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スペインに行きたい

 昨日ウディ・アレンの『それでも恋するバルセロナ』を見たせいでもあろうか。

 今一番行きたい場所のトップにスペインが来ている。

 首都マドリッドには、前々から行きたかったプラド美術館がある。

 そして、今回の映画の舞台となったバルセロナ…映像で見てしまうと、やはり自分もあの街を歩きたい、と思ってしまう。

 サンティアゴへの道を歩いてもみたいし、エル・グレコが活動したトレドにも行ってみたい。

 グラナダのアルハンブラにも行ってみたい。(エッシャーは、この宮殿のアラベスク文様を妻と二人で、数日がかりですべて描き写している!)

 夜、スペイン・ギターの生演奏に耳を傾けたい。低く哀愁を帯びながらも、激しくかき鳴らされれば、それは心を底の底から熱くしてくれる。

 なぜ、スペインにこうも心惹かれるのだろう。

 イタリアでもフランスでもなくて。

 

 一つは、俵万智さんの歌のせいだろうか。

「スペインに行こうよ」風の坂道を駆けながら言う行こうと思う

「スペインに行こうよ…」

 中学生の時に出会った『サラダ記念日』―――いくつかの歌は、ふとした時に口をついて出て、そのたびに私の中に根を張っていった。

「スペインに行こうよ」

 ああ、行きたい。

「…行こう」と思った。何度も何度も。

 もう一つは、やはりスペインギターの音だろうか。

 私は、自分を底の底から掻き立てて、熱くしてくれる物を常に探している。

 本でも音楽でも、映画でも、絵でも、あるいは自分が書くテーマでも。

 今の私にとってのそれは、一つは「スペイン」。一つは「ウディ・アレン」。そして一つは「マネ」。来週からは、ゴッホ展も始まる。それについて書かせてもらえることになった。

 私にとって、熱くなれるものがある、という事は「書ける状態にある」ということと同義だ。

 悪くはない。

 ならば、カンフル剤として、今度スペイン・ギターの曲を探して、スマフォに入れておこうか。

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