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真っ赤な口紅が似合うあの子の卒業

アンジュルム 笠原桃奈の卒業コンサート。

日本武道館のチケットが取れずに打ちひしがれていた最中に全国47都道府県でのライブビューイングが案内され天地逆転とはこのこと、晴れて自宅から車で30分の映画館チケットを事前に確保していた。
それにしてもこのライブビューイングシステム、地方オタクにとっては有難いことこの上ない。仮に武道館チケットが取れていたら仕事を丸1日以上休まなければいけなかったし(有無を言わせず休むけども)、交通費もかかる。メンバーの声を直接聞くことができない点はあるにせよ、手軽に映画館の大スクリーンで推し達を拝めるのはめちゃくちゃに嬉しい。せめてコンサートを土日にやってくれたら良いのだけど、ハロプロは平日が多い…。

桃奈に会うわけでも、目が合う訳でもないのに前日に桃奈のメンバーカラーであるピンク色のネイルを塗り、当日朝には髪を巻き、普段の倍の時間をかけてメイクをして会社に向かった。いつもと違う顔立ちで月曜から早上がりをしたもんだから、会社の人はどうした?と思っているかもしれないけどまぁ良し。こちとら仕事どころじゃないのだよ今日は。
そうして年に数回の定時前退社を華麗に決め、ワクワクと、ドキドキと、ちょっとだけの悲しい気持ちを胸に映画館に向かう。

カウンターで飲み物だけを買って席につき、その時を待つ。
本番前の明るい武道館はよく客席が見えた。コロナ対策で席も間引いてるし、ステージと1列目の距離もだいぶ長い。あれなら落ち着いて観れるから逆にいいかもなぁ、と考えた反面、やっぱりアイドルライブは密集して会場一体となるのも醍醐味だから少し寂しさも感じる。今は何でもコロナだから…となっているけど、これが恒久的なライブの形にならないことを祈る。

そして、いよいよ。
アンジュルムメンバーがステージに出てきた。


!?!?!?


初っ端驚いたのは桃奈、ではなくかみこのビジュアル。
えええ、かみこってウェーブ巻きが定番だけどまさかのストレートヘア!?メイクもいつもより濃くてカラコンもしてる!?しかもとんでも無く似合ってらっしゃる!?
桃奈卒コンへの強い想いの表れなのかな…とか勝手に考えて勝手に泣きそうになるオタク。

かみこ、本当に綺麗でした。目が私の3倍くらいあった。歌うときにしか見えない必死な顔も相まって、バチバチに決まってた。桃奈卒コンのはずなのに序盤はかみこに釘付けだった。

もちろん桃奈も負けていない。真っ赤なボワボワ(ワンピースのドフラミンゴを思い出した)を身にまとい、不死鳥の如く妖艶に、力強く踊る姿がスクリーンに映る。

イントロを聴いて1秒で1曲目が分かる。

赤いイヤホン!!
2曲名に次々続々、そして愛されルートAorB…と、序盤からかなり飛ばしてるセトリ。急に始まったライブの勢いに乗り切れてないままにアンジュの強曲達が容赦なく披露されて情報過多になるオタク。なんとか食らいつく。

中盤の年上メンによるダンスも圧巻。竹ちゃんは最近バチバチの中にも女の子らしさがよりダンスに出ているなぁ。そしてここでもかみこ。かみこががっつりダンスメンとして踊っているのを初めてみたけど
とても上手だった!手本となる踊りって感じ(素人コメントすぎる)。 

そしてアンジュ卒コンと言えばの『交差点』。

私が泣くお決まりの歌詞は以下。

新しい道が見え始めた だけど君は別の道を選んだ
もったいないけど確かに君らしいね 旅立ちの時間だ

アイドルの卒業は、本人の意思で発表されることが多い(炎上して即事務所契約終了とかもあるけど例外とする)。
それは、笠原桃奈も例に漏れない。

まだ18歳。
少なくともあと5年はアンジュにいて色んな姿を見せてくれると信じて疑っていなかったし、「卒業」という単語もチラつきもしていなった。
加入した時点から大人っぽい顔つきはしていたものの、特にここ1年での雰囲気がぐっと大人っぽくなって、
20代後半と言われても納得する色気を持つ18歳がこれからどうなっていくのかを楽しみにもしていた。

そんな桃奈が突然の卒業発表。
海外で歌とダンスを勉強するという。

確かに何かを学ぶには若い方が良いだろうし、13歳から5年間、色んな大きなステージでパフォーマンスをするともう新しい経験の方が少ないのかもしれない。
10代の、自分の限りない可能性と時間の希少性が分かっているこその決断だとも思う。

でも…せめてもう少し…。と思ってしまうのはオタクのエゴでしかない。

本人の決断を尊重して笑顔で見送るのが、残された者ができる最高のエールだとメンバーも考えているんだろう。
精一杯笑おうとして、でも泣いちゃって、歌えなくて、でも歌手として懸命に歌おうとしている姿を見てオタクまたも泣く。

      人生の大きな交差点は
     時々ね 訪れるものでしょう
    笑顔でそれぞれの道を歩いてゆこう
      元気でね さよなら
      大好きよ ありがとう

↑は大サビ部分。

交差点が終わって少しのMCを挟んでの曲は
「泣けないぜ…共感詐欺」

さっきまで泣いていたとは思えない通常運転のパフォーマンスで踊るメンバー達。
それを見て一瞬で涙が引っ込み、リズムを取りつつ1秒も逃すまいとスクリーンを直視する私。情緒の波が激しい。

そうして終盤の曲も過ぎ、アンコールが始まる。

どこからか3拍子が(3拍子で合ってる?)が始まって、それが伝染して次第には武道館中に響き渡る。誰も声を出していなかったけど、確かにみんな「も、も、な!」と心で言っていた。そんな手拍子。

暫くして、衣装替えをして登場した桃奈。

メンバーカラーがピンクだからピンクのドレスかな?なんて安直に想像していたけど、
桃奈がアイドルとして最後に選んだ衣装は、キラキラと光る黒のパンツスーツにピンヒールだった。
しかも、ズボンの付け根にドレスの半分が付いていて右横から見るとドレスを着ているようにも見える個性的なデザイン。

それを見て驚くと同時に、桃奈らしいな、やってくれたな、と思った。

衣装についての説明はなかったから本当の背景とか桃奈の想いは分からないけど、
ジェンダーレスが進む現代に、あえてこの衣装を選んだんじゃないかなと私は想像する。

ドレスを片手に持ちながらパンツスーツ×ピンヒールでステージを歩く姿は、女としての象徴(ドレス、ピンヒール)と、自立(パンツスーツ)の両方を表しているようにも見えたし、
「女だからドレスを着なきゃ、卒コンはドレスを着なきゃなんて考えは持たなくて良いんだよ!」という桃奈からのメッセージにも思えた。

とにかく、私が見たこれまでの卒業ドレスの中で1番の衣装だった。

※床まで着く長さのドレスだったから見ていて若干ドキドキしていた。結局転ぶなんてことはなくyutubeオマケチャンネルでの伏線(卒コンテーマ「怪我しない、させない」)をしっかり守れて良かった。笑

そして、最後の衣装に合わせていたのは深い赤色のリップ。桃奈の綺麗な超ロングの黒髪と、黒い衣装とも相まってとても映えていた。

あぁ、赤リップが誰よりも似合うようになったんだなあ。とまた密かに感傷に浸った。

…気づけばあれ、随分と長く書いている…。
桃奈以外にも、れいらの美脚とかりかこのダンスとかまだまだ書き足りないのだけど、この辺でやめておこう。

桃奈、本当に卒業おめでとう!(急に)
そして青春をアンジュルムに捧げてくれて心から感謝します。

大好きだよ!!

◼️余談:
メンバーが「約1年振りの単独コンサートです!」と何回か言っていたけど、その1年前のコンサートはふなっきーの卒コンだった(去年も号泣)。
1年に1回のコンサート頻度で、それが毎回推しの卒業となると心が持たない!!

次は誰も卒業しない、安心して見れる単独コンサートをお願いします…!

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