まるで上手くいかなかった子育て
ステップファミリーが形成され、小学生と中学生、2人の子どもの親に、いきなりなったわけですが、これが全く上手くいかなくて、今から考えると、我ながらあきれるほどです。
いちばんの問題点は、それまでの自分中心の生活を変えられなかったことでした。
たとえば、
①それまで通り、食事は勢いよく、とっとと食べてしまう。(ゆっくり子どもたちの様子を眺めながら食事を楽しむ、というようなことがない。)❌
②みんながいるところで、自分の話を妻にしてしまう。(話を家族で回していくことがない。子どもたちの一日の出来事を聞く機会を設けられていない。)❌
③テレビはケーブルチャンネルを使ってまで、毎日巨人戦を見てしまう。挙げ句の果てにジャイアンツが負けると不機嫌。(子どもたちが友だちとの話題作りのためにも見たいバラエティなどを見られない。)❌
④食べ物の好き嫌いが激しいので、朝6時には家を出るのに、朝が苦手な妻に毎日お弁当作りをしてもらう。その上、車通勤で眠くならないよう、行き帰りもハンズフリーで、妻と会話する。(妻は子どもの世話以上に私の世話に手がかかってしまう。)❌
⑤せっかく子どもたちが仲良くしてくれているのに、べたべたされると、どうしていいか分からず照れる。(子どもたちは、お父さんは結婚前の方が優しかった、とガッカリ。)❌
実際、子どもたちは、2人とも相当のストレス感じていたようです。
それでも、非行に走らないでくれたことには、心から感謝しないといけないですね。
なまじ、教育関係の仕事をしているから、子どものことはわかっているようなつもりでいましたが、それ以前に「親」の仕事(役割)がわかっていませんでした。
話も何も通じない赤ちゃんのときから、我が子と向き合い続けて、徐々に親になっていく多くの人々に比べて、技術や知識もそうですが、何より覚悟が足りなかったのだと、今は思います。
それだけに、
下の子が東京の大学に入った後、妻がその様子を見に行くときは、欠かさず上の子(こちらも大学生)が早起きして私のお弁当作ってくれたこと。
下の子が、大学卒業式のときに、2人で並んで写真に写ってくれたこと。
今でも、たまにお姉ちゃんの方が、東京ドームのチケットを取ってくれて、一緒にジャイアンツを応援できること。ビール片手にオレンジのタオルを回す瞬間はなんとも言えません!
ほんと感謝しかないです。
ダメ父さんにとっては、幸せ過ぎる今の生活なのでした。
何より妻には負担をかけてしまっていたと反省してます。
あと一つ。
子育てを体験してみて、自分の中で変化したことがあります。
それは、世の中の保護者の方々に対して、やさしさや尊敬の気持ちを持つようになれた、ということです。
なにしろ自分なんて、全然できてないわけですから。
みなさん上手に子育てしてますね、と素直に尊敬しますし、上手くいかない様子を見ても、共感の気持ちしかありません。到底批判する気にはなれなくなりました。
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