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ベルガモの王様パブ・ゴメス  vsアタランタ戦マッチレビュー

前回ミラン相手に4失点という屈辱の逆転負けを喫したユベントス。

サッリも「ブラックアウト」と語っているが、スクデット争いが終盤に差し掛かった中で切り替えて連敗は避けたい状況

対するアタランタは現在公式戦11連勝中でCLベスト8進出を決めている、今日勝てばユベントスに勝ち点6差に迫る勢い。リーグ屈指の得点力を誇りイタリアの王者に噛みつけるのか。

ユベントスはアタランタのハイプレスを苦手としているので厳しい戦いになると思う。

お互いの布陣

「ユベントス」 攻撃4-3-3 守備4-4-2    「アタランタ」 攻撃3-5-2 守備3-4-1-2

ユベントスは累積から復帰したディバラ、デリフトが復帰、トランジション時に不安が残るアンカーにはベンタンクールを起用、空いたIHにはマトゥイディが使われ守備的な中盤の構成となった。

アタランタはサンプドリア戦から3人変更し3CBにカルダーラからトロイ、中盤2枚の一角にパシャリッチに変わってデローンが起用された。

直前発表ではゴセンスが左WBに入っていたが、スターニュに変更された。ゴセンスはユベントスの噂も出ていたので見たい選手だった。

陣形の組み合わせ

お互いマンマークとかみ合う配置となった、アタランタのマンマークプレッシングをユベントスがどう剥がせるか。

局地的に一対一が増える中で、特に最後尾と最前列の一対一が重要になった。

トップ下に入るアタランタの王様パブ・ゴメスvsここ大一番でアンカー起用されたベンタンクールのマッチアップも楽しみ。

ベルガモの王様パブ・ゴメス

試合は攻めるアタランタと守るユベントスの構図が続いた。

アタランタはCB、WB、CH、CFで形成されるサイドのダイヤモンドを起点に攻めた、特にユベントスの右サイドを狙った左サイドからの攻めが目立った。

3CBのサイドの選手が持ち上がり、ゴール前まで飛び出し前線に厚みを加える、両WBはワイドに開いてサイドを突破しクロス、クロスに対して大外から走りこむ動き。

両CHはフロイラーが前線に飛び出すが、対照的にデローンは下がり気味でアンカーのように振る舞う。

パブ・ゴメスはトップ下表記だが、下がってきてデローンとフロイラーの間でプレーをする。センターレーンでプレーすることによってベンタンクールとラビオに捕まらない位置で試合を作ることが出来る。

2トップはサパタが中央の左寄りでポストプレー、イリチッチは一列下の右HSで得意なカットインからのミドルを狙う。

アタランタは左サイドから数滴有利を作りクアドラードを狙い撃ち、サパタが流れてきてその落としをゴメスとイリチッチが受ける。

ユベントスの守備はいつものベルナルデスキが下がってくる可変4-4ブロック。

アンカーにピアニッチに代わってベンタンールが起用され守備面での貢献が期待できる、アタランタの前線の柱サパタには対人型のデリフトがマークにつく。

アタランタのWBを使ったワイドな攻めに対し、両SHが出ていくのでCHとSHの間のスペースを狙われた。

ユベントスの前線2枚は前線に張って下がってこないので、実質4-4-0-2状態になっている中でアタランタは0のスペースを上手く突いてきた。

ゴメスがベンタンクールとラビオの間でプレーすることによって、両WBを使うワイドな攻めの中継点となり、ユベントスのプレスを上手く外すことが出来る。

サッリボールは10番次第

アタランタのプレッシングはマンマークプレッシングの形、前線から人に厳しくいき空いた場所には後ろから飛び出して対応。

2トップが相手CBにプレッシャーにいきアンカーにはゴメスがマンマーク、両SBにはWBが飛び出して対応する。数的同数を作り出しハイプレスからショートカウンターを狙いたいアタランタ。

前線の3枚には3CBが一人一殺の形で迎撃対応、下がってくるディバラに対してはCBが低い位置までついてきて対応する。

ユベントスのビルドアップは大きく分けて2つの形で行った。

一つはピアニッチがいない中で右SBのクアドラードを起点にビルドアップを試みた。ボールリリースに優れるクアドラードが相手を引き付けて、味方に時間とスペースを与えることが出来る。

下がってきたディバラには楔のパスを受け相手CBが飛び出してきているが、厳しいマークの中前を向きチームを前進させる役割を担った。

二つ目はロングボールで全身を試みる形、ハイプレス、ハイラインの相手に対してロングボールを使うのは鉄則。

ロングフィードに優れるボヌッチ、クアドラードから広大なDFラインの裏を狙うロングボールを送った。

ベルナルデスキが果敢に裏のスペースを狙い相手のDFラインを下げさせた、ロナウドはミラン戦を彷彿させる抜け出しから惜しいチャンスを迎えた。

エピローグ

試合はショートカウンターからミスマッチを生かしたサパタのゴール、トランジションで空いたスペースを使い、見事なミドルを放ったマリノフスキなどアタランタが試合を支配したが、ユベントスが2度のPKを奪い追いついた。

スクデット争いのライバルとの対決で勝ち点を落としたアタランタ、勝ち点をもぎりとったユベントスとなった。

次戦は2位ラツィオを下し、現在4連勝と好調をキープしているサッスオーロとの対決、前回引き分けているので油断できない一戦。

ボカ、ロカテッリなどユベントスの噂が出ている選手たちがいるので、そういう面でも楽しみな一戦。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。



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