプロジェクトに関わる機会はまず無いので、これはラッキー!とチャンスにとらえていたので、進んでリーダー役を買って出た感じ。システム導入についても、このプロジェクトが動く前から(自分が事務局を担当してしばらくした頃から)電子化して見直す必要がある!と強く感じ、上司にも訴えていたので「やっと…」という思いが強かった。そのため、システム導入に関するモチベーションは高かったし、実現したいことは割と明確だった。

ずっと走り続けてきてモチベーションは高いままだったけれど、勢いが一度失速した時期がある。今回はこの点を振り返ろうと思う。

↓ 図:私のシステム導入への勢いの推移。スタートは導入が決まった頃。 

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なお、勢いが低下したことは一概に悪いこととは思っていなくて、これがきっかけで「振り返りせねば!」という原動力になった。

勢いはなぜ変化したのか

まず、6月に勢いが低下したのは、稼働予定(9/1)が現実味を帯びてきて、システムも検収となる…という時期に「なんていろいろ出来ていないんだ」というのを突き付けられた気持ちになったからだと思う。それまでは「(まだ先の)稼働に向けて良いものにしよう!」という勢いで、検討が困難な点があっても勢いを持って取り組んでいたのだけれど、いよいよこれを実運用で展開していくとなった段階で、「これでいいのか?」「もっとやれることがあったのでは?」と(多分)怖くなったんだろうと思う。なんとも後ろ向きな思考である。※今まとめていると後ろ向きだな~と感じられるけど、6月頃は真剣にダメなポイントばかり気になって、失速していた。

そして7月、8月にかけて回復してきたのは、稼働に向けた具体的なプランを固められて、腹がくくれたからだと感じている。例えば、一般ユーザー向けのマニュアルを作成するとか、説明会のスケジュールを組むとか、システム導入に関する周知策を組んで進める…といった活動を通じて「システムの出来具合」に焦点を当てて、出来ていない部分や不十分じゃないかという不安に意識が向いていたのが、「何が何でも出来上がったシステムをうまく使ってもらうために全力を尽くそう」と稼働後に焦点を当てられるようになったからだと思う。6月と比べると、自分の意識が明確に近い将来(稼働後)に向いているのがわかる。自分がどこに向いているかで気持ちの向きや勢いが変わるんだなと思う。

勢いの変化と頭の中身

実はこの振り返り、6月の手帳にnoteにまとめるネタとしてメモしていた。しかし、具体的に振り返りをしようとするとめっちゃネガティブな内容で、筆が進まなかったのである。どんなネガティブさかというと、プロジェクトの進め方等、今後改善できる建設的な内容につなげたいと思うのに、自分がダメだったから、情シスの人たちにもっとこうして欲しかったのにしてくれなかったから…など、振り返り内容をも後ろ向きになっていたのだった。

もちろん、勢いを取り戻した現時点でも、同じく自分の反省点もいっぱいあるし、関係者への要望もあるにはある。でも、なんというかニュアンスが違う。振り返りをするにしても、そのときのコンディションって大事だな…と感じる。

まとめ

何に焦点を当てているかで、思考は後ろ向きにも前向きにもなる。後ろ向きになる隙がないスケジュール立案が大事。

→スケジュールを組むときに、失速する隙間を与えないようにしておくといいかもしれない。今回は絶対にここで稼働する!という期限が明確でなく、共有もあいまいだった。情シスとベンダー側では当初6月に稼働というスケジュールが立てられていたのだが、メンバー全体で合意・共有されたものではなかった。しかも、6月という根拠も不明だった。その結果、メンバー内でも「…で、これ本当に(当初立てられた予定通り)稼働できるの?」という声も上がっていたし、実際に検討が進むにつれてリスケしましょうということになって初めてちゃんと稼働時期を合意することになっていた。最終的に9月稼働で合意となったのだが、あまりにシステム仕様検討に意識が行ってしまっていて、肝心の稼働・稼働後のイメージがきちんと描けていなかったのは大きな反省点である。

後ろ向きな気持ちで振り返りをしようとすると、(蓄積していた)不満で建設的な振り返りができない可能性があるので要注意。

→振り返りをしなければ、という気持ちは、ガンガン前に進んでいるときにはそれどころじゃなかったりするので、多少後ろを振り返る気持ちも大事だけど、程度が大事。コンディション次第で、振り返りと称した愚痴大会を開いてしまうことになるな…と思った。特に不毛な犯人捜しをしてしまいそうだったので、恐ろしい。頭では仕組みや方法の欠陥を探して次に生かしたいと考えるのだけれど、具体的な振り返りをしようとすると、いやいやよく考えたらさ…と人(自分含む)のせいにしてしまうという穴にはまっていたので、今後の参考にしたい。

次は、自分がもっとこうしておけばよかったなという点を振り返りたい。

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