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[エッセイ]【‘‘不透明で曖昧な感覚に近いもの’’】

高尚な文学、随筆、または映画、音楽などに触れている刹那、心身性と物語性が融和され、‘‘不透明で曖昧な感覚に近いもの’’が知覚される。
内在された技法や理論を超越して、純粋に面白い、楽しいと思える体験はとても貴重なことだと思える。
文字を追っていき、一文を読み終えれば、もう一度最初に戻る。
こうした体験はなかなか味わうことが出来ないものだと私は考えています。
一文を読むことで、そこには流跡線のようなものが出来上がります。
流跡線は、消えることなく、留まり続けるものであり、読み直すことはもう一度、流跡線を辿るというイメージが浮かび上がってくるものなのではないかと思われます。
流跡線は、読む人やその作品が持つ特性から形作られるものだと感じます。
どれだけの流跡線を作るか、あるいは同じところを何回辿るかということで人生観というものが変わってくるのではないかと考えたりします。
‘‘不透明で曖昧な感覚に近いもの’’は、一口では語れないものがあります。
そうした感覚を言葉で表せる時がくるまで、平穏な日々を過ごしていきたい、そう思いました。

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