肖像画と女心~私の自慢(後編)③アニエス・ソレルの場合~乳房
王たちの結婚は、政略結婚がほとんどで、しかもカトリックの教義では、離婚も側室を持つことも禁じられていた。
愛人たちは日陰の存在であることを強いられ、かりに子供ができても婚外子とされ、王位継承権は得られなかった。
しかし15世紀、フランス宮廷では、そんな愛人を、「王に仕える存在」として宮廷で認知し、王妃に継ぐ地位、そして王妃と同等かそれ以上の待遇を受けられる存在とする「公妾」制度が生まれる。
その公妾の第1号となったのが、アニエス・ソレルだった。
アニエスがフランス王シャルル