鈴木其一〈朝顔図屏風〉メモ
朝顔といえば、たぶん多くの人にとっては、小学校時代の思い出と結び付いていることだろう。
私も、ベランダに名前入りのプランターが並ぶ光景を今でも思い出せる。
金地に花を配する構図は、尾形光琳の〈杜若図屏風〉に通じるものがあるが、鈴木其一の描く朝顔に、懐かしさよりも怖さに近いものを感じてしまうのは、葉や花の密集ぶりのせいだろうか?
蔓はどこまでも延々と伸び、葉を伸ばし、花を咲かせる。そんな予感がする。まさに無限の生命力とも言えよう。
鈴木其一の生きた19世紀の江戸は朝顔ブームだった。様々な色や、八重咲きなど変わり種の朝顔が持て囃され、高値で取引された。
武家の内職の一つにもなったらしい。
このあたりの文化史をもう少し掘り下げてみたい。
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