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オンラインでの学びの豊かさを感じた一日。これからの地方の学び方について改めて考えてみた

(7月1日、加筆修正しました)

先週の日曜日は、2つの薬剤師向けのオンラインイベントに参加しました。また、同時刻大手コンベンション企業による運営で完全オンライン開催の学会が開催されていました

これまで5年ほどZoomを初めとするオンラインツールを使って、学びの場創りを探求してきた私にとってすごく象徴的な一日で色々と考えたので記録しておこうと思い筆をとりました。

午前中、日本在宅薬学会のプレイベントに参加

日曜日の午前中、2歳の息子の相手と家事をしつつ日本在宅薬学会のZoomミーティングに30分ほど耳だけ参加。
メインの演者が学会のプログラムを説明しつつ、関係者と質疑応答を行っていくという形式で進む。まだまだ、取り掛かり始めのようで、足並みも揃っていない感じ。初めてのチャレンジなので、手探りでの企画だろうから当然だ。日々の業務をこなしながら本当に大変だろうなと思う。
でも、この運営の裏の部分を見せられるのって裏表上下がない証拠だし、関わる人はみんな学びになるし、これまですごい勢いで成長されてきたこの学会の強みなんじゃないかなと感じた。(偉そうにすいません)

運営の先生方の努力には頭が下がります。。。

日在薬は無料の2時間ほどのプレイベントを本大会までに何回か(少なくとも2回は開催済み)企画される模様。
無料イベントで、Zoomのルームは一つ、参加者は100人以下なので運営費は人件費抜けば2000円ほど。本大会はどんな運営方法なのか、興味津々。

学会運営支援の会社がサポートに入っている様子。

午後は家族でお出かけ、その帰り車の中でラジオがわりに薬フェスを視聴

日曜日ですもの。午後は珍しく家族3人でお出かけ、夫の用事に付き合い、その代わり私の希望の小倉城でのColourhythm Risaさんの個展(アートパフォーマーさん、すごくかっこよかった!)に参加、その帰り夫に断ってラジオ代わりに九州の社会人薬剤師さんと薬学生さんの交流イベントである薬フェス(Zoomミーティング)に参加。

こちら、おぉーっと思ったのが、運営スタッフに学生さんが入っている所。
未だかつて、学生企画(メインの人は違いそうだけど)で、社会人、特に病院の採用に関わる人間を巻き込んで100人規模のイベントなどあったのだろうか。私が知る限りなさそう。

前々回にオンラインサポートの声をかけていただいた尊敬する薬剤師さんのこれまでのキャリアのお話や、一味もふた味も違う尖った薬剤師さんの人生観について「へー」とか「ほー」とか思いながら視聴。

おんたまの会オンライン化についても紹介されていました。


前半は病院の紹介、後半は薬剤師さんの活動紹介というプログラム。リクルートも兼ねたイベントになってるようで、学生のうちに特に病院薬剤師と接する機会って大学病院以外は皆無なので、良い企画だなと思いました。

若い人の運営だなと感じたのは申し込みからLINEのオープンチャットに誘導し、その後の交流もオープンチャットにて行われていること。
学生さん(に限らず)は匿名で参加できるので、Zoomのチャットでの質問やオープンチャットでの発言もしやすく好評。本人たちはそんなに意識してないと思うのだけど、学生のうちって現場の薬剤師さん怖かったりしますもんね。なかなか率直に質問出来ないですよね・・・。(怖くないですよー)

余談ですが、こんなに刺激的な話を聞いて学生さんたち、老婆心ながら将来をどう描くかちょっと心配。。。実際、こんな薬剤師さんは日本に数えられるくらいしかいないと思うのですが、どうなんでしょう。この場に参加してるだけで充分偉いよ。。。学生さんにはそれぞれ自分らしさを発揮して、思う道を楽しく進んでいって欲しいなと思います。私は参加しませんでしたが、交流会まで開催されたようです。

100人前後は参加していて、Zoomのルームは2つ使用、こちらも人件費を除けば運営費は4000円前後ですね。

実は気になってた・・・もう一つのオンライン学会

6月27-28日、もともと名古屋で開催予定だった日本在宅医療連合学会の年会がオンラインで開催されていました。ポスターかっこいいですね!

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私の周りのSNS情報によると参加者は2000人ほど。多分Zoomウェビナー(この規模だとウェビナーじゃないと管理が難しい)8チャンネルくらい?

参加費も結構高いし、企業も関わっているとのこと。参加した方によると運営費数千万とか。ちゃんと事務局は貸し会議室を借りて、コールセンターも完備して感染対策も万全の体制で臨み、大成功だったとのこと。
事前に講師トレーニングやマニュアルの配布なんかもあったようで、さすが大手ですね。

お金をかければ、こんな規模の学会もオンライン化出来ちゃうんですね。大手が開催するものをベースに考えると、ハードルが一気に上がる感が半端ないですが、他の2つを知ると自由度がいかに高いか伝わるかなと。

オンライン開催の強みって?逆に弱みは?

オンライン開催の強みは何といっても私のような育児中の立場の人も参加できることではないでしょうか?

(もう一つあった!!後輩に薬剤師さんが教えてくれました。
 日在薬はおそらく学会として史上初の聴覚障害向けの情報保証がつくそうです。これは画期的!!)

弱みは、リアルで会えないので、大会の運営に関わる医療者たちはいまいち盛り上がりに欠けてしまうのではないでしょうか。特に運営会社が入った場合言われるがままに、繋いで、喋って・・・になっちゃいますもんね。

それでは勿体無いなーと個人的には思います。私が今回感じたのは、どれも薬剤師の「学びの場」と言ってもいいと思うのですが、この層の厚さ!
同じ日同じ時間に、最先端の医療情報から、学会の運営の裏側、さらには学生企画で実際働く現場の生の声を聞く場まで、チャンネルを切り替えるように選び放題!自宅にいながら、なんならドライブしながら、ですよ??

すごくないですか??

こういうこと、できるのは知ってたけど、実際に開催されたのを聞くとようやくここまできたかーと胸が熱くなりました。

を、踏まえての地方会はどうするか?

実は日本在宅医療連合学会の福岡フォーラム、オンライン化に関わっています。大きな大会のように人員や環境を整えることは出来ない中、どこまで地域密着型の運営ができるか、どうオンラインに不慣れな運営の方々を巻き込めるか色々思案しています。

私は幸運にも日本にZoomを広めた第一人者の初期の学びの場作りに関わった経験があります。その時、忘れられない体験となったのが学びを提供する側と受け取る側が時に入れ替わり、時に共鳴し合いながら集合知がすごいスピードで作られて行ったこと。

その時から、医療介護福祉の現場でも同じように「Zoomオンライン革命」を起こしたいなと思っていました。まさか、本当にチャンスが巡ってくるとは・・・。人生は何が起こるかわからないですね。

これまで、地方に住んでいると生活は豊かでも情報に関して(特に専門的な学術大会系や文化、芸術)どうしてもアクセスが不利でなんども悲しい思いをしてきました。でも、今なら家族と過ごしながらこんな休日が過ごせる時代になりました。

この流れはもう止められないだろうし、この波にうまく乗れないと情報格差が大きく開いていくことも念頭に置いて置きたいと思います。

また、地域フォーラムの情報は更新していきたいと思います。

🌱今日も、最後まで読んでいただきありがとうございました🌱

ここまで読んでいただいてオンラインイベント、研修会、学会のこと、もっと詳しく知りたいと思ったら、所属しているハイブリッドチームFが受け付けています。元々はハイブリッド形式(リアルとオンライン、同時並行で研修会を開催する)を普及するべく活動してきたチームです。ツワモノ揃い!

コロナ禍でみなさんいろんな分野で活躍しており、その集合知にすごく助けられてます。

初回のご相談は無料なので、ぜひお気軽にご相談くださいね。