【キュンパス】「本州の終着駅」に11分間滞在した日
久々にやりました、始発から終電の旅……。「本州の終着駅」こと、大湊(おおみなと)駅に行くための日帰り旅です。
キュンパス行くなら端まで行ってみたかった
連日ニュースで取り上げられていたのでご存知の方も多いかもしれません。キュンパスとは、JR東日本のフリーきっぷ。1万円で新幹線も、在来線も1日乗り放題です。
青春18きっぱーな私としては、見逃せないきっぷ。当然行く前提で、「どこに行こう?」とフリーエリアのマップを眺めていました。
青森県に生えたこの2つの触覚。気になる……。普段の旅行ならこんなに遠くまで1日じゃ行けないけど、もしかしてキュンパスなら行けるかも……?
そんな好奇心で、行き先が決まりました。本当は触覚の両方に行きたかったけど、1日ではあまりに無理だったので、片方で。わたし、大湊駅に行きたいです!!!
キュンパスなめてた
びっくりしました。こんなに人気なんだ。平日始発の新幹線の指定席が連日埋まってるなんて、ありえます?
自由席を駆使しながら行くしかありません。なんとかして旅程を組み、普段の旅行では絶対にやらないようなスケジュールが完成しました。
最寄駅から東京駅への移動も含めると、もはや始発から終電。学生時代の18きっぷ旅を思い出すようなスケジュールです。
そして、お目当ての大湊駅には11分間しか滞在できません。ぐぬぬ……本数の少ない地方路線あるある。ちょうどいい時間の電車がなくて折り返し始発に乗るしかない。もはや旅のテーマが分からなくなってきましたが、きっぷ買っちゃったんだ、やるしかない……!
東京〜盛岡〜八戸
東京でも雪予報の今日。2時間くらいしか寝れなかったけどなんとか4時半に起きて、東京駅につきました。
始発の自由席のある新幹線「やまびこ」は大混雑。20分前から並んでギリギリ座れました。
デッキだけでなく通路にも人が溢れ、3時間くらい立ちっぱなしな人もたくさんいました。キュンパスは過酷な旅なのだと思い知らされます。私すぐに貧血起こすから、座れて本当にラッキーでした。
そういえば私、雪のシーズンに雪国へ行ったことがないかも。宇都宮あたりから、どんどん雪が厚くなっていく車窓の景色に、ずいぶん遠くまできてしまったんだと実感します。
18きっぷで遠くに行くには限界があるけど、キュンパスはその限界を突破する長距離移動ができます。「ああ、もう取り返しがつかないほど、遠くに来てしまったんだ」と、高揚感のような、背徳感のようなものが湧き上がってきました。冗談じゃなく、事故や遅延で旅程が崩れれば帰れなくなるので「取り返しがつかない」のは確かです。
盛岡からは「はやぶさ」で八戸に向かいます。
ひとしきり鉄オタのようなはしゃぎ方をして、本日2回目の新幹線へ。
駅弁食べていたらあっという間でした。約1時間で八戸に到着です。
八戸さんぽ
ここから在来線に乗り換えですが、1時半ほど時間があります。ご飯はもう食べちゃったしなぁ……。
せっかくなので、ミラーレスカメラ片手に散歩してみましょう。Googleマップも見ず、駅周辺をぐるっとしてきました。
いい……! 雪国さんぽいい!!
八戸〜大湊
第三セクターの青い森鉄道で野辺地駅まで行って、大湊線に乗り換えます。JRの終着駅へ行きたいのに、私鉄を経由しないといけないなんて、仕方ないですけど矛盾してて面白みがあります。
大湊線の控えめな車体、好きです。地方にありがちな、観光列車と化したキャラクターいっぱいの車体もいいけど、ワンマン1両編成の古風な「電車」らしい車体もいいです。ぜんぶがぜんぶ観光列車になったら楽しくないですからね。
終着駅、大湊にて
さて、今日のゴールにつきました。滞在できるのは11分間です。いっぱい写真撮りましょう!
あっという間でした……。はらはらと振り始めた粉雪は、東京では体験できないようなパウダースノーでした。
改札外に出て、いろいろ見て周りたかったなあ。またの機会に。
大湊〜浅虫温泉
さて、もう目的は達成してしまったんですが、同じ道を通って八戸に戻るのは芸がないかなと、寄り道してみることにしました。
それが……
浅虫温泉駅です。
「〇〇温泉駅」って、温泉郷が最寄りにない場合がよくあります。私は基本トラップだと思ってます。
しかしこの駅は目の前に温泉がある! そして、海がある!!
このオーシャンビューでもって、駅前に日帰り温泉施設があるんだから完璧です。
海沿いの温泉だから、てっきりしょっぱいかと思ってましたがそんなことなく。無味なとろっとしたお湯でした。
温泉上がりは「サンセットビーチあさむし」でサンセット鑑賞。ぜいたくか……。
昔、18きっぷで青森に来たときも思ったけど、青森はホントに海水が綺麗なんですよね。青森の一番好きなところかもしれません。
ここは夏にも行ってみたいなぁ……。
浅虫温泉〜新青森〜盛岡〜東京
浅虫温泉でリゾートを楽しんだ人々と一緒に、新幹線駅である新青森へ。もう、東京の通勤ラッシュかと思いました。ちょっと異常すぎる。
キュンパス、大盛況なのは結構だけどちょっと怖いよなあ。集団の観光客が阿鼻叫喚で、「押さないでください!」「痛いです!」「これ乗らないといけないんです!」みたいな怒号が飛び交ってました。東京の通勤ラッシュより酷いか……。
そんな殺伐とした戦場を抜けて、盛岡駅でご飯。
戦いのあとの身体に沁みたなぁ。そういえば今日駅弁と南部せんべいしか食べてなかったので、全然カロリーたりてなかったかもしれません。最後にあったかいもの食べれてよかった。
新青森駅での惨状を目にしていたので、自由席の確保は早めにしなきゃと、食べ終わってすぐホームに向かいましたが、意外に盛岡は大丈夫でした。
無事、窓側席で快適に帰ってくることができました。今日は5時に出て、まだ帰り道ですので、合計19時間の旅行でした。ねむい!
キュンパス、人気すぎてなぁ。私はしばらく、18きっぷでいいかなぁ。でも、1日で本州の果てまで行けるというのは、なんとも魅力的な経験でした。新幹線だから身体の疲れも全然ありません!
1年に1回か、これからの実施は分からないけれど、次は「もう一個の触覚」三厩駅に行ってみたいです。もうちょっと空いてるといいな。
ではまた次の旅で。
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