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初めて「勝利」に徹したサッリ  vsラツィオ戦レビュー

ユベントスはスクデットを決める天王山となるラツィオ戦、白黒の誇りにけて同じ相手に3連敗はさけスクデットに王手をかけたい。

ここ3試合勝ちが無い中で、今日の大一番で久しぶりの勝ち点3を持って帰りたい。

対するラツィオもここ4試合勝ちが無く、過密日程による疲労、怪我の影響で大失速している。

満身創痍の中での逆転スクデット、CL権確保のために踏ん張りたい一戦。

2位のインテル、3位のアタランタが引き分けてくれたおかげで、今日勝てば2位と勝ち点8差になるので後続を振り払いたい。

お互いの布陣

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ユベントス 攻撃:4-3-3 守備:4-4-2             ラツィオ  攻撃:3-5-2 守備5-3-2 セルゲイ(ミリンコビッチさビッチ)

ユベントスはアップ中にイグアインの筋肉系トラブルによって、急遽ディバラがスタメンに入った。

事前予想ではピアニッチ、ダニーロがスタメンと報じられていたが、ふたを開けるとコスタ、ラムジーがスタメン入り。

ベルナルデスキが累積のためコスタがスタートから右WGに入る、久しぶりにラムジーが最初から見れるので、大舞台での起用に期待が高まる。

ラツィオは8人怪我で抜けているので野戦病院状態、特にカウンターで力を発揮するコレア、チームの攻撃を指揮するルイス アルベルトなど攻めの核を失う。

解説の情報では戦術練習を14人で行ってるという厳しいチーム事情。

陣形の組み合わせ

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お互い最前列、最後列が噛み合う配置、最終局面での一対一が試合を決める。

お互いアンカーがフリーになるが、ユベントスはディバラ、ラツィオは2トップがケアする形になった。

試合を通じてユベントスの右サイド、ラツィオの左サイドでの攻防が目立った。攻撃的なクアドラード、ラムジー、コスタラインからラツィオの守備陣を崩したい。

ディバラvsフェリぺ、カタルディ

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ユベントスは敵陣からのマンマークプレッシングで前線からの即時奪取、ビルドアップの妨害を試みる。

前線からロナウドがバストス、コスタがWBのコースを消しながらプレッシングをかける。相手のWBに対して左サイドではラビオがスライドし対応、右サイドではクアドラードが飛び出して対応する。

この時ラビオのスライドによって空いたセルゲイに対してベンタンクールが飛び出して対応する。

ラツィオのカウンターに対して静的アンカーのピアニッチに代わり、動的アンカーのベンタンクールがトランジションでチームを支える。

相手のサイドCBにはボールを持たせ、受け手に対してマンマーク気味に圧力をかける。

この時鍵になるのはディバラの守備での動き、敵陣ではカタルディのコースを消しながらフェリペにプレスをかける。このディバラの活躍によってラツィオの3+1での数的有利を同数にできる。

自陣では4-4-0-2が問題視されていたが、カタルディ番を行い4-4-1-1ブロックを作ることが出来た。

ラツィオのビルドアップは3CB+カタルディの4枚を起点に左右に張っているWBを使う形。

サイドCBからWBに渡してIHを経由、2トップが縦関係を作り前進を試みた。ルイス アルベルトの欠場でカタルディのサポートをできる選手がいなかったのでラツィオは厳しかった。

ユベントスのハイプレスが刺さり、ロングボールを使って前進しようとした。ターゲットとなる2トップに加えて、セルゲイが上がって来て3枚の落としを拾い攻めに繋げた。

動のラビオ、静のラビオ

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ラツィオは自陣に5-3-2ブロックを作りカウンター一発を狙いたい。

両WBを下げた5バックが5レーンを埋めてHSに対応する、ディバラの0トップに対してはCBが飛び出して対応する。

中盤3枚がよく動き相手のSBにはIHがスライドして対応、片方のサイドにコンパクトに絞って数的有利を作らせない。

サイドのCB、IH、WBの三枚がサイドを固めてユベントスのサイド攻撃を封じた。

2トップはベンタンクールを見ながら中央のパスコースを防ぐ。

ユベントスの最終局面の崩しはコスタ、ラムジー、クアドラードという攻撃的な右サイドから攻め立てる。

コスタとクアドラードが内と外のレーンを使い分ける、コスタが大外から一対一を果敢に仕掛けてクアドラードがIHの脇のスペースを突く。

スタメン起用されたラムジーはラツィオのアンカーとIHの間のギャップで受ける、ラムジーは狭いスペースでのプレーを好み、ラムジーの起用によってパスワークを安定させた。

ディバラは0トップの動きでラムジーとの細かいパスワーク、反転からチャンスメイクを行った。

左サイドではロナウドの動きによってラビオが合わせる、ロナウドが開いたときは左HSに入り、ロナウドが中に入る時は大外に回った。

特徴的だったのはロナウドがサイドに開きバストスを引き付け、空いたスペースにラビオが飛び出す。ラビオがフィジカルを生かした持ち上がりからチームを引っ張った。

エピローグ

試合は後半バストスのハンド、守備陣のミスからロナウドのドッピエッタで試合は決まったと思ったが、ボヌッチ劇場によってラツィオが息を吹き返したが時すでに遅し。

サッリが試合終盤に守備固めでルガーニを投入という信じられない采配、4-3に頑固なサッリが勝利のために徹したのは評価できた。

ここ最近ラスト10分に投入されていたラムジーだが、コンディション次第ではスタートから使える実力を見せつけた。

イグアインがスタメン起用される予定だったが、ディバラとラムジーのプレーエリアが被るため、ゴール前で勝負するイグアインを使おうとしたのか・・・

鬼門ラツィオ戦に勝利し残る4試合で2勝という中で、次戦ウディネーゼ戦でボヌッチが累積、デリフトの肩の状態など不安はあるが、最速次戦勝利でスクデットなのでしっかり勝っていきたい。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。



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