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イギリスの学校 Mayfield1

1970年代初めに親の赴任に同行して渡英しました。その時に通学した女子校Mayfiled Girls School(中学校・高校相当のコンプリヘンシブ・スクールといわれる総合制中等学校)での経験です。

Mayfieldの時間割は一人一人の選択科目、あるいはレベルに合わせて展開されていました。朝だけは担任の元、決まった教室に集まりますが、それ以外は各自受講する教室に移動していました。

受けた授業で、印象に残っているのはReligious Educationです。宗教学とでも訳すのでしょうか。

ある友人は「イスラム教徒なので、受講しない」と申請し、受講しませんでした。敬虔なこの友人は断食(ラマダン)の時期にはみんなが食事をしていても、食事をとりませんでした。調理実習でラードを使うときにも使いませんでした。

日本人の御多分にもれず、神道、仏教、キリスト教のしきたりや行事が溢れていた家庭でしたので、自分の宗教を理由に何か行動するというのが、とても新鮮でした。同時に、それだけ頑なに受講しないということは、この授業は、キリスト教徒になるように強制されるのか?と不安になったのでした。

しかし、蓋を開けてみると、人間がどのようにして「畏怖」や「感謝」の念を持つようになったのかということを歴史を追って学ぶ教科でした。私の想像とは全く異なっていて、最初の授業はラスコーの壁画がテーマでした。

この時の授業では、授業の目的を理解していなかったため、提出したノートに担当の先生から「see me」と書かれていました。担当の先生はクラスの担任でもあったので、「会いたい」と言われても「毎日会ってるじゃない」と無視しました。しかし、実は「(内容をわかっていないようなので、)先生のところに来て(説明を受けてください)」という指示だったのです。理解不足で、先生を無視してしまったというのが、別の赤面ものの笑い話です。

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