喝采

日常の羅列
悲劇の整列
葬列を見飽きて空腹を飼い慣らす
夢見ては「本当に飛べた？」
疑うだけの日々

我ただ足るを知る、嘯いて
眩んだ目悔やんだ手でも進む足
どこまでも前のめりでも目の前の壁が壊せない
ただ足らないものを知るだけの日々

日常の羅列
喜劇の聖別
疑うは悪か？信じる者に喝采を

全ての泥棒に幸あれ
夢見がちな者に
睡眠薬と寝酒、死と全ての火災を

悲劇を並べ立てる事を才能と誤魔化して
得た金に貴賎はあるかその歌は黄金か
問答の果てに伽藍堂の先に
夢見た果ての空へ届くか

日常の羅列
悲劇が整列
喜劇が聖別する
今日も俺らを
墓標の周りをぐるぐると回り
墓標の下に倒れ臥すのを待つばかり
秤、秤の守り手は我らに救いを
日常の聖別
葬列の羅列
俺らもすぐに並ぶ
列をなせ順番待ちだ
急ぐことはねえいつかみんな死ぬ