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愛ある消費が明るい未来を作る

コロナウイルスの混乱で、世の中の空気が澱んでいる。 
欧米の危機感との温度差があった日本でも、東京オリンピックの中止発表から、その危機感がじわじわと増している気がする。
そして先ほどの小池知事による、週末の自粛要請。
いよいよ首都ロックダウンも現実味を帯びてきた。

「もしも自分が感染源になって、高齢者や身体の弱い人にうつしてしまったら」と考えると、流石に外出を躊躇してしまう自分がいる。
それと同時に、飲食店や小売店、そして大好きな音楽を楽しめるクラブやライブハウス、DJバーなどが営業停止をしてしまった時に、それらに携わっている人たちの収入がどうなってしまうのだろうと考えると、不安と悲しみと怒りで頭がおかしくなりそうだ。
補償もない中で、感染拡大を防止するための決断をするのは、絶対に簡単なことじゃない。でも、もしもそうした場所でクラスター感染が出たら。きっと世間から叩かれるだけではなく、その場所を運営する人や関わる人たちは罪の意識に苛まれてしまう。
そんな不幸な世界はいやだ。

じゃあどうすればいいのだろう。
まず、一番は国からの補償が用意されることだ。
そのためには、理解のある議員さんが、国民のリアルな声を吸い上げ、議会に通してくれることが先決だ。そうした動きをしている人たちがいるのは知っている。そこに希望を持ち続け、全力で応援したい。
でもすぐには、補償が出ないかもしれない。
じゃあどうするか。
国が頼れない今、私が実践したいのは、
自分の本当に好きなもの(なくては困るくらいに)を守るために、小さな経済圏を作ることだ。
例えば私は音楽がどうしようもなく好きだ。
こんな頭のおかしくなりそうなご時世でも、音楽を聴くと心が踊るし、魂が震えたりする。そして、そんな音楽を世に出してくれたアーティストやレーベルにリスペクトの想いが止まらなくなる。
だから私は、不要不急な外出ができないが故に減る交際費を、好きなアーティストのレコードを買ったり、好きなフェスのライブ配信観覧券に使ったりしている。
訪れる不況の中で、大好きな音楽に関わる人たちが倒れてしまったら、何よりも自分が困ってしまうから。

多分、人それぞれ「これがなくなったらまじで困る」って思うものがあると思う。洋服だったり、食べ物だったり、映画だったり。
そうしたものを守り抜くために、その業界を潤すことを目的にした消費をみんながしていけば、世界には小さな経済圏が生まれていくはずだ。

幸い、今はオンラインの消費ができる時代だ。
外出ができなくても、好きなブランドのオンラインショップで服を買ったり、行きつけのお店でUberを頼んだり、オンデマンドの映画を観たり。
個々が「自分が守りたいもの」を守るために、小さな経済圏を作っていけたらすごくいいと思う。

そもそも「なかったら困るほど好きなもの」がない人もいるかもしれない。
でも、娯楽や自由が奪われた今こそ、「自分が心から楽しめるものってなんだろう」と考える機会なのかもしれない。
孤独や不安の中で、自分の心に光をもたらすものに目をむけて、その光を絶やさない“愛ある消費”の循環が生まれたら、きっとこれから先の困難な未来は少しだけ明るくなるはずだ。

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