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WEEKLY OCHIAI ~いのちのてざわり~ 落合陽一×小林武史 をみて/鍼灸の社会参画/#3

東豪です。東洋医学に基づいた鍼灸治療を行う鍼灸師として、日々、臨床・教育・研究に携わっている。その中で、東洋医学の世界観をどうしたらわかり易く伝えられるのか、ということ考えている。


しかしながら、経済活動を中心とした資本主義一辺倒の社会、そして、テクノロジーの魅せるきらびやかさに慣れた現代において、東洋医学の素朴な世界観は遠い彼の地となっている。


そんな現代においても、実は、ほんの少しではあるが、東洋医学的な価値観を言葉にしてくれている方々も現れているようだ。


タイトルある「WEEKLY OCHIAI ~いのちのてざわり~」では、研究者で筑波大助教の落合陽一さんと、音楽家でありながら千葉県木更津市で農場を営む小林武史さんらによる60分ほどの対談の中で、「自然本来の食事(いのちのてざわり)」とはなにかというテーマのもと、東洋医学に通ずるモノコトの考え方についてわかり易く話されていた。



全てを詳細に描き出すことはできないので、一つご紹介したいと思います。


行き過ぎた経済合理主義の中で、見失われがちなもの

卵ひとつとっても、色を良くする飼料を与えてキレイなオレンジ色に染めたり、大量生産のためにニワトリに強いる過酷な環境。それらは全て、消費者(人)が求める姿と量を担保するために行われている。


一方で、人のことなぞ考えずに、元気よく楽しそうに走り回る健康的なニワトリが、自然の流れの中で、一日あるいは二日にいっぺん卵を産む。その卵には化粧っ気のない「素朴だけどそのままおいしい」ありのままの命の味がある。


生き物の本来の在るべき姿と、人の意図が介在しない(人為的ではない)自然の循環の中で生まれた「素朴だけどそのままおいしい」卵には、合理性の追求に没頭する現代において、当たり前だが見失われがちな、重要な視点(モノコトの考え方・捉え方)を明示している。


食べ物の本質とは、「真っ当な命を食べる」こと。「自然本来の食事(いのちのてざわり)」という価値観は、東洋医学そのもの。


是非、ご興味のある方はご覧になられてみて下さい。

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