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対馬和紙ブランディング 三椏植樹実験

1、三椏(ミツマタ)

三椏の花言葉は、強靱、肉親の絆、永遠の愛、など、家族の強い愛情と結びつきを表します。

『万葉集』にも登場しており、柿本人麻呂は次のように詠んでいます。

春されば まず"三枝"の幸くあれば 後にも逢む な恋ひそ吾妹

三枝と書いて"サキクサ"で、春先に咲くミツマタの別名"幸草"にちなんだのでしょう。

この三椏は中国が原産地で、日本では和紙の原料として重宝され、日本紙幣にも使われています。

和紙の原料としては、楮(コウゾ)雁皮(ガンピ)と並んで三大原料とされ、柔軟で細く強い繊維が特徴です。

2、イノシシとシカ被害対策と和紙原料用途

和紙原料としてのみではなく、綺麗な花を咲かせるので観賞用としても知られる三椏ですが、実は毒があります。

イノシシやシカがかじったりすることがなく、山林で群生している地域もあります。

https://www.ayabe-kankou.net/tourism/nature/mitsumata.html

3、和多都美御子神社の参道に植樹するプロジェクトへ向けて

対馬市豊玉町仁位に鎮座する和多都美御子神社の参道や周辺山林は、イノシシ、シカの被害によって荒廃が進んでいます。

この天神山は竹林や大木の木々に守られてきた場所ですが、近年では崖崩れも起きやすくなっており、大雨による災害を未然に防ぐ方法を模索しています。

そこで、シカ、イノシシに効果があるのではないかと考えられる三椏群生地を和多都美御子神社の参道や周辺山林に作ろうと計画しています。

対馬和紙ブランディング 第2弾のクラウドファンディングも検討中です。ご協力をお願い申し上げます。

実験のため三椏を植樹した参道脇の竹林

イノシシが掘り返し荒廃が進む

イノシシ・シカによる山林荒廃が招いた土砂崩れ

4、楮畑の準備

和紙すきにかかせない原料を育てるため、畑を作り、楮を植えました。

まだまだ足りないし、時間もかかるため、これからさらに畑を拡張するなどして増やしていきます。

工房設置費用は500万円〜1000万円を想定しており、果てしなく遠く挫けそうになる時もありますが、何としても対馬和紙ブランディングを成功させるべく、神職が持続可能な暮らしの中で"神社保全できる環境づくり"に邁進しております。

楮の挿し木

楮は、和紙すきの基本的な原料になるため、先ずは楮畑を整え原料調達を確保、その後、工房設置のための資金調達を地道にでもこなっていく覚悟です。

しかし、対馬の神職は食べていけないと言われる通り、神職での生計は見込めず、最短ルートで対馬和紙ブランディングを進め、何としても自分の生計を確保して、そこから新しいステージが見えてくると確信しております。

対馬和紙は大きな可能性の塊です。神社保全に向けて全力で頑張ります。

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